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Review F.P.ジュルヌ クロノグラフ・モノプッシャーラトラパンテ

時として最高の時計はあなたを驚かせるでしょう。

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今となっては、時計業界でよく使われるやや陳腐な表現になってしまいましたが、2019年のジュネーブサロン(SIHH)まで1週間を切っているとは正直信じられません。僕は毎年ユナイテッド航空でニューヨークからジュネーブまで移動しているのですが、このレビューの執筆時点で、ジュネーブへのフライトまで実際に1週間を切っています。昨年も大西洋を横断してジュネーブまで旅したわけですが、僕がそこで見つけた最も素晴らしい時計の1つは、実はSIHHの壁に展示されていたものではありませんでした。その時計を見つけたのは、F.P.ジュルヌの本社があるシナゴーグ通り40番地で紅茶を飲んでいる時。その時計こそが「クロノグラフ・モノプッシャー ラトラパンテ」です。僕が普段抱いている「理想的な腕時計の典型とはこういうものだ」という固定概念を、この時計は破壊したと言っても過言ではありません。典型などこ吹く風、この時計との出会いは一目惚れだったのです。

この時計は(F.P.ジュルヌのあらゆる作品と同様に)大量生産されておらず、時計愛好家からの需要はかなり高かった(またしても、です。一体誰が驚くでしょうか?)ので、この手間がかかった驚くべき作品を目にするために、2018年の大部分を費やすこととなりました。セントラルパークの木々から葉が散り始め、パンプキン・スパイス・ラテの販売が始まった時分、ニューヨークのF.P.ジュルヌブティックのスタッフが親切にも1週間時計を貸してくれました。それゆえ、この時計と共に充実した時間を過ごすことができたのです。当時この時計は、冬からずっと失われた幻影のように思えたものです。この仕事をやっていると、たまに得をすることがあります。


見たことのないような鮮やかなバイオレット・ダイヤル

F.P.ジュルヌ クロノグラフ・モノプッシャー ラトラパンテ プラチナ。

この時計は自己主張が激しいです。最も基本的な要素からしてそうなのですが、第一にケースです。幅は44mmと大きく厚さは12.1mmで、その上プラチナ製。「これだけでは不十分だ」と言わんばかりに、同じプラチナ製のブレスレットがあり、黒いラバーのスペーサーが付いています。これのおかげで長期間にわたって構造的な一体感が維持できるのです。相対的に言えばこの時計は大きくて重いです。しかし、洗練されていなかったり、あるいは不格好なところは何ひとつありません。主にサテン仕上げをした部分に面取りを施すことで、細いベゼルとケースのシャープなラインが際立ち、イタリア製のスーパーカーを思わせるような、しなやかな一面が生まれています。

この時計は、これまで見たことのないようなバイオレットカラーの文字盤が配されています。

私見では、この時計で優れている点の一つがこの文字盤です。これまでに時計の文字盤で使われているのを見たこともないような鮮やかな紫色をしています。正直言って、もっと多くのブランドがこのことに気づき、「色」が持つ可能性を追求すべきです。ひと目見ただけだと、鮮やかなネイビーブルー文字盤のような印象を受けますが、光の加減によって他のニュアンスが現れてきます。かなり多くのコーディネートに合わせられる「ニュートラルなバイオレットカラー」があるとすれば、まさにこの時計がそれにふさわしいでしょう。さらに、プラチナのやや冷たい色調を際立たせるという利点もあります。これが非常に素晴らしいです。加えて、他のF.P.ジュルヌの腕時計にもある特徴的なサブダイヤル、ギヨシェを施した中央部分、アプライドのアラビアインデックス、短めの針といった特徴があり、これら全てが合わさることで、見た目の深みが大きく増し、徹頭徹尾「F.P.ジュルヌ」を感じられる腕時計に仕上がっています。 

