trophy slideshow-left slideshow-right chevron-right chevron-light chevron-light play play-outline external-arrow pointer hodinkee-shop hodinkee-shop share-arrow share show-more-arrow watch101-hotspot instagram nav dropdown-arrow full-article-view read-more-arrow close close email facebook h image-centric-view newletter-icon pinterest search-light search thumbnail-view twitter view-image checkmark triangle-down chevron-right-circle chevron-right-circle-white lock shop live events conversation watch plus plus-circle camera comments download x heart comment default-watch-avatar overflow check-circle right-white right-black comment-bubble instagram speech-bubble shopping-bag

Auctions カルティエ クラッシュやレオパード デイトナなど。音楽界のレジェンド、エルトン・ジョンの多彩なコレクションが出品

サー・エルトンに捧げられた全8回開催のオークションの一環として、彼のコレクションから30本以上の時計が出品される予定だ。

ADVERTISEMENT

エルトン・ジョンのコレクション、“Goodbye Peachtree Road”セールの一環として提供される31本の時計は、どれもエルトン・ジョン(Elton John)にぴったりの時計だ。ロレックス デイトナ、オーデマ ピゲ ロイヤル オーク、カルティエの時計など、どれも伝統を重んじているが、そのどれもが土台にサー・エルトン・ジョン特有の華やかさ、それと少しばかりの魅力的な輝きを加えている。

 2月21日から、クリスティーズはアトランタにあるエルトン・ジョンの旧宅の資産をオークションにかけるセールを8回にわたって開催する。Goodbye Peachtree Roadセールでは、サー・エルトンの写真、アート、ファッション、衣装、時計など、幅広いコレクションが披露・販売される。

 サー・エルトン・ジョンのウォッチコレクションは、オークションで出品される全921ロットのうち31ロットに過ぎないかもしれないが、彼の大仰さを好む嗜好が完璧に凝縮されたあらゆるものを少しずつ取り揃えている。カラフルだが、ダイヤモンドや宝石、レオパード柄を抜きにすれば、クラシックに対する感謝の念も見て取れる。

 「エルトンは何か超現実的な体験をすると、とても深くそれに没頭します」と、ジョンの夫でカナダ系イギリス人の映画監督であるデヴィッド・ファーニッシュ(David Furnish)はクリスティーズに語った。「彼はスポンジのように、たくさんの情報を吸収するのです」

 ジョンのGoodbye Peachtree Roadセールから、時計のハイライトをいくつか紹介しよう。


ロレックス “レオパード” デイトナ
elton john rolex leopard daytona

 ロレックスが2004年にレオパード デイトナ(Ref.116598SACO)を発表したとき、そのままPeachtree Roadに直送したほうがよかったかもしれない。ベゼルに36個のオレンジサファイア、ラグに48個のダイヤモンドをあしらい、文字盤とストラップもレオパード柄で統一されている。しかし、それはデイトナ、つまりすべての時間のなかで最も古典的なクロノグラフのひとつであることに変わりはない。

 興味深いことに、この時計は2004年に発売されたが、ジョンの時計にはほかのレオパード デイトナのいくつかの個体と同様、2001年までのKシリアルが付いている。クリスティーズはジョンのレオパード デイトナに4万~6万ドル(日本円で約595万~885万円)のエスティメートを出した。しかし、それは(8回開催のうち最初の)オープニングナイトセールで提供される3本の時計のうちの1本のため、その見積もり額を...唸るほどに超えることを保証しよう。

ロット9はこちら


カルティエ・パリ クラッシュ(1991年年製)
cartier crash elton john

 エルトン・ジョンがカルティエ クラッシュをつけているを見て、もちろんエルトン・ジョンはカルティエ クラッシュを持っているに違いないと思っていた。まさに完璧だ。大胆で表情豊かで、現実離れしていて、ロンドン生まれなど、いくつかの特徴を並べ立てると、それらはクラッシュと同じくらいサー・エルトンに当てはまる。もちろん今でも世界で最も注目されている時計のひとつだが、ジョンが時代の最先端を走っていたことは想像に難くない。

 サー・エルトンのクラッシュは1991年にカルティエ・パリでつくられた400本限定のもので、オリジナルのロンドンと比べると、このクラッシュは少し小さくしたものである。クリスティーズはサー・エルトン クラッシュの推定価格を7万~10万ドル(日本円で約1040万~1485万円)としているが、標準的なパリのクラッシュの価格がその推定価格の約2倍であることを考えると、間違いなくその推定価格を上回るだろう。
ロット12はこちら


ダイヤモンドセッティングのカルティエ タンク ノルマル
elton john cartier tank normale

 Goodbye Peachtree Roadセールのオープニングナイトに登場する最後の時計は、カルティエ・パリ特注のカルティエ タンク ノルマルだ。ベゼルに20個のバゲットダイヤモンド、文字盤に16個のブルーバゲットサファイアをセットしている。またリューズとデプロワイアントクラスプにもダイヤモンドを配している。

