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※本記事は2015年5月に執筆された本国版の翻訳です。
そう、このRef.2585は1958年に作られたもので、美しいCal.12'''600を搭載したパテック唯一のSS製ヴィンテージ自動巻き時計だ。このキャリバーはパテックの偉大な業績の1つで、2526にも搭載された初のオートマティックモデルであり、いくつかの特別な特徴をもっている。Cal.12'''600の仕上げは素晴らしく、18Kで作られた見事なエンジンターンド装飾の回転ローターを備えている。だが、思い出して欲しい。当時はサファイアケースバックなど存在しなかったため、Cal.12''600のオーナーであってもこのディテールを目にする人はほとんどおらず、素晴らしい装飾をもつこと自体が特別なことなのだ!
このキャリバーにはジャイロマックステンプが搭載されており、ジュネーブ・シールが2つ刻印されている。事実上、これは地球上で最も美しい自動巻きムーブメントであり、このRef.2585はSS製の時計として、このムーブメントを搭載する唯一のものだ。
このスティールケースはスクリューバックと長く下向きに曲がったラグが特徴で、がっしりとした雰囲気を醸し出している。ダイヤルは言わずもが最高品質のもので、全体的に素晴らしい状態だ。この2585の特別モデルは、ジョン・ゴールドバーガー氏『PATEK PHILIPPE STEEL WATCHES』の本(HODINKEEのお気に入りだ)に掲載されており、2005年に8万5000ドル(約880万円)で販売されたのが最後となっている。
未確認の噂だが、2585は3本作られたといわれており、実際に見ることができるのはこの現存しているモデルだけだ。このモデルは他に類を見ないほどユニークな時計である可能性が高く、加えて最高の自動巻きムーブメントを搭載しているという事実は、本機を絶対的な魅力としている。実際、この時計はオークションにおける予想外にヒットする1本となるかもしれない。フィリップスでは、このパテック フィリップの2585の予想落札価格を8万〜12万スイスフラン(約935万〜約1400万円)としており、ここでその詳細を読むことができる(実際は78万5000フランで落札)。
編集部注:この時計を手に入れた人は、どうか私に知らせて欲しい。この時計がどれだけ特別なものであるかを感謝して、1杯おごりたいと思う。そして、もしあなたがこの時計に飽きたなら、私が真っ先に購入するだろう。
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