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Top photo: Rodin Eckenroth/WireImage
私は『メディア王 〜華麗なる一族〜(原題:Succession)』シーズン4の第9話、「葬儀と政治(原題:Church and State) 」を見たときに、キーラン・カルキン(Kieran Culkin)がこの賞をほぼ手中に収めたと確信した。ネタバレはしないが、幅のある演技力を持つ俳優による信じられないほど力強い演技だった。まあ、ゴールデングローブ賞とプライムタイム・エミー賞の結果を見てみると、どうやら評論家たちも同意見のようだ。カルキンはプライムタイム・エミー賞の“ドラマシリーズにおける男性俳優の傑出した演技に与えられる映画俳優組合賞”を受賞し、帰途についた。彼の手首には大胆で人目を引く腕時計があった。
IWCのポルトギーゼ・オートマティック 40(Ref.IW358310。型番好きの方のために書いておこう)は、予想外の選択だった。黒のタキシードに合わせるにはかなり大きく目を引く時計だ。身長があまり高くない人は言うまでもないが……、私のことかな? でも、カルキンのそれはとてもエレガントに見えた。個人的にもっとも興味深かったのは、彼がグリーンダイヤルを選んだことだ。
このモデルにおいては、たいていブルーダイヤルかホワイトダイヤルが選ばれる。2023年のサーモンダイヤルのリリースも、実機を見てみないと正確なことは言えないが、過去の記事を見返す限りととても素晴らしいもののようだ。IWCは、中国の旧正月用に非常に派手なレッドバージョンも用意している。しかしグリーンのモデルは隠れたヒット作かもしれない。タキシードの手元に合わせる時計としては暗めのダイヤルが多いなか、グリーンという選択がダイヤルの仕上げの美しさを際立たせている。カルキンが自分で選んだのかは気になるところだ。だが、スタイリストが用意した衣装ではなく、彼自身のコレクションにあってもおかしくないような時計だと思う。そうであって欲しい。もし私がエミー賞を受賞したら、その瞬間につけていた時計は一生手元に置いておきたいと思うだろう。
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