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Photo Report モナコ・ヒストリック・グランプリは地上の楽園(120枚以上の写真でお届け)

歴史的なレーシングカーと、素晴らしい時計が集まる場所で週末を過ごしました。


もし映画『ナイト ミュージアム(原題:Night at the Museum)』がアメリカ自然史博物館ではなく、例えば南フランス(具体的にはモナコ)で、しかも昼間に、もっと多くの人々がいるなかで行われたとしたら、それはほぼモナコ・グランプリ・ヒストリックのようなものになるでしょう。

モナコ自動車クラブ(Automobile Club de Monaco)は2年に1度(2024年で14回目)、グランプリ・ヒストリック(Grand Prix Historique)を開催しています。これは生きた博物館のようなイベントで、1920年代後半から1980年代に製造されたグランドエフェクター付きF1マシンまでのレーシングカーが、ほぼ1世紀近くにわたりモナコグランプリを開催してきた同じ市街地サーキットを走るのです。

この真ん中には競馬場があります。実際に水の中にあるわけではないですが、これ以上場違いなところはないでしょう。あの山を越えてボールを投げられるか、どうか賭けてみませんか?

 毎年、マリーナ周辺の通りは、カジノ・ド・モンテカルロへの丘を登りってから再度丘を下り、ポール・エルキュールへと続くトンネルを抜けるまでの通りは、チェッカーフラッグを目指すレース参加者のためだけに閉鎖されます。各チームは、時代別または車種別に編成された8つのクラスのいずれかにクルマをエントリーします。これらは単なる展示品ではなく、激しく走らせるためにここに集結するのです。目的は自慢するためですが、トロフィーも用意されています。

 クルマ好きにとって、これ以上のものはありません。珍しい名車が博物館に展示されているのを見るのも、ゴルフコースでゆっくり走るのを見るのも一興です。しかし、モータースポーツのなかで最も歴史あるサーキットのひとつで、(ドライバーの)限界まで走らせられるのを見聞きすることこそが真髄なのです。

1974年、ジェームス・ハント(James Hunt)がドライブしたヘスケス308。チームが初めて製作したF1マシンです。

ホイヤー モナコ 1133b、“トランジショナル”リファレンス。

 GPH(グランプリ・ヒストリック)を楽しんでいるあいだ、モナコを着用していました。それまではあ気に留めたことはありませんでしたが、確かに重要な時計です。ブランドにとって重要な役割を果たし、存在することをうれしく思います。マックイーンに似合ってるから、それだけで自然とクールになる。ただその魅力を完全には“理解”していなかったようです。

アイルトン・セナのロータス97T(左)とマクラーレンMP4/4。

 街を歩いて、ここでレースをしているクルマを見てわかったことは、非常にシンプルな真実です。それは、物事がクールである理由が必ずしも論理的ではないということです。これは特に深い洞察ではありません。とはいえ、ハイパワーのレーシングカーが小さな通りを疾走するのは、現実的にはとんでもない話です。今日、ほかのどこかでそれが起こったとしても、ここモナコと同じような意味で起こることはほとんどありません。

 特定の目的のために作られたマシンが、本来存在するべきではない場所で限界に挑むのは、見ていて信じられないようなことです。それは本来存在するはずのないものだからです。そうでなければ通常は共感しにくいものに、人間的な文脈を与えるようなものです。レースカーがレーストラックにいるのは当然のことであり、それは不毛で、(うまくいっているときは)あまり劇的ではありません。それはバランスの取れた方程式のようなものです。

1972年のフェラーリ312B3プロトタイプ。“スノープラウ”として知られています。

つまり、あれを見てください。

 飛行機みたいなクルマが狭い市街地の道路を走り、ヨットがたくさん停泊しているマリーナに通じる狭いトンネルを思い切り走らせたら? 途端にカッコよくなるのです。自動車レースにこれ以上ドラマが必要だったわけではありませんが、それでも評価は10点満点で文句なしです。

1974年のサーティース TS16がカジノ スクエアを疾走しています。

 モナコ(時計)は、そんなに極端な例でしょうか? いや、そうではありません。しかし、だからといって類似点がないわけではありません。モナコ(場所)を離れる頃には、その時計に対する新たな評価が芽生えていました。私は手首が細いため、このサイズの時計は自分には扱いにくく、またはつけ心地が悪かったりするだろうと考えていましたが、実際にはそうではありませんでした。

