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Steal Vs. Splurge ハミルトンとIWCのヘリテージ・パイロットウォッチ

どちらもとても価値があるが、より勝っているのは?

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パイロットウォッチは、ダイバーズウォッチ、フィールドウォッチ、クロノグラフと並んで、ツールウォッチの聖なるカルテットと位置づけられる。しかし、すべてのパイロットウォッチが同じというわけではない。一般の人向けのものもあれば、ブルース・バナー(編注:超人ハルクの変身前)が怒ったときのために作られたようなものもある。ツールウォッチの素晴らしい点は、あらゆる価格帯で提供されていることだ。今日ご紹介するのは、保守的なサイズで品位があり、コクピットにピッタリの2本の時計だ。価格帯は対照的だが、どちらも非常に高価と言うわけではない。さっそく見てみよう。


お手頃品を手に入れる

時計: ハミルトン カーキ アビエーション パイロット パイオニア メカニカル(グレーのNATOは10万5600円、レザーは11万2200円・税込)

この時計がクールな理由

 見て欲しい、このデザイン。ハミルトンは長いあいだ、機械式手巻き時計の分野で活躍してきており、カーキ フィールド メカニカルで歴史的なモチーフやエイジング加工された夜光を全体的なデザインに取り入れることで、成功をおさめた。それらの時計は、サンドブラスト仕上げのスティールケースやマットな文字盤と相まって、非常に温かみのある存在感を放つ。しかし、それはフィールドウォッチの話である。
 その直後にハミルトンから発売されたこのモデルは、33mm×36mmの小さなトノーケースに見られるように、ハミルトンのアーカイブにある時計に直接オマージュを捧げている。フラット4をはじめとするレトロな数字、レイルロードミニッツトラック、そしてハミルトンのロゴなどが特徴的なスタイルだ。そして、忘れてはならないのがカーキ フィールド メカニカルにも採用されているH-50ムーブメントである。もちろん手巻きだが、80時間という驚異的なパワーリザーブを実現している。

なぜ手ごろな価格なのか

 正直なところ、私も不思議に思っている。老舗ブランドが作るクールなミリタリーデザインの時計で、ケースの仕上げは素晴らしく、文字盤も忠実に再現され、手巻きムーブメント搭載で10万円程度だなんて。信じられないことだが、カーキ フィールドがそうだったようにハミルトンはそれを実現したのだ。価格を抑えている部分としては、ミネラルクリスタルの採用を挙げることができる。思わず自慢したくなるような手頃な価格の時計であり、大小問わずコレクター仲間の尊敬を集めることができるだろう。


贅沢なものを手に入れる

この時計がクールな理由

 IWCといえば、ビッグ・パイロットを思い浮かべる方が多いのではないだろうか。その名の通り、大きな時計だ。現代ではIWCのマークシリーズが、NFLのラインマンではない我々にとって適切なサイズの時計を見つける場所となっている(ただし、それらも一時は41mmにまで膨れ上がり、その後40mmに戻った)。2019年に発売されたパイロット・ウォッチ・オートマティック・スピットファイアは、ケース径を39mmにすることで我々にまた一歩近づいた。この時計は、多くの人が切望するヴィンテージテイストを、非常にモダンで機能的なデザインに取り込んだ。文字盤の数字は、マーク XVIIIに見られるものとは明らかに異なり、(ハミルトンのように)フラット4となっている。12、3、6、9の数字と針にはフェイクパティーナ加工が施されているが、これは非常に意図的に行われたものだ。この時計では、ここだけが夜光塗料で覆われた場所だ。スピットファイアの文字を表す赤のポップさと、ジョン・メイヤーの言葉を借りれば、フライトジャケットの雰囲気が相まってこのモデルは今日の市場で最高のツールウォッチ(パイロットウォッチ、またはそれ以外でも)のひとつとなっている。

高価な理由

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 ここで紹介する時計は、すべてにおいて「かっこいい」カテゴリーに入れることができるほど素晴らしいものだ。よく似たマークシリーズとは異なり、このスピットファイアには自社製の自動巻きムーブメントが搭載されている。それはCal.32110で、パワーリザーブは72時間(ハミルトンよりも少ないが)、シリコン製のガンギ車とレバーを搭載している。自社製ムーブメントには常にプレミアムがつきものだが、IWCの製造品質がその価格に反映されている。また、スピットファイア号のエングレービングが施されたクローズドケースバックの奥にある、軟鉄製インナーケージ(磁気からの保護のため)も同様だ。それでも、60万円超という価格は、競合製品よりも安い。かつてジョン・ビュースが言ったように、オートマティックのスピットファイアは価格に見合った価値があると主張することができるだろう。私も言おう。その通りだ。


決断の仕方

 それはあなたの体格や、大きめの時計に抵抗がないかどうかにもよる。直径39mmのケースは大きすぎて、小さい方がいいが価値や伝統を犠牲にしたくはないという方には、ハミルトンのパイロット パイオニアをお勧めする。この時計は独自のアイデンティティをもっている。このトノーケースのスタイルは、CWCのようなブランド以外ではあまり見られない。この時計はあらゆる点でクラスを超えた個性をもっているので、審美的な面でも性能面でも楽しむことができると思う。

 大きさに抵抗がなければ、IWCのオートマティック・スピットファイアに勝るものはない。この時計の価格は5000ドル以下(日本では62万1500円)なので、ちょっと我慢してお金を貯めれば比較的手に入りやすいだろう。真の誠実さによって作られており、高級志向の人であれ、堅実派の人であれ、誰もが感銘を受けるものだ。チューダーやオメガを除けば、これほどの価値と品質を備えた自社製ツールウォッチは、あまり見ることはできない。


スペック

ブランド: ハミルトン(Hamilton)
モデル名: カーキ アビエーション パイロット パイオニア メカニカル(Pilot Pioneer Mechanical)
直径: 33mm x 36mm
厚さ: 9.95mm
ケース素材: ステンレススティール
風防素材: ミネラルクリスタル
ムーブメント: 80時間のパワーリザーブを備えた手巻きムーブメントH-50
夜光: 有り
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: グレーのNATOストラップ、またはレザーストラップ

ブランド: IWC
モデル名: パイロット・ウォッチ・オートマティック ・スピットファイア(Pilot's Watch Automatic Spitfire)
直径: 39mm
厚さ: 10.8mm
ケース素材: ステンレススティール
風防素材l: サファイアクリスタル
ムーブメント: 72 時間のパワーリザーブを備えた自社製キャリバー32110
夜光: 有り
防水性能: 60m
ストラップ/ブレスレット: テキスタイルストラップ

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