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我々が知っていること
ジャガー・ルクルトのデザイナーがトゥールビヨン搭載の腕時計を発表したのは、30年前のことだ。そして今日、その功績を讃えるために、18Kのピンクゴールドに手作業で装飾を施した新作、レベルソ・トリビュート・デュオ・トゥールビヨンが発表された。
2018年に発表されたジャガー・ルクルト製のCal.847を搭載しつつ、サンレイが施されたシルバーの文字盤に時刻表示とトゥールビヨンを配したすっきりとした表側と、逆に小型化したブラックの文字盤にセカンドタイムゾーンとデイ/ナイトインジケーターを表示した裏側の、美観の異なるふたつの文字盤を備えている。38時間のパワーリザーブを有するムーブメントは254個の部品を使用した超薄型の手巻き式で、厚さはたったの3.9mmしかない。その結果、時計のケースサイズは全長が45.5mmで幅が27.4mm、厚さはわずか9.15mmとなっている。
手作業による仕上げは、複雑機構をよりいっそう引き立てている。シルバー文字盤の下には、トゥールビヨンを通して光を反射し、よりドラマチックに見せるための小さなディスクを配置。裏側の黒文字盤には、ジャガー・ルクルトの時計製造を担うメティエ・ラール®工房によって手作業で仕上げられたブリッジを含む、部分的なスケルトン加工が見られる。これらのハンドワークから作られた時計は、13万ユーロ(約1830万円、税抜)で提供される。
我々の考え
数カ月前、HODINKEEはSlackのチャット形式でオークションプレビューを公開した。ベンがかつての狂乱の時代(私がまだ高校生だったころだ)について触れ、ジャガー・ルクルト レベルソ・ジャイロトゥールビヨン2のような作品が市場で最もホットな製品だったと語っていたのは、私にとって特に興味深い話題のひとつだった。「2008年には複雑機構がすべてだったんだよ、本当に」と、ベンは言った。「それこそが時計づくりだったんだ。ヴィンテージやステンレススティールなどは、私のような時計マニアのためのもの。とにかく、そうしたものが当時のスイスが販売していたもので、最高級時計のバイヤーが求めていたものだったからだ」
それ以来、私はジャガー・ルクルトをそのイメージを通して見てきた。しかし、いかなる時代の流れにあっても革新的なコンプリケーションを生み出し続けている点について、評価せずにいられない。実際、同社のカタログを眺めていると、キャリバーやその規格に関する実験に最も力を入れている印象を受ける。30年前にはトゥールビヨンの腕時計なんて作ったことがなかったのに、破天荒な“スフェロトゥールビヨン”や、今回のような超薄型の時計を手がけるようになったのだ。
レベルソ・トリビュート・デュオ・トゥールビヨンの発表は、すべての新作がムーブメントにおいて驚異的な技術的成果を上げるわけではない(そう、このムーブメント自体は5年前から存在している)ことを今年も思い出させてくれた。しかし写真を見るに、今作はこのクラスの時計にふさわしい素晴らしい仕上げと美観を備えているようだ。私はレベルソの“トリビュート”なら、“トリビュート・トゥ・1931“のようにもう少しシンプルなものを好む(そしてもう少しシンプルな価格帯だといいのだが)。だが、この時計が純然たるJLCの最高傑作ではないと言い切ることはできない。
基本情報
ブランド: ジャガー・ルクルト(Jaeger-LeCoultre)
モデル名: レベルソ・トリビュート・デュオ・トゥールビヨン(Reverso Tribute Duoface Tourbillon)
型番: Q392242J
直径: 45.5mm×27.4mm
厚み: 9.15mm
ケース素材: 18kピンクゴールド
文字盤色: シルバー、ブラックともにサンレイ仕上げ
インデックス: ファセットカットが施されたアワーマーカー
夜光: なし
防水性能: 30m
ストラップ / ブレスレット: ブラックアリゲーターストラップ
ムーブメント情報
キャリバー: Cal.847
機能: 時・分、第2時間帯、ナイト&デイ、トゥールビヨン
パワーリザーブ: 38時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 2万1600振動/時
石数: 31
価格 & 発売時期
価格: 13万ユーロ(約1830万円、税抜)。日本での価格は要問い合わせ
詳細は、ジャガー・ルクルトのウェブサイトをご覧ください。
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