 タンク ノルマルはクラッシュと同様、特に昨年のプリヴェ ノルマルのリリース以来カルティエのシェイプシフトカタログのなかで最も人気のあるシェイプである。しかし、このモデルは誰もノルマルについて考えていなかった2000年に、ジョンがカスタムを依頼したタンク ノルマルである(文字どおりカルティエでさえ、1998~2008年のCPCPコレクションでノルマルを再現することは考えていなかった)。

 このカスタムノルマルの見積もりは2万~3万ドル(日本円で約300万~445万円)で、これはあの古い番組『Whose Line Is It Anyway?』の得点と同じくらい。さらにおもしろいことに、Instagramの謎のディーラー、ジョンソンは数週間前によく似た時計を投稿している。

ロット38はこちら


マライカのおすすめ: ショパール 金無垢のインペリアーレ クロノグラフ
elton john chopard watch

 マライカは、おそらく私と同じようにカタログを見て興奮していたため(というのは冗談で、彼女は間違いなくもっとワクワクしていた)、私は彼女にこのオークションについての感想と、お気に入りを選べるかどうか尋ねた。

 “サー・エルトン・ジョンのエステートセールカタログは、私の夢が詰まったようなものだ”と彼女は言う。“いい意味でダサいの。わかるでしょ?”

 “レオパード デイトナはこのなかでも明らかにエルトン・ジョンっぽいが、このショパール インペリアーレは、その宝石のようなセッティングとパシャ/ヴァンドーム風のラグが私に訴えかけてくる。この形とスタイルには何かレトロな魅力があるが、基本的にはジュエリーであり今でも通用するでしょう。宝石を備えたクロノグラフは私にとって完璧”。

 サー・エルトンはショパールが好きだったようで、ショパールの時計5本とジュエリー数点がオークションには含まれている。

ロット920(The Jewel Box)はこちら


そのほじゃのベスト: カルティエ、フランク ミュラー、ランゲ(そう、ランゲ!)
elton john watch collection

エルトン・ジョンの多彩な時計コレクションには、フランク ミュラー、たくさんのカルティエ、ヴァシュロン、オーデマ ピゲ、そしてランゲまで含まれる。

 ロサンゼルスで開かれたエルトン・ジョンの誕生日パーティにまつわる有名な話がある。彼の招待客たちがそれぞれ蓋付きの皿の前に座ると同時に、すべての蓋がサーバーによって取り払われ、フランク ミュラーの時計が現れる。それはジョンがゲスト一人一人に贈ったプレゼントだったというものだ。

 「メンズウォッチは素敵でしたが、退屈だった」と、ジョンは作家のニコラス・フォルケス(Nicholas Foulkes)に語ったことがある。「フランクのおかげで突然、男たちはより大胆な時計へと歩みを進めることを可能になった。フランクは常に中身にこだわっていたが、外観も美しく、時計の文字盤にさまざまな配色と異なるデザインスタイルを取り入れるようになった」。ジョンは別のインタビューで、ミュラーのことを“時計界のピカソ”と呼び、メンズウォッチの革命をリードしたと評した。

 クリスティーズはサー・エルトンのコレクションのうち、パーペチュアルカレンダークロノグラフのRef.7000と、ダイヤモンドをセットしたクロノグラフの2本のフランク ミュラーウォッチを出品した。どちらも1990年代のもので、当時マスター オブ コンプリケーションと呼ばれた革新的なウォッチメイキングを完璧に象徴している。ミュラーがヴィンテージパテックを修復していた時期からインスピレーションを得ているのがわかるが、完璧に先進的でもある。サー・エルトンの言葉を借りれば、彼はミュラーと彼の時計づくりに尊敬の念を抱いていたようだ。

 ほかにもいくつかの時計がある。カバー付きのヴァシュロン ジャルージヒストリークカルティエ・ロンドン製ルビーセットのタンク(おそらくユニークピース)、そしておそらく私が最も驚いた時計である、初期のランゲ サクソニア・ビッグデイトだ。これは1994年に復刻したランゲの4つのオリジナルモデルのひとつだが、ジョンが所有していたのはダイヤモンドベゼルになっている珍しいモデルである。ほとんどの場合、これらはクラシックなスタイルなのだが、宝石やダイヤモンドがセットされるなどカラフルなひねりが加えられている。

 昨年、彼が49回目のコンサートツアーである“Farewell Yellow Brick Road Tour”を終えたとき、エルトン・ジョンと彼の夫は長年住んでいたアトランタの住居を売却した。エルトン・ジョンの時計、写真、ファッション、ジュエリーといったコレクションを発見して、彼自身が築き上げた世界を感じるのは楽しいことだ。コレクションは2月9日から21日まで、ロックフェラー・センターにあるクリスティーズ・ニューヨークで一般公開される。

 2月21日から始まるクリスティーズオークションに出品される、“The Collection of Sir Elton John: Goodbye Peachtree Road”の全コレクション(全921ロット!)を見たい方は、オークション専用ページをご覧ください。