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クイック解説
2021年のWatches & Wondersで、タグ・ホイヤーはアクアレーサーの原点に立ち返り、4つの43mmモデル、3つの36mmモデル、そして1978年に発売されたホイヤーのヴィンテージダイバーズウォッチに直接インスピレーションを得た1つの43mmチタンケースの限定モデルを含む、全く新しいラインナップを発表した。薄く、軽く、ラグの長さも短くなった新しいアクアレーサー プロフェッショナル 300は豊富なカラーバリエーションで展開される。ケースは流線型で考え抜かれており、これまで同様に様々なシーンで活躍するモデルとなっている。
ファースト・インプレッション
通常生産モデルについて具体的に言えば、2021年のアクアレーサー プロフェッショナル 300は、43mm(画像上)と36mm(画像下)の2つのカテゴリーに分類される。7つの新しいアクアレーサー 300は全て、新しいハンサムな針、シンプルなダイヤルデザイン、新デザインのセラミック製ベゼルインサート、300m防水、ねじ込み式リューズ、ソリッドケースバックを備えている。
同様に、新しいWBP2〜(これがリファレンスファミリー)の全バージョンには、ETA2824-2をベースにしたタグ・ホイヤーの自動巻きムーブメント、Cal.5が採用されている。42時間のパワーリザーブと6時位置に配置された日付表示を備えたこのムーブメントは、信頼性の高い性能、精度、そして最終的なサービスコストの面など多くを提供している。
一般的なスタイルは両サイズで一貫しているが、標準的な43mmモデルでは、文字盤にイエローのテキストがあり、秒針のポイントにもイエローのアクセントがあるため、すぐに見分けることができる。さらに、グリーンダイヤルの43mmバージョンは、チタン製のケースとブレスレット(WBP208B.BF0631)、ブルーの36mmアクアレーサー(WBP231B.BA0618)には、8個のダイヤモンドのアワーマーカーが付いている。
詳細なサイズについてはまだ公表されていないが、タグ・ホイヤーによると、新しいアクアレーサーがより薄く、より軽く、より短いラグを備えているのだそうだ。また、新しいブレスレットには、クラスプに道具なしで微調整ができるマイクロアジャストシステムを採用。このシステムによって1.5cmの延長が可能で、手首から時計を外すことなく調整が可能だ。このような考え抜かれたブレスレットのデザインは、ダイバーズウォッチの世界では珍しい。このメカニズムを見て、自分の腕の上で試すのが待ち遠しく思った。
新作は、以前のWAY2〜シリーズと確かに似ているが、この新しいアクアレーサーからは、かなり控えめな印象を受ける。文字盤は新しいマーカーを採用して文字数を減らし、針はよりシンプルになり、日付表示は6時位置に移動、さらにサイクロップレンズは、風防の内側に取り付けられている。同様に、ベゼルのデザインも洗練され、インサートのフォントがよりエレガントになり、輪郭に沿って刻みを施すことでグリップ感が向上されている。
このように、アクアレーサーにとってポジティブな一歩を踏み出したように見えるが、サイズについては少し首をかしげざるを得ない。同じムーブメントを使用した先代モデルは43mmと41mmだったが、今回のモデルは43mmと36mmで、中間のサイズがないのはちょっと寂しく感じる。タグ・ホイヤーのようなブランドは、誰にとっても魅力的なダイバーズウォッチを提供しなければならないと思う。そして、40mmのダイバーズウォッチの成功は、その歴史の中でも異論のないところだ。
また僕は、43mmのバージョンが大きすぎる(あるいは36mmが小さすぎる)とは必ずしも思わないが、アクアレーサーは39~40mmのレンジに存在する必要があり、その必要性は今後数年でさらに高まると思うのだ。とはいえ、もしかしたら中間的な選択肢が既に準備されているかもしれない。40mmと43mmの差を議論することは、些細なことのように思えるかもしれないが、過去数年間、例えばチューダーにとって2mmの変化がどれほど大きな意味をもっていたかを考えてみて欲しい。
サイズの問題はさておき、タグ・ホイヤーがアクアレーサーを再考し、最後の新しいモデルでは、過去の意匠もしっかりと維持しているのを見ると、やはり新鮮な気持ちになる。
