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Editors' Picks 2021年のサプライズウォッチたち

このような時計たちが現れるとは思わなかったが、その存在を嬉しく思う。

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回復途中の今年の上半期には、時計のサプライズがいっぱいだった。春のWatches & Wondersでは、我々はオンライン上で新作を見て回り、実物モデルを確認したいときはそれぞれがオフィスに駆け込んでいた。時計の世界が少しずつオープンになってきた今、我々はより多くの時計(と人々)を実際に見ることができるようになった。そこで今回は今年前半を振り返り、我々を驚かせてくれた時計をいくつか紹介することにしよう。あなたの意見もぜひ聞かせて欲しい。

ティソ PRX クォーツ&オートマティック

 今年の初めには、まさかティソを買うとは思っていなかった。しかし、数ヵ月前にティソのPRX クォーツが私の腕に舞い降りたとき、まさにその通りになった。時計メーカーとしてのティソを評価していないわけではなく - もちろんその逆だ -  同社の現在のカタログには、実際お金を出そうと思うほど心惹かれるものがなかったのだ。しかし、ティソがPRXコレクションでSS製一体型スポーツウォッチのトレンドを取り入れ、クォーツとオートマティックの2種類を用意したとき、それは変わった。限られた予算内で一体型のSS製スポーツウォッチの世界を楽しみたい人にとって、これ以上の選択肢はない。ケースとブレスレットの仕上げは、400ドル以下の時計の想像をはるかに超えている。正直なところ、これ以上お勧めの時計はないくらいだ。- ローガン・ベイカー

ティソ PRX クオーツ、オートマティック - 5万5000円(税込 クォーツ)、650ドル(約7万2000円 オートマティック )

カルティエ タンク マスト ソーラービート™️

 この時計を紹介するのは2回めだが、正直なところ、本機は僕の欲しいものリストの上位にあり、1の前に数字が必要なほどだ。カルティエの歴史においてワイルドで楽しい時計はたくさんあるが、タンク マスト ソーラービート™️の予兆となるものは一つもなかったのではないだろうか。美しいカルティエのタンクに、ソーラーパワーのムーブメントが搭載されているのだから、驚かないはずはない。いつもは大型のダイバーズウォッチを愛用している僕にとって、クラシックなタンクと、扱いやすいソーラーパワーのクォーツムーブメントというシンプルな組み合わせは、とても魅力的だ。さらに、大型モデル(33mm×25.5mm)でも30万3600円(税込)という値段で、カルティエ初のソーラームーブメントを搭載したいつでも使えるドレスウォッチが手に入るのだ。50年代のカッコイイ男達のように(あなたのように。......たぶん)ジーンズに袖をたくし上げた白いTシャツ姿で芝刈りをするとき、あるいは旧友とのガーデンソワレに参加するときにも、タンク マスト ソーラービート™️は、時計史における最も象徴的なスタイルのひとつを、さりげなく、そしてスタイリッシュに表現してくれるのだ。- ジェームズ・ステイシー

カルティエ タンク マスト ソーラービート™️ -  スモールモデル 28万8200円、ラージモデル 30万3600円(すべて税込) 

サーチナ DS PH200M

 2021年は サーチナの年だと私は思っている。彼らは我々と共に米国市場に再参入し、私は幸運にも1月にこのDS PH500Mを実際に使ってみることができた。そしてブルーのDS PH200Mを試してすぐに夢中になった。一番の驚きは? 私が愛してやまないサーチナの精神とデザイン言語を、いかに「現代化」できているかということだ。DS PH200Mはヘリテージシリーズではないが、ヴィンテージと同じポイントを見事に押さえている。さらに、セラミック製の魅力的なベゼルや、技術を詰め込んだ現代の主力キャリバーの先駆者であるムーブメントを搭載しているのだ。しかも、1000ドルを切る価格だ。これには驚く。バリュー価格とは、時計界では質を落とすことにはならないかもしれない。- コール・ペニントン

サーチナ DS PH200M - 980ドル(約10万8000円) 

ロレックス ツートンのエクスプローラー

 2020年から2021年という予測不可能で奇妙で混乱した時代に、まるで合図するかのように登場したのが新しいツートンカラーのロレックス エクスプローラーだ。よく言われることだが、ロレックスが次に何を発表するかを正確に予測することは得策ではない。4月にこの時計が登場したことは、私が知る限り、このブランドから発表されたどの時計よりもそのことをよく表していると思う。この時計は、我々時計ライターをあっと言わせたのだ。そして、36mmサイズに戻ったことで、エクスプローラーにある種のドレッシーさが加わり、ツートンカラーが理にかなっていると思わせた。その点ではゴールドモデルもあればいいと思うが。 - ジョン・ビューズ

ロレックス オイスタースチール&イエローゴールドのエクスプローラー -   114万2900円 (税込)

チューダー ブラックベイ フィフティ-エイト 925 シルバーケース

 ダイバーズウォッチといえば、ケース素材の金属として銀を思い浮かべる人はまずいないだろう。引き出しのなかにある黒ずんだ婚礼用食器を見て悲しくなったことのある人なら誰でも知っているように、標準的な純銀(銀と銅の合金)はすぐに変色してしまうため、ダイバーズウォッチには最も適さない金属とされた(ナトリウムを使ったダイバーズウォッチという興味深い可能性を考えたい場合は別だが、ナトリウムは水と激しく反応するため、一度しか潜ることができない)。しかし、チューダーはそれをやってのけた。ブラックベイ フィフティ-エイト 925は紛れもなくダイバーズウォッチであり、紛れもなくシルバーケースを採用しているが、私はチューダーがおそらく最新の変色しにくい銀合金の1つを使用したのではないかと考えた -  アルゲンティウム はその1つで、銅の代わりにゲルマニウムを使用している。奇抜な発想だが、不思議なことに全体としては機能しているようで、ジェームズ・ステイシーでさえ抵抗できないような不思議な魅力があるようだ。- ジャック・フォースター

チューダー ブラックベイ フィフティ-エイト 925 シルバーケース -  46万7500円(税込)

IWC ビッグ・パイロット・ウォッチ 43

 「アイコニック」という言葉は、時計の世界では最も使い古されたマーケティング用語ですが、ある種の時計は、長い間優れた品質を示し続けた結果として、本当にある種の神話的な地位にまで上り詰めます。IWCのビッグ・パイロット・ウォッチは、僕にとってそのような時計の一つです。アイコニック以外にも「典型的」とか「カテゴリーを定義するもの」と呼ぶことはできます。IWCがこのお馴染みの方式を踏襲するとは思ってもみませんでしたが、43mmサイズのビッグ・パイロットの新モデルでは、まさにそれを実現しています。同じデザイン言語を維持しながらも、より多くの人々が着用できるようにサイズを小さくしたのです。この「あまり大きくないビッグ・パイロット・ウォッチ」は、ここ数年で作られた時計のなかで最もクールで、将来の定番モデルとなることは間違いなく、まさにハッピーサプライズの好例です。あとは、僕が43mmの時計を身につけることができれば。 - スティーブン・プルビレント

IWC ビッグ・パイロット・ウォッチ 43 - 106万1500円(税込)