 GPHを取材しているあいだ、この時計のことはあまり考えていませんでしたが、多くの状況で長時間身につけることを想定した製品としては高く評価できるでしょう。注意をほかに向けなければならない活動をしているときに、時計のことをあまり考えたくはありません。最高の道具は邪魔にならないものです。このサイズの時計はチタン製のほうがより適していると思いますが、スティール製のモナコも決して着用しにくいわけではありません。そして幸運にも一緒に過ごすことができた、ヴィンテージのモナコ Ref.1133Bの40mm×14mmというサイズは、現行のタグ・ホイヤー モナコ(39mm×14mm)とほぼ同じ大きさです。

1974年のサーティース TS16。

有名なカーディーラー、トム・ハートリー・ジュニア(Tom Hartley Jr.)が元ジャッキー・スチュワート所有の1970年製マーチ 701と一緒にいます。熱心な読者は、彼がパテック フィリップ ノーチラス 5990をつけていることにも気づくでしょう。

ここにはトレーラー・クイーン(展示用の車)など存在しません。

 スクエアウォッチはラウンドよりも常に大きく感じられますが、モナコは興味を引く存在であり邪魔にはなりません。レーシングクロノグラフであることは言うまでもないですが、視認性を高めたサイズも丁度いいです。とても機能性に優れているのです! またそのデザインと形は、当時のホイヤーのダッシュボードクロックをほうふつとさせます。クールで興味深い存在でもあります。モナコは、私の予想をはるかに超えて、楽しい時計であることを証明してくれました。

 繰り返しになりますが、何か新しいものと過ごす時間が以前の概念を覆す可能性があるということは、特に深い洞察ではありません(いい意味でも悪い意味でも!)。しかし、もともとタグ・ホイヤー モナコについての考察記事を書こうとしていたわけではありません。プランとしては、素晴らしい場所で素晴らしいクルマと、素晴らしい時計を見に行くことでした。にもかかわらず考えさせられたのです。

思考を巡らせます。

太陽の下でそのときを待つマセラティ 250S。

カジュアルなファンにとっても、サーキット周辺へのアクセスは素晴らしいものです。

ル・マン in モナコ。

それがそのレースカーです。

私物のタグ・ホイヤー イクザワ LEを身につける生沢 舞氏。

このエリーゼ・ラリータイマーの“ブルヘッド”デザインが私の目を引きました。見た目とは違って、彼は本当に興奮して見せてくれた。

ウィリアムズ FW07Bがステージングエリア(パドックのフェンスの隣)に押し込まれています。

休息は重要だ。

ロレックス デイトナ 116523はポール・エルキュールでのくつろぎの場にぴったりです。

マセラティ250Fは、1961年以前のフロントエンジンのグランプリカーのクラスで参加者に人気の選択でした。

ティレル010、1980年。

ジェームズ・ステイシーのためのシチズン プロマスター アクアランド。

1974年製のフェラーリ312 B3。パドックでの噂では、このクルマはロン・ハワード(Ron Howard)の映画『ラッシュ/プライドと友情(原題:Rush)』に使われたとのことです。

ロレックス デイデイト 18239。オイスターブレスレットとの組み合わせが興味深い。

タグ・ホイヤー カレラ×チーム イクザワ BY バンフォードとオリジナルのタグ・ホイヤー フォーミュラ1。

シート? 確認済み。エンジン? こちらも大丈夫。

実際のペダルボックス。

ツェントラ サヴォイ。

セッションの合間にピットレーンから出てくるランド・ノリス(Lando Norris)氏を捕まえました。彼は電話中にもかかわらず、私のために立ち止まってくれました。

このレースメディック(医療スタッフ)のトラックサイドの態度に加えて、その金色の輝きは何でしょうか?

セイコー スポーツ 150クロノグラフでした。そういうことです!

