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Introducing グルーベル・フォルセイ バランシィエ S 2020年新作

二面性をもった最新スポーツウォッチ。

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クイック解説

 グルーベルとフォルセイの名前を聞いて、何が思い浮かぶだろう? おそらくは“トゥールビヨン”、そして、一般的なタイプというよりもむしろ複雑なタイプだろう。クロノメーターの精度を達成するために、そのような機構を開発したこと、また倍率の高いルーペの下での精査に耐えられる、精緻なハンドフィニッシュもそこには含まれていると思われる。グルーベル・フォルセイは素晴らしい時計を作るが、それは30m防水の典型的なスペックを考えるとかなり大きい。一部のグルーベル・フォルセイの時計は、驚くほど複雑なムーブメントに合わせて設計されているかのように感じる。ケースはインダイヤル、ディスプレイ、および脱進機を組み込むためにはみ出し、そのための非常にテクニカルなスタイルの時計デザインは、本当に愛する人々とそうでない人がいる。

 昨年末、グルーベル・フォルセイは人気が高いGMTモデルの新バージョン、軽量なチタン製の新しいケースシェイプ、ラバーストラップ、そして100m防水を備えたGMT スポーツを発表した。時計の心臓部に傾斜したトゥールビヨン機構をもち、感動的なレベルのハンドフィニッシュが施されていることを考慮すると、名前はともかく、本格的なスポーツウォッチとしてみることに抵抗があった。それは確実にグルーベル・フォルセイのオーナーがカジュアルな環境や水の中でも快適に身に着けることができる時計であったからだ。先日、同様のコンセプトをもった進化形ながらそれほど複雑ではないため、かなりスポーティだと主張する、バランシィエ Sの情報を我々は入手した。

 バランシィエ Sは、GMT スポーツよりも前に私が見たものとも異なる新しいスタイルのケースシェイプで登場した。真上や真正面から見ると丸みを帯びて見えるが、別の角度から見ると、アーチ、そしてオーバル型と曲線を描くサファイアクリスタルと調和した、精巧で複雑な造形を見せている。

 典型的なグルーベル・フォルセイのスタイルでは、脱進機は単なる古典的なそれではない。以前のグルーベル・フォルセイでも見られたように、このモデルの脱進機は30°傾斜している。さらに、2016年に初めて発表され、最近では昨年の非常に身に着けやすい40mm以下のバランシィエ コンテンポランにも搭載された、グルーベル・フォルセイ独自の可変慣性テンプを採用している。角度の付いたブリッジで固定されたこのテンプは、空気の摩擦を減らすためにテンワに6つのゴールド製慣性ネジを備える。グルーベル・フォルセイの大型テンプは、今でも同社が最もよく知られているトゥールビヨンの中には入っていないかもしれないが、直径12.6mmという大きなサイズは、高精度を念頭に置いて選ばれたものだ。ご覧のように、このモデルは角度が付いたダイヤルの一部と一体化しており、表面には実用的な仕上げと面取りが施されている。

 地板と受けは共にチタン製で、この時計の装飾レベルの高さを考えれば、これは特筆すべきポイントだ。これらのムーブメントの部品をチタンで作ることは、重量を軽くするという点では有効だが、この時計は繊細なサイズの時計ではなく、要するにグルーベル・フォルセイの基準に合わせてチタンを手作業で仕上げることは、難しくて時間のかかる作業である。

ファースト・インプレッション

 バランシィエ Sの最も視覚的に印象的な要素は、もちろんケースだ。斜めから見たときには、それ自体が丸まっているように見える。私の目には、他のラグジュアリースポーツウォッチで時々見かける、フラットなタイプの滑らかなベゼルデザインに別の次元を加えているように見える。そして、この斬新なケース形状で注目すべきは、ケースの中にめりこんでいるように見える一体型のラグによって、強烈に存在が強調されているところだ。グルーベル・フォルセイの珍しいプロポーションをもつケース形状の多くは、厳密なシンメトリーを避けている。それがこの時計では起きていないし、それだけに、このデザイン自体が変則的なグルーベル・フォルセイにおけるデザインの典型例ではないように見える。時計製造デュオの作品に対する見解についての意見の刷り込みは、一方で、前から見られた形式であり、グルーベル・フォルセイが独自の方法で時計装飾の限界を押し上げてきたことを示すもう1つの例である。この時計でいえば、以前のGMT スポーツと同様、ベゼルは装飾のためのキャンバスだ。ベゼルにはサテン仕上げが施され、グルーベル・フォルセイが重要視する価値観が刻印されている。 

 ケース側面とリューズにはそれぞれブラックのラバーがはめ込まれ、ストラップを引き立てている。また、ストラップの内側には、上の写真のようにレリーフ状の文字が施されている。ムーブメントにはグルーベル・フォルセイのトレードマークである装飾が施されているが、見た限りではシンプルに感じられる。“精巧にエングレービングされたテンプのコックはどこにあるの?”と知りたい人もいるだろう。しかし、実際にグルーベルの時計を手にして、ムーブメントの内角など、実際に精査してみると、その仕事ぶりが他の追随を許さないものであることが分かる。もちろん、これは提供された写真を使った紹介記事だが、他のグルーベル・フォルセイのオリジナル写真を使った長文記事を掲載しているで、ぜひご覧になって、日常的に見られる仕上げに少しでも驚かされないかどうかを確認してみて欲しい。他の作品でもそうだが、自分の時計として所有したいという気持ちはなくても、この仕上がりには感動する。

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基本情報

ブランド:グルーベル・フォルセイ(Greubel Forsey)
モデル名: バランシィエ S(Balancier S)

直径: 45mm (ベゼル)、43mm (ケース)
厚さ: 13.75mm、サファイアクリスタル含めると15.6mm
ケース素材: チタン(TI)
インデックス: ラッカー仕上げの時・分インデックスを備えた3次元可変アワーリング
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: レリーフにテキストが入ったラバー。GMロゴ入りTI製フォールディングクラスプ。


ムーブメント情報

機能: 時・分表示、スモールセコンド、パワーリザーブインジケーター(72時間)
直径: 37mm
厚さ: 10.62mm
パワーリザーブ: 72時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 2万1600振動/時
石数: 42


価格・発売時期

価格:  19万5000スイスフラン(約2268万円)
限定: 世界限定18本。

詳細は、グルーベル・フォルセイ公式サイトをクリック。