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Hands-On Apple Watch Series 8をレビュー: 毎日使うApple Watchで医者いらず

最新のApple Watchには、装着者の健康と安全を守るためのいくつかの新機能が搭載されている。

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「これを時計と呼んでいいのかどうか」


 ベン・クライマーがApple Watchについてこの言葉を綴ったのは、8年余り前、カテゴリーをリードするこのスマートウォッチのまさに第一世代が公開されたときだった。それからApple Watchは大きく変わったが、最初に感じた曖昧さを今なお引きずっている。人々は、どういうわけか、いまだにそのことについて言い合っている。

 Apple Watchはあなたの命を救い健康を維持し、他の人とのコミュニケーションを手助けするデバイスだ。もちろん計時も可能だが、そうした新しい機能に比べると、従来の時計としての使い方は古くさいものに感じられる。

Apple Watch Series 8

 Apple Watch Series 8が発売となり、私は発売から1週間試用してきた。Series 8は多くの意味で、フラッグシップスマートウォッチの反復的なリリースである。そのデビューは、ヘビーデューティなApple Watch Ultra(レビューは近日公開)の発表によって影が薄くなってしまった。UltraはAppleにとっては大きな意味を持つが、ほとんどの人にとっては、Series 8こそが最も汎用性のある選択肢となるだろう。

 Apple Watch Series 8は多くの点で、昨年発売のSeries 7と同じだ。ケース径は45mmと41mmの2種類で、ステンレススティール製とアルミニウム製があり、すべての仕様にApple Watch Series 5で初めて搭載された常時点灯式ディスプレイが備わっている。

 では、新しくなった部分に焦点を当てることにしよう。Apple Watch Series 8には、スマートウォッチのコアな能力である「安全性」「健康・ウェルネス」「バッテリー寿命」と3つのツボを押さえたアップデートが施されている。

Apple Watchが装着者の命を救う新しい方法

目玉にしているセーフティ機能には、車の衝突を検知するアルゴリズムが組み込まれている。運転中に意識不明になったり、閉じ込められたり、最初の警告通知を解除できなかったりした場合に、運転者に代わって緊急サービス機関に連絡する仕組みだ。私は2021年の年明けにかなりひどい事故に遭った。事故は二度と経験したくないことなので、幸いにもこの機能を実際に試すことができなかったことをここに報告しておく。とはいえ、それがどんなに魅力的であろうと、ムーンフェイズのコンプリケーションよりもそうした安全機能の方が有用であることは、誰もが認めるところだと思う。

Apple Watch Series 8

 自動車事故検知モードは、加速度センサーを含む新しいモーションセンサーを追加することで可能になった。この加速度センサーは最大256Gまで検知でき、サンプリングレートは前世代のApple Watchに搭載されていたものより4倍速くなった。Appleは、プロフェッショナルな衝突試験研究所(車のコマーシャルで見かけるのと同じもの)で、衝突試験用のマネキン(私より彼らが適任!)の手首に時計を装着してテストを行った。

Apple Watch Series 8

 加速度センサーの更新に加え、その他の既存のApple Watchセンサーも衝突検知に役立つように最適化されている。気圧計はエアバッグが展開したときなどの車内気圧の変化を、マイクはタイヤのきしみ音や金属の破砕音などによるデシベルレベルの急激な上昇をそれぞれ検知できる。GPSは、急な減速や方向転換を検知できるようになっている。

健康とプライバシーを重視した新しい体温センサー

 温度センサーの追加は、新たなApple Watchが次々と発表されるたびに、最もしつこく、長々と語られる噂の1つだった。それがついに、Series 8で実現することになった。

 実はこの時計の内部には、バッククリスタルの下のケースバックと、正面の文字盤の下に2つの温度センサーが配置されている。今のところ、このセンサーの検知範囲はかなり狭い領域に限定される。現状では、熱が出たときにフラグを立てるのではなく、女性の健康状態を把握するために最適化されたセンサーとなっており、Apple Watchの心拍数トラッキング機能と組み合わせることで、女性の月経周期の推定値を提示することが可能だ。また、就寝中の手首の温度変化も検知し、夜間の体温異常が発生した場合には通知をする。

Apple Watch Series 8

 私の視点はかなり限定的だが、全体として、これはApple Watchの健康とウェルネスの能力に関する素晴らしい追加機能だ。特に、Appleがプライバシー重視を継続的に強調している点を高く評価している。私の理解では、Apple Watch Series 8は、Appleのヘルスケアアプリを介してエンドツーエンドの暗号化を提供する、サイクルトラッキング(周期追跡)機能付きの唯一のウェアラブルデバイスとなっている。つまり、エンドユーザーのみが個人の蓄積された健康データにアクセスすることができるようになっており、Appleは何も見ることも共有することもできないのだ。

