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Hands-On IWC パイロット・ウォッチ・マークXVIII

SIHH 2016で最も話題を集めた時計の1つだが、実機でどのような印象を与えるかを探ってみよう。

 この時計はSIHH 2016で最も話題を集めた時計の1つだが、それには理由がある。IWC パイロット・ウォッチ・マークXVIIIは、スタイルの良い実用時計であり、IWCのマークシリーズに長く望まれていた明快さとシンプルさを取り戻したからだ。我々はジュネーブでそれをハンズオンした。今回、実機でどのような印象を受けたのか探ってみたい。

 本機は、マークシリーズの最初の時計であるマークXが英国でお目見えした1944年まで遡る、一連のシリーズの最新バージョンである。マークXはパイロット用の時計ではなく、すべての軍種で使用することを目的とした「汎用的」な腕時計だった。しかし、シリーズの次の時計は、1948年に最初にRAFに納入されたマークXIであり、特にナビゲーション用腕時計としての使用を意図していた。 

The IWC Mark XI

オリジナルのIWC パイロット・ウォッチ・マークXI。

 ムーブメントは IWCのCal.89――センターセコンド(マークXのサブセコンド表示とは対照的)で、帯磁性を考慮した軟鉄製インナーケースが実装されていた。そしてマークXIは、特に幅広い温度範囲下での安定性と一般的な信頼性を保証するため、44日間のテストプログラムにかけられていた。以来、高精度、耐久性、信頼性、耐磁性、そして何よりも視認性は、マークシリーズの重要な特徴であり、インターネット時代において先駆的な時計ジャーナリストであるウォルト・オデッツ氏(Walt Odets)が「パイロットでない人たちに愛されてきたパイロットウォッチ」と述べたのは有名である。

iwc mark xviii bracelet

 このシリーズは、デザインのピュアさと目的の明確さにより非常に愛され、自然と多くの愛好者を引き付けることとなり、また、後に続くマークシリーズが持つ基準も生み出すことになった。最近でこそファンのお気に入りとなっているが、マーク XIIが最初に登場したときには、日付表示を見て激怒するようなIWCファンはほとんどいなかった。マークシリーズの最新バージョンは、SIHH 2016でIWCによって紹介されたが、おおむね拍手でもって歓迎された。  

iwc mark xviii dial close up

 本機は確かに、ここ何年もの間で最も純粋で、クリーンで、最も装飾されていないマークウォッチの1つであり、IWCファンにとっては、真の信仰への回帰ともいえるだろう。マークXVIIIこそ、誰もがパイロット・ウォッチに求めるものだ。直径40mmで、ダイヤルには必要最小限のものしかない。軟鉄製のインナーケースとダイヤルにより耐磁性があり(真のパイロット・ウォッチ愛好家は、マークシリーズの時計に最新の耐磁性材料に賛同していないが)そして、「9」が本来あるべき姿に戻ってダイヤルに復帰している。

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 ムーブメントはETA社からキットで購入したものを使っている。ただし、我々はシャフハウゼンのIWCを訪れたことがあるので言えるのだが、それは5姿勢でのテストが課され、IWC内の技術水準によって調整されており、大事なところのバリューを高めている。(ETA社のムーブメントはマークXII以来、マークシリーズの心臓部を提供してきたのである)

iwc mark xviii black dial
iwc mark xviii white dial

 もちろん、依然として針(マークXIまたはXIIに見られる形状ではないが、現在のビッグ・パイロット・ウォッチに見られるように、IWCがB-Uhr ナビゲーション ウォッチで採用しているのと同じ形)と日付窓のデザインに反対する人もいるだろう。しかし、ほぼすべての点で、マークXVIIIは人々が熱望してきたものであり、我々はそれを見ることができてうれしく思う。あ、もし少し変わったマークXVIIIが欲しいなら、格好いい「プティ・プランス」モデルもある。

iwc le petit prince mark xviii

IWC パイロット・ウォッチ・マークXVIII  “プティ・プランス”。ブルーダイヤルとホワイトの日付窓。

iwc le petit prince mark xviii dial closeup

 IWCは、パイロット・ウォッ・ マークXVIIIをスSSのみで提供しているが、ブラックまたは「シルバーメッキ」(ホワイト)のいずれか、そしてサントーニカーフスキン ストラップまたはSSブレスレットの中から選択できる。加えてもう1つ、36mmのオートマティックもある。これには5つの異なるダイヤルカラーがあり、日付表示はホワイトである。

 私だけではないと思うが、いつも頭に浮かぶのは、日付ウィンドウがなく、ブラックのダイヤルで、そして昔ながらのマークXIIのスタイルの針を備えた36 mmのマークXVIIIである。おそらく発売されることはないと思うが、それは本当に最高なものになるだろう。しかし、当面は、マークXVIIIはツールウォッチとしては最も堅実な選択であり、ストラップが付いて52万円(税抜)の価格というのは、おそらくサロンでの一押しであることは間違いない。

IWC パイロット・ウォッチ・マークXVIIIは40 mm x 11 mm、軟鉄製のダイヤルとインナーケース。ダイヤルはブラックまたはシルバー。プティ・プランスは、ミッドナイトブルーのサンレイ 仕上げダイヤル。二重反射防止コーティングを施したサファイアクリスタル、空気圧の変動による視認性の低下を防止、60m防水。Cal. 30110ムーブメント、IWCにて温度と5姿勢でのの調整済み、センターセコンド、日付表示、42時間のパワーリザーブ。コレクション全体についてはIWC公式サイトへ。