アクアレーサー プロフェッショナル Tribute to Ref.844 リミテッド エディション
タグ・ホイヤーは、上記の7つの新製品に加えて、新たな限定版となるアクアレーサー プロフェッショナル 300 Tribute to Ref.844を発表した。本作は、43mmの新デザインとチタン製ケースをベースに、1978年に発売されたホイヤーのダイバーズウォッチ Ref.844のルック&フィールを反映させたモデルだ(下の画像参照)。
経年変化風の夜光、赤い24時間スケール、そしてヴンテージ風のパンチングラバーストラップ(フルブレスレットもある)を備えたこの時計は、844本限定だ。その他の詳細は、前述の43mmのアクアレーサーと同様である。
新しいアクアレーサーの価格は、36mmバージョンが33万5500円からとなっている。新型の43mmのスティールモデルは、6月に35万7500円で発売される(以前のスティール製43mmアクアレーサーの価格から4万4000円ほどアップしている)。もちろん、ブルーダイヤルの36mmにダイヤモンドマーカーをあしらったバージョン(39万6000円)や、グリーン/チタン製の43mmバージョン(49万5000円)はプレミアム価格となる。限定のTribute to Ref.844の価格は51万7000円だが、店頭に並ぶのは9月に入ってからとなるため、時間的には余裕がある(全て税込価格)。
アクアレーサーは、高級感とドレッシーさを兼ね備えたスポーツウォッチであり、多くの愛好家が初めて高級スポーツウォッチの世界に足を踏み入れるきっかけとなってきたモデルだ。そのため、これらの新しいアクアレーサーは、タグ・ホイヤーのマス向け製品の中でも重要な位置を占めている。また、針や文字盤、さらには新しい調整可能なクラスプに至るまで、多くの改良が施されており、現代のアクアレーサーにとって歓迎すべき進化となっている。
基本情報
ブランド: タグ・ホイヤー(Tag Heuer)
モデル名: アクアレーサー プロフェッショナル 300(Aquaracer Professional 300)
型番:
WBP201B.BA0632 (43mm, ブルー/スティール)
WBP201A.BA0632 (43mm, ブラック/スチール)
WBP208B.BF0631 (43mm, チタン/グリーン)
WBP201C.BA0632 (43mm, シルバー/スティール)
WBP208C.FT6201 (43mm, チタン, 限定)
WBP231D.BA0626 (36mm, ブラック/スチール)
WBP231C.BA0626 (36mm, シルバー/スティール)
WBP231B.BA0618 (36mm, ブルー/スティール)
直径: 43mm または36mm (上のリファレンスを参照)
ケース素材: スティールまたはチタン (上のリファレンスを参照)
文字盤色: 数種類のカラーバリエーションあり
インデックス: アプライド、夜光(36mmのブルーダイヤルはダイヤモンドマーカー)
防水性能: 300m
ストラップ/ブレスレット: スティール製ブレスレット、クラスプに道具なしで微調整が可能なRef.844のトリビュートモデル。Ref.844の限定版には、ブラックのラバーストラップも付属する。
ムーブメント情報
キャリバー: タグ・ホイヤーCal.5 (ETA 2824-2ベース)
機能: 時、分、秒、デイト
直径: 25.6mm
パワーリザーブ: 最大42時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 25
価格 & 発売時期
価格: 36mm 33万5500円、36mm ダイヤモンド付き 39万6000円、43mm スティール 35万7500円、43mm チタン/グリーン 49万5000円、Tribute to Ref.844 51万7000円(全て税込)
発売: 通常生産モデルは2021年6月、トリビュート トゥ Ref.844は2021年9月発売
限定: アクアレーサー プロフェッショナル 300 Tribute to Ref.844 (WBP208C.FT6201)は844本限定
詳細は、タグ・ホイヤー公式サイトへ。
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