VIDEO タグ・ホイヤー　新作モナコスプリットセコンドクロノグラフに迫る

タグ・ホイヤーの腕時計として初のスプリットセコンドクロノグラフの製作過程を、動画で紹介しよう。

Danny Milton

May 16, 2024

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Video Editor: Will Holloway

時計業界最大の見本市から約1カ月が経過した現在、Watches&Wonders 2024で発表されたタグ・ホイヤーの新作モナコラトラパンテをもう1度、そしてずっと間近から見てみる瞬間が来た。先日オークションに出品されたOnly Watchエディションは、本リリースのネタバレになったかもしれないが（少なくとも伏線にはなっただろう）、スティーブ・マックイーンによって有名になったクラシックなスクウェアケースクロノのバリエーションとして新たに生まれ変わったこのモデルには、まったくもって驚きを禁じ得なかった。そして、初モノを愛する我がHODINKEEだからこそ、タグが初めて作ったスプリットセコンドクロノグラフウォッチを同ブランドがどうやって作り出したか、動画で読者にご覧いただく必然性を感じている。

モナコをアイコンにのし上げた男、スティーブ・マックイーン。Photo: Bernard Cahier/Getty Images

　スプリットセコンド機構は複雑極まることから、タグはこのムーブメントを製作するために、通常のルートではなく、ヴォーシェ・マニュファクチュール・フルリエに協力を仰いだという。このパートナーシップにより、まったく新しいムーブメント、Cal.TH8100が誕生した。その結果、リリース時に取り上げたように、メカニックに特化したオープンワーク風の美が生まれた。この動画では、新しくデザインされたケースや、自由に浮遊する振動の塊のような印象を与えるサファイアのシースルーバックなど、間近で動く時計の様子を見ることができる。

　我々は、ラ・ショー・ド・フォンにあるタグ・ホイヤーの自社工場に足を踏み入れ、ヘリテージ・ディレクターのニコラス・ビーブイック氏（“Reference Points:ホイヤー　ヴィンテージカレラ歴代モデルを徹底解説”でおなじみ）に、ブランド初となる機械式スプリットセコンドの時計の開発について話を聞く機会を得た。歴史的観点から製品のロードマップ、そしてこの時計を高級時計として位置づけるという決断に至るまで、話題はあらゆる点に及んだ。

コンテクストを理解するため、ホイヤー製のヴィンテージモナコを振り返ってみよう。

　主要な優良ブランドのひとつがこれほどまでに革新を遂げ、その歴史のなかでやったことのないことをやっているのを見る機会は滅多にない。だからこそ、本社の内部に入り、名高いモナコの未来を代表する時計としか思えないものを間近で見る機会を得たことは、実にうれしい出来事であった。さて、前置きはこれくらいにして、2024年版のタグ・ホイヤー　モナコスプリットセコンドクロノグラフの動画をご覧いただきたい。