日付表示は非常に大きく、白いディスクと共に目立っています。

この時計固有の特徴のひとつであるのが、6時位置にあるビッグデイトが付いたコンプリケーション機構です。大きな白いディスクは、紫文字盤との対比で非常に目立ちます。これは良い点でも悪い点でもあります。視認性という点では優れていますが、日付の視覚的な存在感が大きすぎるのです。もっとささいな処理で改善できないかと、僕は散々考えてきました。そしてついに、F.P.ジュルヌが最善の解決策に到達したと考えています。

キャリバー1518ムーブメントはびっくりするほど素晴らしい出来栄え。

無論、このモノプッシャーには独特のスタイルがあり、フィット感、仕上げ共に全体的に非常に優れています。しかし本機のムーブメントは、時計を一段上のレベルに引き上げ、別格の存在にまで高めています。キャリバー1518はF.P.ジュルヌが生み出した全く新しい作品であり、愛好家が期待するものがすべて詰まっています。技術的にも素晴らしく、見事な出来栄えです。簡単にスペックを紹介すると、キャリバー1518は幅33.6mm、厚さ6.8mmで、フリースプラングを備えたインラインレバー脱進機を搭載し、3Hz(2万1600振動/時)で非常にスムーズに動作します。 メインプレートとブリッジはすべてローズゴールドでできており、ホイールとレバーがスティール製と真鍮製となっています。ムーブメントは合計285個の部品で構成されています 。ムーブメントは手巻きで、パワーリザーブはおよそ80時間以上です(疑問に思っている方に向けて書いておくと、リューズを38回巻けば完全巻き上げになります)。 

注記:キャリバーナンバーが1517と書かれているのは分かっています。これは、時計が完成品ではなく以前のベースプレートが使われていたためです。 

この時計を眺めていると、美しさと技術面の両方で対抗できるモダンなクロノグラフムーブメントは、A.ランゲ&ゾーネのダトグラフ以外ないように思えます。ここでは詳しく解説しませんが、スプリットセコンドクロノグラフがどのように機能し、なぜそこまで特異なコンプリケーション機能なのかついて詳しい解説が読みたいのであれば、こちらでこのストーリーをチェックしておくことを強くお勧めします。

コラムホイール、スプリットホイール、スプリットホイールのブリッジは、仕上げの多彩さと品質の高さを示しています。

キャリバー1518は全体を通じて、スティール部分の仕上げが素晴らしい。

18KRGを採用したことで、キャリバーの暖かさと深みが大きく増しました。

この時計を実際に手に持ち良いルーペで観察するとします。そうすることで得られる体験と同じ体験を提供しようとしても、インターネットを通じてさえ、ここで僕ができることは何もありません。しかし、これらの拡大写真を見ることで、実際に手にした時の感触を少しでも共有できればと願っています。スティール部分は完璧で、レバーと歯車はサテン仕上げであり、シャープに面取りしたエッジとネジとブリッジは完璧にブラックポリッシュされています。同様に、18KRGと真鍮の部品にペルラージュと心地良い面取りを施したことで、これらの金属の温かみが際立ち、キャリバーに贅沢な印象が加わっています。とりわけ、スプリットホイールとその周辺の趣向はレベルが違うと言っても良いものです。

注意すべき点が1つあります。ビッグデイトがないバージョンのムーブメント(キャリバー1517)と今回のムーブメントを比較すると、いくつか違う点があることに気づくでしょう。キャリバー1517は、2017年のOnly Watchで出品された「タンタル モノプッシャー」で採用されていたものです。スティール部分は全く同じではありませんし、ブリッジの構造がやや異なっています(特にクロノグラフレバーとコラムホイール周り)。さらに、このキャリバーには言うまでもなく日付表示がありません。2つのうちどちらか良いかという点については、僕にははっきりとした好みはありませんし、どちらのキャリバーも細部に注意を払っていることに変わりありません。

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サイズとカラー以上にジュルヌからのメッセージが際立つ時計