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待望されていた省電力モードの実現

 スマートウォッチやウェアラブルデバイスに関する批判で最も多いのは、使い捨ての問題を別とすれば、パワーリザーブの短さに対するものだ。スマートウォッチは、私たちの機械式時計やクォーツ時計が時を刻み続けるあいだ、毎晩のように電源コードとコンセントに回帰し、電力という新たな生命を受け取らなければならない。Apple Watch Series 8だからといって、そのことが必ずしも変わるわけではないが、Appleは、もう少し状況を改善する新しい省電力モードを導入しようとしている。

Apple Watch Series 8

 Apple Watch Series 8の標準的な「終日」バッテリーの駆動時間は18時間で、その間にテキスト入力や通話、GPSの使用を思う存分行うことができる。しかし、新しい省電力モード機能を作動させると、Apple Watch Series 8のバッテリー寿命は36時間に延びる。省電力モードをオンにすると、常時表示とバックグラウンドでのヘルスモニタリングの機能が失われるのが難点だが、時間の経過を追ったり、緊急電話をかける可能性があったりする場合には、より長時間にわたってそれらの機能を利用できるようになる。

Apple Watch Series 8

メトロポリタンの新しい文字盤は、クラシックなアールデコ調の時計の文字盤からインスピレーションを得ており、簡単な調整で3種類の異なる数字のバリエーションを楽しむことができる。

 省電力モードは間違いなく、私たちが待ち望んでいた有用な進歩だが、Apple Watchがソーラー充電に対応にするようなゲームチェンジャー的機能になるとは思えない。誤解しないでいただきたいのだが、省電力モードは、Apple Watchを人々が手首に装着し続ける一方、充電器からは遠ざけておくための歓迎すべき出発点となる。しかし、スイスはまだ、人々が機械式時計を捨てることを心配する必要はまだないと思うのだ。

 ここが重要な点は、Apple Watchの充電時間は驚くほど早い。「Apple 20W USB-C」パワーアダプタを使用する場合、Apple Watch Series 8ではバッテリー残量80%に達するまで約45分、フル充電に達するまで約75分である。

WatchOS 9は魅力ある真の話題作

 新しい省電力モードは、Apple Watch Series 8だけのものではない。Apple Watch向けソフトウェアであるwatchOS 9の一部としても利用できるのだ。このソフトウェアの無料アップデートは、Series 4以降のすべてのApple Watchの主要モデルで利用できる。

 このほかにも、watchOS 9には、ハイキング中にウェイポイントをドロップできる「バックトラック」機能を備えたコンパスアプリのアップデートなど、魅力的なものが含まれている。このアップグレードされたコンパスアプリは、主にApple Watch Ultraの一部として予告されていたが、その新機能の多くは、watchOS 9のアップデートにより、Apple Watch Series 8および旧モデルのApple Watchでも利用できるようになる予定だ。

Apple Watch Series 8

 私はHODINKEEのオフィス近くのローワーマンハッタンを歩きながら新しいコンパスアプリで遊んでみたが、アップデートされたユーザーエクスペリエンスとナビゲーション機能を存分に楽しめた。近い将来、森のなかに持って行き、格子状の道路で定義されないような場所で試してみたいと思っている。

今後の展開は?

この8年間で、Apple Watchは腕時計のあり方をめぐる物語を一変させた。このデバイスが、人類が手首につけるものに対する見方に広範囲な影響を与えていないとは言い切れないと思う。Apple Watchのおかげで、これまで以上に多くの人がいわゆる「時計」を仕事、趣味、旅行やコミュニケーションのためのツールとして使うようになったからだ。

 というわけで、2014年にベンが最初に感じたためらいに戻ろう。Apple Watchは時計なのか? 現時点では、答えは1つしかないだろう。Apple Watchは、そうあってほしいと思うのであれば時計である。しかし、またそれ以上の大きな存在にもなり得るのだ。

 Apple Watch Series 8には、いつものように2つの価格帯が用意されており、GPS搭載モデルは5万9300円から、GPS+Cellularモデルは7万4800円(すべて税込)から購入可能だ。Apple Watch Series 8は、主に小さな改良に焦点を絞っているので、すでにApple Watchを持っているなら必ずしもアップグレードする必要はないと思う。しかし、そうしたいと思っている人や初めて購入する人であれば、日常生活に最適な現行スマートウォッチであることに違いはないだろう。

 より手頃な価格のApple Watch SEも本日、小売店に入荷する。価格は3万7800円(税込)から。新型のApple Watch Ultraは、近日中にHands-Onレポートで詳細をお伝えする。

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Apple Watchの詳細については、Appleのウェブサイトをご覧ください。