この金色の輝きは、はるかに控えめ。パテック フィリップ 5980。

パネライ ルミノールを着用。

アストンマーティン DB3S、1955年が影から現れる。

ジャガー・ルクルト レベルソ。光と影についてのメタファーがここにあると確信しています。

1955年のHWM ジャガーが、同じ年のロータス MKXをリードしています。

安全係員たちはセッションの合間に日陰で休んでいます。モナコサーキットは非常に狭く、ランオフエリアもほとんどないため、クレーンが使われて故障した車両を撤去します。

1955年のロータスMKXが助けられています。

1955年製のHWMジャガーが、同年のロータスMKXをリードしています。

サム、別名シースルーグラス(Seenthroughglass)が、自身のヴィンテージタグ・ホイヤー フォーミュラ1を身につけています。

カルティエ サントス デュモン。

ピットレーンで目撃された、ホワイトダイヤルのオメガ スピードマスター。

タグ・ホイヤー オータヴィア “シフェール”。

車体下部のブランドロゴは紛れもなくクールです。

それが何を意味するのか分かりませんが、挑発的です。

1977年のシャドウ DN8(皮肉にも白)は、象徴的なJPS リバリーのロータス 78に続いています。

非常にユニークなオメガ クロノストップ “ドライバー”。

ロレックス デイトナ 126518LN。

この1978年のシャドウ DN9は、同年モナコで(レーシングドライバーの)クレイ・レガツォーニ(Clay Regazzoni)に納車されたものです。

ブランパン×スウォッチ スキューバ フィフティ ファゾムス “アンタークティックオーシャン”を着用。

1980年のウィリアムズ FW07B。

ティレル010、1980年。

カルティエ サントス ガルベ。

ラリードライバーのカタリーナ・キヴァロヴァ(Katarina Kyvalova)氏が着用するチェコブランドのロボット(Robot)。

セイコー5 ブルース・リー リミテッドエディション。

ロレックス GMTマスターII 126715CHNR。

モナコの通りでレースを見ながら、一方の手にはスプリッツ、もう一方の手にはブルガリ オクト フィニッシモ。

トラック上の熱により、タグ・ホイヤーはカジノ スクエアの新しいブティック開店のために、重鎮を呼び出さなければなりませんでした。この917はその役割を果たしました。

それに負けず劣らず…野生のロレックス デイトナ 116595RBOWが現れました。

レアハンドクラフトのパテック フィリップ カラトラバ Ref.5189G-001、“グランプリ・デ・ネイションズ 1948”。非常に希少な個体です。コレクター兼レーサーである@alwaysapertaが所有しています。

ロレックス ヨットマスター 126622。

1972年のマーチ 721G。

コースから離れた通りを歩いても、常に活気に満ちていた。可能な限り、人々はひと目見ようと群がっていました。

ミラボーに向かって丘を滑り降りる、1974年のシャドウ DN3を目撃。

モナコはいくつあるでしょうか!

金無垢のデイデイトを着用しているクルーメンバーを見かけました。クルマの色調と一致していることを伝えて写真をお願いすると、彼はロータスの創設者であるコリン・チャップマン(Colin Chapman)も同様の時計を所有していたため、この時計を特別に購入したと語ってくれました。さらにもう1歩踏み込むと、この時計は彼が寄りかかっていたロータス78と同じ年(1978年)に製造されたものだそうです。

セイコーのセナモデル。

レースの合間には常に期待感がありました。

またしてもムーンスウォッチ。

ロイヤル オーク オフショアを着用。

ロレックス デイトナ 116520。

マクラーレンM26、1978年。

ウィリアムズ FW06、1978年。

スポーツモードのランゲ ダトグラフ。

安全第一で。

あちこちで116520デイトナが見られました。

ウブロ ビッグ・バン アエロバン・スケルトン・クロノグラフ。

言ったでしょう、彼らがここでプッシュしていると。1954年のマセラティA6GCSシリーズ2。

過去に出場した選手が着用したショパール ミッレ ミリア。

裏側は…

1978年、フィッティパルディ F6。

IWC パイロット・クロノグラフ “レイク・タホ”。

パネライ サブマーシブル。

ここにトレーラークイーンはない!

熱戦の合間に休息を楽しむ、ブルガリ セルペンティ。

ダウンタイムの過ごし方は、人によってまったく異なります。

マクラーレンF1のボス、ザック・ブラウン(Zak Brown)の個人的な1980年製ウィリアムズ FW07B。

ウィリアムズ FW07Bの下。

グラスボックスがちょうどいい感じです。

ロレックス デイトナ 116505。

最後までたどり着きました。これがトロフィーです!