この時計は、手首につけると思ったより繊細に見えます。

先ほど述べたように、この時計はカタログ上で見て気に入るようなものではありません。この時計は大きく、重く、複雑です。また、文字盤の紫色が非常に鮮やかであるため、あのカエサルも赤面することでしょう。「色」と言えるのは、年季の入ったラジウムと金の印字だけ。そういった3針・36mmの時計を普段身に着けている身としては、この時計を着けるのは「決まりきった型から一歩足を踏み出す」どころの話ではありません。しかし、偏見を持たないための僕個人のケーススタディとして役立つ時計が一つあるとすれば、この時計がまさにそれにふさわしいでしょう。 

2018年1月にこの時計を初めて試着したときはひどく驚いたのを覚えていますが、もう一度見ても同じくらい刺激的です。とりわけ、僕の比較的細い手首に合わせてブレスレットを調整したときにも戸惑うことはありませんでした。ブレスレットの留め金を閉じ、手首を返した瞬間に笑みを浮かべずにはいられなかったのです。つまりは、この時計は美しく、手首につけると重厚な感触があります。僕が普段身に着けているものとはあまりにも違っていて嬉しくなってくるのです。小さな変更が大きな影響を及ぼすこともあるのですね。

プラチナのブレスレットには、コマの間と一つひとつのコマの先端に緩衝ラバーが付いており、時計の形状を長期間保ってくれます。

洗練されたプッシャーとラバーがついたリューズが、洗練されたベゼルのアクセントになっています。

ケースの左側には、ブレスレットとリューズについているものに似た緩衝ラバーが付いています。

初め、僕はこの時計の大きさにとまどいましたが、この時計の見た目と着け心地は44mmもあることを感じさせません。ブレスレットは素晴らしく、時計とのバランスを取って、ぐらつきや不安定さを感じさせないような役目を果たしています。一体どんな視覚マジックが働いているのか不明ですが、時計を着ける前にスペック表を見ていなかったならば、おそらく僕は幅41~42mmと推測していたことでしょう。一日中付けていられるどうかについては、せいぜい昼までに時計を外す必要が出てくると思っていましたが、そんなことは全くありませんでした。留め金を外したいと思ったのは、長時間タイピングをしているときだけ。プラチナの部分が全部Macbookの端でこすれるのではないかという考え(それから実際にこすれる音)が浮かんでどうしようもなかったのです。

別の角度から見た、素晴らしい出来栄えのキャリバー1518。

さて、毎日、一日中この時計を着けていられるかって? いやそれは無理でしょう。例えあなたが器の大きい男だとしても、それは平気だとは思えません。ただし、手首に重厚なものを着けたい際に用意する時計としては、プラチナのクロノグラフ・モノプッシャー ラトラパンテはピッタリの一本といえます。

時計は手首にぴったりと吸い付いて、着けていて非常に心地が良いです。

この時計を着けられた時間は比較的限られていたので、レビューを行う一週間の間に時計をつけて外出したのは1~2回友人と過ごしたときだけでしたが、確実に注目を集めていました。確かに注目を集めた一因が時計のサイズと色にあることは否めませんが、F.P.ジュルヌの時計を着けるといつも周りの注目を集めるということは言っておく必要があるでしょう。フランソワ・ポール・ジュルヌのデザインが発するメッセージには、見る人の不意を突き、二度見をさせてしまう何かがあるのです。好奇心旺盛な友人に腕時計を試着させると、手が触れた瞬間に目を見開いて笑い出してしまいました。僕はこれを見ても驚きませんでした。

自分が見ている時計がどんなものなのか分からなくとも、これは明らかに他とは違う時計なのです。

さて、僕は3針時計を好む典型的な人物ですが、その理由の一端は、コンプリケーションの機能を頻繁には使わないということにあります。僕はクロノグラフを持っていますし、通勤時間を計ったり、エッグタイマーとして利用したり、その他プッシャーを押す口実になるようなものが大好きな人間を数多く知っていますが、僕はそういうタイプの人間ではないというだけです。しかし、モノプッシャーを使ってみたところ、この点について再考してみたいと思いました。プッシャーの動きは非常に軽快かつ正確であり、針の動きは最高に素晴らしいです。おそらくは、必要以上にコンプリケーションの機能を同僚に見せびらかしていることに僕は気づきました。同僚が好意的な反応を返してくれるのを、時計の素晴らしい性能がまるで自分のおかげであるかのように楽しんでいたのです(真偽はというと、無論そんなはずはありません)。

