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Hands-On オメガ スピードマスター CK2998 限定エディション(2018年)

スピードマスターファンとその収集家、そしてオメガにも恩恵を与え続けるRef.2998という偉大な時計。

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最もよく知られ、最も愛されているヴィンテージ・スピードマスターといえば、今日まで続くオメガの礎を築いたRef. 2998だろう。オリジナルのRef. 2998は現行スピードマスターのデザインコードの基本となっているだけでなく、宇宙飛行士のウォルター・シラー(Wally Schirra)によって1962年のマーキュリー計画 シグマ7ミッションにおいて着用され、これまで数々のスピードマスターや限定エディションの原型ともなっている。2012年に我々は非常に人気が高いファースト オメガ イン スペース(スピードマスターファンの間ではFOISと呼ばれる)を紹介し、HODINKEEの創業者であるベン・クライマーは、この時計について記事の中でこう書いている。「ひとつ、はっきりさせておこう....この新しいオメガのスピードマスター ファースト オメガ イン スペースは傑作だ」。

 あれ以来、我々は数々のモデルを同じように見てきた。2017年のセドナゴールドのFOISや、2016年の2998限定エディション。この限定モデルはシルバー文字盤にブルーのセラミックベゼル(オリジナルに忠実にいえば、FOISのベゼルは金属製だった)とブルーのサブダイヤルを配したとても魅力的なデザインで、スティーブン(・プリビレント)がいたく感心していた。

 今回のCK2998の最新版はこうした従来モデル同様に、これまでの設計に忠実に作られたものである(「壊れていないものは直すな」というわけだろう)。

 しかし、実に見事な時計だ。ビードブラスト加工が施された文字盤に、夜光が施されたアルファ針、それと対比するような赤いクロノグラフ針。そしてサブダイヤルは、黒地に小ぶりな白いアルファ針が配されている。全体的に、従来の2998/FOISモデルと同じような特徴があり、同様のすばらしいサイズ感(幅39.7mm、厚さ14.37mm)で、さらに内蔵されているのは長い長い期間にわたってスピードマスターに採用され、高い信頼性を誇る(今なお宇宙空間において、国際宇宙ステーションでの船外活動用の宇宙服の標準支給品として使用されている)Cal.186である。

 以前のCK 2998エディションと同様に、特定のヴィンテージモデルをそのままコピー&ペーストしたというわけではない。ヴィンテージのスピードマスターに見られる、明瞭さ、シンプルさそして形態は機能に従う、という美学に沿ってデザインされているのだ。カラーバリエーションの他に、本機特有の最も大きな変更点は、パルスメーターベゼルを搭載したことだ。これは医師が心拍数を計測する際に(あるいは実際のところ、心拍数を計測する必要がある、計測をしたいすべての人にとって)便利である。

 パルスメーターベゼルは使ってみると面白い(それにタキメーターベゼルのように、計測対象となる数マイルあるいは数キロの距離を乗り物で移動する必要もない)。脈を確認できたら、クロノグラフをスタートし、30回脈拍を数えたら止めるだけだ。もし30秒かかったのであれば、計算上1分間に60回の心拍数ということになる。もしも8秒しかかからなかったのであれば、緊急治療室に大至急向かうことになるだろう。オメガ スピードマスターのバイブル「Moonwatch Only」によれば、オメガは1960年からパルスメーターベゼルをメーカーオプションとして受け付けており、当時のものは30秒ではなく15秒で脈拍数を測るための目盛りが付いていたようだ。

 多くの初期のCK2998/FOIS スピードマスターと同様に、このモデルも腕に着けるとすぐに馴染む。そしてもしあなたがスピードマスターの売り場にいて、クラシックなムーンウォッチでありながら、ありきたりでないちょっと変わったものが欲しいのであれば、こちらのモデルは候補に挙げられるだろう。この時計は世界で2998本の限定版で、価格は62万円(税抜)だ。手首で脈拍を測れるスピードマスターの喜びを、ひとつ手に入れてみてはいかがだろう。

詳細についてはオメガ公式サイトへ。