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Introducing ロンジン ヘリテージクラシック クロノグラフ 1946

クロノグラフの名手として名を馳せていた時代の、1940年代の自社モデルにオマージュを捧げたクラシカルな時計が登場した。


クイック解説

 忠実なデザイン再現に定評のある、ロンジンのヘリテージコレクションからまたも魅力的な時計が登場した。本機は、同社が手巻きクロノグラフ史に残る名キャリバーを多く生産していた1946年ごろの意匠を今に蘇らせた一本である。現代のクロノグラフとしては小ぶりな40mmのSSケースを採用し、オリジナルに忠実なシルバーオパーリンダイヤルにはペイントのアラビアインデックスが配されている。クラシカルなLONGINESのロゴ書体が、本機が完全にヘリテージモデルへのオマージュであることを主張する。

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  本機が搭載するのは、ロンジンのためのエクスクルーシブキャリバーであるL895.5だ。これは、ETAの2892をベースとしてデュボア・デプラ社のクロノグラフモジュールと組み合わせ、シリコンヒゲゼンマイを採用するなど、さらに改良が施されている。最も顕著なのはパワーリザーブで、ETA2892の48時間から54時間にまでアップした。 さらに、非常に薄く設計されたキャリバーの恩恵で、10.7mm厚とクロノグラフとしては非常に薄型に仕上げられているのも素晴らしいポイントである。
 1946年当時に発表されたモデルには、共に名機と名高いCal.13ZNが当初搭載され、その後1947年に誕生したCal.30CHへとその役割が継承されたと考えられる。当時全盛であった2カウンターのデザインは、クラシックな意匠として非常に魅力的であり、インダイヤルの左右配置など細部が異なる点を差し引いてもリメイクモデルとしてよくできた一本である。

デザインソースとなったヘリテージピース(左)。今回リメイクされたモデルとはスモールセコンドと30分計の位置が逆であった。


ファースト・インプレッション

 このリメイクに関しては、ロンジンのヴィンテージ・クロノグラフを愛する人にとってはもう一声欲しいものかもしれない。期待されるのはキャリバーまでの復刻で、手巻きクロノグラフの名作の復活を待ち望む人は多いだろう。(しかも本機のキャリバーは自動巻きである)昨今のスウォッチグループの技術力をもってすれば、例えばオメガのように開発当時の設計を、現代のクオリティで再現できるはずだ。
 しかしながら、僕個人としてはロンジンにそのようなことは今のところ期待していないし、彼らもそれをしないと思う。なぜなら、上記のようにして再現されたCal.321を搭載する同グループのオメガ スピードマスターには150万円を超える値付けがされており、もしロンジンに同様のことを求めればおそらくそれに近しいプライスの時計が発表されるだろう。ロンジンCEOで時計界のレジェンドであるフォン・カネル氏は、「ロンジンの製品にとってプライスレンジは非常に重要な要素である。40万円以下まででクオリティの高い時計を作りだすのが我々の使命であり、アクセシブル・ラグジュアリーであることが大切だ」と筆者が2017年に取材した際に語っている。この言葉から推測すると、ロンジンはより多くの人になるべくバリューのある価格で時計を届けたいと思っているに違いない。事実、このヘリテージ クロノグラフ1946は 36万1000円である。

 若い世代や機械式時計をこれから手にする人たちにとっては、ロンジンのような姿勢は頼もしく感じるし正真正銘スイス・クオリティの時計を、2020年にまだこの価格で購入できるのは喜ばしいことだと思う。僕も、時計好きのはしくれとして手巻きクロノグラフの復活を夢見ないわけではないが、もう少し、ロンジンのヘリテージコレクションの行方を注視して意見をまとめたい。

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基本情報

ブランド:ロンジン(Longines)
モデル名:ロンジン ヘリテージクラシック クロノグラフ 1946(Longines Heritage Classic Chronograph 1946)
型番:L2.827.4.73.0
直径:40mm
厚さ:10.7mm
ケース素材:ステンレススティール
文字盤色:シルバーオパーリン
インデックス:アラビア数字
夜光:なし
防水性能:3気圧
ストラップ/ブレスレット:ブラックレザーストラップ


ムーブメント情報

キャリバー:L895.5(ETA A31.L21)
機構:時、分、秒表示 、クロノグラフ、30分積算計
パワーリザーブ:54時間
巻き上げ方式:自動巻き
振動数:4Hz(2万8800振動/時)
石数:37
追加情報:スイス製  


価格・発売時期

価格:36万1000円
販売時期:2月

詳細についてはロンジン公式サイト