この時計の気に入らない点というと… ベゼルの数字です。

不満点に関して言うと、この時計においては、決定的な欠点ではないささいなものばかりだと言わざるをえません。ベゼルにはタキメーターがついていますが、数字のタイポグラフィの選択が、強いていえば僕が気に入らない点です。F.P.ジュルヌは、全体の美しさに合った一風変わったものを入れたかったのだと思いますが、僕にはこのタイポグラフィは単にだらしないものに感じられます。ゼロが並んでいる箇所では、ゼロが重なり合っているものもありますがそうでないものもあります。数字の大きさは完全にバラバラであり、ダイヤル上の鮮明な数字と合わせたときの時計全体のスタイルが、僕には良いものに思えませんでした。初めは、プッシャーがマットではなくポリッシュ仕上げなのも気に入りませんでしたが、そのうちちょっと好きになってきました。今ではどちらでも良いと感じています。ただし、これ以外に不満点を見つけるのは非常に困難です。

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考慮すべきこと

広い時計市場を見渡してみても、クロノグラフ・モノプッシャーラトラパンテは非常にユニークな時計です。

驚いたことに、クロノグラフ・モノプッシャーラトラパンテは安価な時計ではなく、1272万円(税抜)で販売されています。ここでは、お決まりの荒っぽい煽りで「手に入る価値を考えればこれは本当に微々たる金額だ」とか「買えるお金がある人は決済を済ませて、この時計が手に入ることに感謝すべきだ」と説得するつもりはありません。時計がどれほど良いものだったとしても、僕はそういう類の論法は信用ならないと思っています。ただし、この時計の価格は適正であり、その辺の時計と比較すると他にはない価格メリットを提供していると思います。

IWC ドッペルクロノグラフ Ref.3711。

ハブリング² ドッペル・フェリックス。

パテック フィリップ5370P。

第一に、モダンなスプリットセコンドクロノグラフはあまりありません。手を出しやすいものとしては、ハブリング²やIWCのドッペルなどがあります。この2つは同じモジュール方式に基づいて作られています。ハイエンドの時計には、パテック フィリップ 5370P・5950Rのような時計や、2018年のA.ランゲ&ゾーネのダトグラフ・トリプルスプリット、2015年のヴァシュロン・コンスタンタンの超薄型グランドコンプリケーション・ハーモニークロノグラフのような限定版の時計があります。

ウェイティングリストと限定版の関係

こういった時計の価格について話しておくことには、多少意義があるでしょう。コンプリケーション・ウォッチでこのレベルまで希少性が高くなると、普通の時計を売買するのと同じというわけにはおそらくいかなくなります。ブラックカードを持って専門店に入るだけで誰でも購入できる時計ではないのです。トリプルスプリットのような完全限定版の場合は、時計を手に入れるにはA.ランゲ&ゾーネでの購入履歴が必要になるでしょう。5370Pやモノプッシャーのような限定生産品の場合は、ほぼ間違いなく自分の名前がウェイティングリストに掲載されることになります。それゆえ、もちろん価格は重要ではありますが、そもそもそれは時計を手に入れられる場合に限っての話なのです。 

クロノグラフ・モノプッシャー ラトラパンテは、間違いなく後者のグループに属しています。価格はどんな感じでしょうか? 5270Pの価格は25万ドル(約2723万円)を超えており、5950Rは仮にセカンダリー市場やオークションで見つけられれば40万ドル(約4300万円)以上の値がついているでしょう。同様に、ヴァシュロン・コンスタンタンのグランドコンプリケーション・ハーモニーは、4年前の発売当時3880万円(税抜)で販売されていました。トリプルスプリットは14万7000ドル(約1600万円)で、モノプッシャーに最も近い価格になっています。 

