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ダイバーズ65ラインの最新版や、カール・ブラシア(Carl Brashear)の限定エディション、新しい自社製キャリバー114、アクイスコレクションのいくつかの新モデルといった多岐にわたる新製品がある中で、むしろ目立たない存在であるオリス ビッグクラウン ポインターデイト コレクションの発売を見落としていたとしても、仕方がないだろう。新たに40mmと36mmのバージョンが発売された、珍しいデイト表示と目を引く色合いがカジュアルなテイストで細部までよくできた時計である。
黒文字盤は、温かみがあり、光の当たり方によっては、グレーにも見える。
時計のおおよその特徴を写真から正確に判断できることもあれば、実際に腕に着けてみないと分からないということもある。僕にとって、この新しいオリス ポインターデイトは間違いなく後者だった。スポーティさとトラディショナルな要素の両方がひとつのスタイリッシュなデザインにまとめあげられていて、本機は腕に着けてみると素晴らしいのひと言だ。僕の腕には40mmがちょうどよく感じるが、一方で36mmにも大きな魅力を感じるし、よりヴィンテージ感が強いのは間違いなく36mmの方だろう。
大きなねじ込み式リューズ、光沢のあるケースサイド、艶消し仕上げのラグ、そしてクラシックな薄いコインエッジベゼルを備え、このポインターデイトはほとんど時を越えたヴィンテージ感を帯びている。概して伝統的なベゼルと文字盤のスタイルであるにもかかわらず、ケース形状と艶消しの仕上げによって、どちらのサイズにおいても僕好みのスポーティさが満点だ。
両サイズとも黒い文字盤か、より面白味のあるル・コルビュジエにインスパイアされた色の文字盤を選ぶことができる。36mmには温かみのあるグリーン、40mmには灰色がかった美しいブルーが用意されている。どちらの色も独特で、SSケースと合わさると美しく、腕に着けると全く違った印象を生む。僕は青文字盤の40mmを気に入った。色の組み合わせとドーム型サファイアクリスタルに光が当たった様子が美しく、僕の目には素晴らしく均整のとれた見やすい文字盤のレイアウトが最も映えるように見える。
オプションのSSブレスレットを付けた青文字盤の40mm。
美しい仕上げの使い分けと、バブルドーム型クリスタルの曲面へ完ぺきにフィットするベゼル
2色のオリス ポインターデイト 36mm。
このポインターデイトは、ベースムーブのセリタ SW200-1にオリス製のモジュールを組み合わせ(別名オリス Cal.754)、時間だけでなく、4本目の針と文字盤の外周を囲むデイト目盛りによって日付を判別するポインターデイト機能を搭載している。そのままだと細すぎるデイト針は小さなアクセントとして先端を赤く仕上げたことで、視認性を高めている。短針と長針はカテドラルスタイルの針であり、針の長さは完璧で、長針の針先は文字盤の外周に届いている。
文字盤上の印字は最小限で、針と文字盤のアラビア数字と5分刻みの目盛りはスーパールミノバでプリントされている。片隅で光っているフォントを見て欲しい、なんて素敵な「4」だろうと思う。
グリーンがお好みならば、ポインターデイト ブロンズとビッグクラウンD.26 286 HB-RAG オリス 限定エディションの名を冠した、新しいポインターデイトの限定エディションもある。先ほど紹介した40mmバージョンをベースとしたD.26は、Hanger 31によって保存されている第二次世界大戦時代のスイス空軍の練習機に敬意を表するものである。36mmの標準モデルよりだいぶ暗く温かみのあるグリーン文字盤のD.26は1931本限定で、価格は22万2000円(税抜)。このモデルの売上によってHanger 31を支援するとのことだ。
黒い文字盤の40mmを手首周り約18cmの僕の腕に装着。
標準バージョンはどちらも、SSマルチリンクブレスレットと革ベルトのどちらかを選ぶことができ、それぞれの価格は19万5000円と17万5000円(税抜)だ。オリスはまた、通常の革なめしに用いられる有害な金属を使用しない天然のベジタブルタンニンなめし工程によって作られた環境に優しい革ベルトを選んでいる。
腕に着けて映える真の日常使いの時計で、興味深い複雑機構を有し、そしてお値打ちプライス。このポインターデイト コレクションを僕はとても気に入った。革ベルトに青文字盤はどうもしっくりこないが、どちらのサイズも素晴らしく、特徴的な色使いと、オリスのスポーティなエッセンスとトラディショナルな基調の自然な融合がとても刺さった。
詳細についてはオリス公式サイトへ。
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