Introducing パテック フィリップ　Ref. 7234G-001 カラトラバ・パイロット・トラベルタイム 2020年新作

　昔々、世界がまだ「普通」で、飛行機に乗って好きな国に行けた時代、あなたは自国の時間を把握するのに役立つ時計を身に着けていたかもしれない。今では家に閉じこもっているかもしれないけど（大抵の多くの人がそう）、GMTを装着してタイムゾーンを自由に行き来できる時代に憧れている。永遠の楽観主義者として私は、そうした時間がまたすぐに戻ってくることを知っている（すなわち3年くらいで）。そしてその時が来たとき、その最初のキラキラ輝く旅のために少し余分な何かが欲しくなる。そう、新しいパテック フィリップ Ref.7234G-001 カラトラバ・パイロット・トラベルタイムのような。

　さて、「カーラ、この時計は新しくなんか無いよ🙄」と思っているあなたの気持ちは分かる。シンガポールで開催されたパテック フィリップのグランド・エグジビションでこのリファレンスを見たことがあるからだろうけど、そのモデルは水色のダイヤルとコーデュラのシンセティックストラップが付いたスティール製だった。そして限定でもあった。また、2018年のバーゼルワールドで発表されたブラウン文字盤をもつローズゴールドバージョンもある。
　今回のRef.7234は、ホワイトゴールドにネイビーの文字盤、ネイビーストラップ、さらに追加のカーフスキンストラップが付属。Ref. 7234はRef. 5524の小さめのバージョンでケース径は、42mmではなく37.5mmだけど、同じ自動巻きCal.324 SC FUSを搭載し、時刻、日付、第二時間帯、デイ/ナイト表示を含む全ての機能を備えている。唯一の注目すべき変化はそのマーケティング方法。今回彼らは、それを男女を問わない時計として販売している。Ref. 7234G-001の小売価格は507万円（税抜）だ。

　Ref. 5524Gが、2015年に初めて発売されたとき、最初は物議を醸していたが、すぐに市場で最も求められるパテックの1つとなった。スポーティかつホワイトゴールド。パテックみたいな保守的なメーカーにとっては珍しいものだった。幸いにもパテック フィリップはその流れに乗って、複数の素材（プラチナとローズゴールド）と2つのリファレンス（5522Aと7234AとR）でコレクションを拡大していった。

　7234Gは、私の意見では歓迎すべき追加モデルであり、パテックは賢明な判断をしたと思う。シンガポールでのグランド・エグジビションにおいて7234Aが大評判で、一番の不満は次のようなものだったと記憶している。なぜこれは「女性用」なのか？　
　彼らに求めれば、それは与えられるものみたい。37.5mmのホワイトゴールド製でネイビー文字盤が特徴的なパイロットウォッチのユニセックスバージョン。私はこれを身に着けたい。ジャック（・フォースター）もきっとそうだと思う。ママもきっと身に着けるはずね。このパイロットウォッチは、誰もが腕にしたいと思うし、身に着けられるものだろう。私は、ムーブメントの技術的な素晴らしさ、パワーリザーブをはじめとするスペックについて話すこともできるけど、ここでの話の核心は、パテック フィリップが特定の人に自社製品を固定せず、全ての顧客に提供するために製品の拡大に焦点を当てているという事実。それにも関わらず、このRef. 7234Gはすぐクラシックになり、限定モデルではないため、今後何年にもわたってコレクションに加えたいと思わせるものとなるだろう。

ブランド: パテック フィリップ（Patek Philippe）
モデル名: カラトラバ・パイロット・トラベルタイム（Calatrava Pilot Travel Time）
型番: 7234G-001

直径: 37.5mm
厚さ: 10.78mm
ケース素材: ホワイトゴールド
文字盤色: ネイビー
インデックス: アプライドのアラビア数字
夜光: スーパールミノバ
防水性能: 最大30m
ストラップ/ブレスレット: ネイビーブルーのカーフスキン、ヴィンテージ・ブラウンに明色のステッチでコントラストをもたせたカーフスキンの2本

キャリバー: 324 SC FUS
機能: 時刻、現地の日付を指針表示、デュアル・タイムゾーン(出発地と現地時刻表示)、出発地と現地各々の昼夜表示
直径: 31mm
厚さ: 4.9mm
パワーリザーブ: 35〜45時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8000振動/時（4Hz）
石数: 29
追加情報: パテック フィリップ・シール

価格: 507万円（税抜）
発売時期: 2020年10月
限定: なし、通常モデル

詳細は、パテック フィリップ公式サイトへ。