さて、これらの時計にはそれぞれに独自の特徴があります。5370Pには、ブレゲ数字を採用した黒エナメルの見事な文字盤があり、ハーモニーは自動巻きで、トリプルスプリットには12時間積算計にもスプリットセコンドを追加した同社初の機構があります。あらゆる物事にいえることですが、結局は自分が何を求めていて、どんなことなら妥協できるのか、というところに行き着きます。しかしいずれにせよ、F.P.ジュルヌのモノプッシャー・スプリットセコンドクロノグラフが、ビッグデイトとプラチナのケース&ブレスレットがついてわずか10万ドル(約1000万円)強というのは、控えめに言っても優位性があります。

F.P.ジュルヌ クロノグラフ・モノプッシャー ラトラパンテ チタニウム(アルミニウムのムーブメント)。

F.P.ジュルヌ クロノグラフ・モノプッシャー ラトラパンテ チタン ローズゴールド

注目に値する点を最後にもう1つ述べておきましょう。クロノグラフ・モノプッシャー ラトラパンテは3つのバリエーションで販売されています。:ここで紹介したPT。本体と同じ18KRGのブレスレット、ルテニウムカラーの文字盤、18KRGのムーブメントがついた18KRGバージョン、936万円(税抜)。本体と同じTi製ブレスレット、オープンワークのサブメーターを備えたスレートカラーの文字盤、アルミニウム合金製ムーブメントがついたTiバージョン、696万円(税抜)の3つです。これら3つはすべて「ラインスポーツ」スタイルであり、ジュルヌ氏自身がこのキャリバーは他のコレクションでは使用しないと僕に語ってくれました。それぞれが他のものとは見た目や感触が異なっていますが、もし求めているムーブメントがこちらなのであれば、TiバージョンはPTバージョンの半額に近い値段です。最近は、ハイエンドブランドの多くが、自社製クロノグラフであればベーシックなものでもプラス4万ドル(約435万円)程度を上乗せするのが普通なのです。高級腕時計がお得な買い物だとは言わないつもりだと述べましたが、Tiのモノプッシャー・クロノグラフはほとんどそう言ってもいい商品です。ただし、私見ではPTバージョンはチタンの倍以上の価値があると思います。

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結論

結局、自分がクロノグラフ・モノプッシャー ラトラパンテを気に入ったことに驚いています。

2011年か2012年にクロノメーター・レゾナンスに巡り合って以来、僕はF.P.ジュルヌのファンです。当時この時計を見て、一切妥協をしない姿勢に驚かされたのです。これが、今日までずっとF.P.ジュルヌを個人的に気に入っている理由でもあります。F.P.ジュルヌの時計は、特定の方法で特定のことを為すために設計されており、誰に対しても臆することなくこの態度を貫いています。製作者とその個性がはっきりと感じられる腕時計でもあり、その一方で最近の独立系高級腕時計に求められる技術力の高さと美しさをすべて備えてもいるのです。

様々な点で時計というもの(そんなに好みではないタイプだと思っていた時計も)はそれぞれ大きく異なるものですが、クロノグラフ・モノプッシャー ラトラパンテからはどれも同じ印象を受けます。この時計はF.P.ジュルヌならではの方法で作られた独特のコンプリケーション・ウォッチであり、大きく厚みがあり、紫色であることの言い訳を一切しません。実際この時計は、エレガントな要素と大胆な要素の間に漂う緊張感を楽しんでいるようでもあります。この時計を手にして、何となく気乗りしないような人は存在しないでしょう。だからこそ僕はこの時計が気に入っているのです。

それゆえ、真に本格的な外観の時計を求めているなら、クロノグラフ・モノプッシャー ラトラパンテ プラチナは最高の選択肢であり、注目に値する時計です。そうでなくても、とにかく最寄りのF.P.ジュルヌ専門店に行って試着してみることをお勧めします。僕がそうだったように、あなたも驚かされるかもしれないから。

クロノグラフ・モノプッシャー ラトラパンテの詳細については、F.P.ジュルヌ公式サイト