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クイック解説
IWC ポルトギーゼ・クロノグラフは、IWCのポートフォリオの中で最も愛され、また最もデザイン変更の少ないモデルの一つだ。1990年代に製造された初代ポルトギーゼ・クロノグラフは、同社がチューニングした汎用ムーブメントを採用していた。当初はバルジュームーブメントを搭載し、最近はセリタムーブメントを用いた。これまでも自社製のクロノグラフムーブメントを採用したポルトギーゼ・クロノグラフは存在しており、それらはCal.89000シリーズのムーブメントを搭載していたが、12時位置にアワー・カウンターとミニッツ・カウンターが同軸上に組み合わさったもので、やや大きめのケースが必要だった。(ポルトギーゼ・クロノグラフ・クラシックなど)そしてIWCは、このオリジナルのクラシックデザインを持つモデルが、69000シリーズのクロノグラフムーブメントを採用することを今回発表した。しかも89000シリーズ搭載のポルトギーゼ・クロノグラフよりも低価格で販売されるのだ。
既に発売が開始されている本モデルは、定価79万5000円(税抜)からである。18KRGケースは、シルバーまたはブラックダイヤルの2色展開、SSケースは、シルバー、ブルーまたはブラックダイヤルの3色で展開される(シルバーダイヤルのモデルは、ゴールドかブルーの針とインデックスが採用されている)。
ファースト・インプレッション
伝統あるポルトギーゼのラインナップへのCal.69355の導入は、個人的には非常にグッドニュースだ。まあ、これまでもムーブメントが自社製ではないことが気になることも無かった。それでも、IWCはエタブリスール(ムーブメントを外注するメーカー)としてよりも、マニュファクチュールとしてのDNAがあると私は考えているため、同じデザインのまま自社製ムーブメントになるのは素晴らしいことだと思うのだ。このケースで69000シリーズのムーブメントが採用されるのは、2018年にリリースされたIWC ポルトギーゼ・クロノグラフ "150 イヤーズ"を除いて、今回が初だ。
私は常にクラシックなポルトギーゼ・クロノグラフに愛着を持っていた。本当に完成されたデザインであり、オリジナルから改善するために何かを追加したり取り払ったりする必要が全く無かったからだ。ちなみに、インデックスの6の数字がスモーセコンドのサブダイヤルのせいでカットされるのは、デザインの意思決定が適当だったからだという不平を聞くことがある。しかし実際には、19世紀半ばのアメリカの懐中時計からフィリップ・デュフォーのシンプリシティにおけるまで、文字通り何百万もの腕時計や懐中時計に見られる特徴的意匠でもある。
新型ムーブメントとはつまり、自社製ムーブメントを搭載したより手頃なポルトギーゼ・クロノグラフが登場したことを意味する。自社製Cal.89361を搭載するポルトギーゼ・クロノグラフ・クラシックは、現在SSモデルが124万5000円で、Cal.69355を搭載した新モデルは、79万5000円からとなる。
ポルトギーゼ・クロノグラフ Ref.3741に、長年に渡って汎用ムーブメントが採用されていたことは、時計のルーツに沿っているという意味で喜ばしいことだった。そして今回、自社ムーブメントが搭載され新しくRef.3716となったことは、今後何年も所有していく中での喜びの源泉となるのではないだろうか。
基本情報
ブランド: IWC
モデル名: ポルトギーゼ・クロノグラフ (Portugieser Chronograph)
型番: IW3716
型番: 41mm
直径: 13mm
ケース素材: 18KRG、またはSS
文字盤色: SSは、シルバーかブラック、またはブルー。ゴールドは、シルバーかブラック。
インデックス: SSモデル、シルバーダイヤルは、ブルーかゴールドの針とインデックス。ブルーダイヤルとブラックダイヤルは、ロジウムメッキの針。ゴールドモデルは、ゴールドの針とインデックスがブラックダイヤルとシルバーダイヤルの両方に採用されている。
夜光: なし
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: ブラック、ブルーまたはブラウンのアリゲーター
ムーブメント
キャリバー: IWC 69355
機能: 時間、クロノグラフ、秒針停止機能付きスモールセコンド
直径: 30mm
パワーリザーブ: 46時間
巻き上げ方式: 自動巻き(手巻き機能付き)
振動数: 2万8800振動/時
石数: 27
追加情報: スイングピニオン方式のコラムホイール
価格・発売時期
価格: ステンレスモデルは79万5000円、ゴールドモデルは179万円(いずれも税抜)
価格: 発売中
限定: 限定数なしの通常ライン
全コレクションを見るには、IWC.comをご覧ください。
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