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今日モナコから重大なニュースが届いた。2年に1度開催されるチャリティーオークション、Only Watchが2024年まで延期されたのだ。これはオーデマ ピゲが先週初めにオークションから撤退を決めたことや、財務の透明性を明白にする声が高まったことなど、最近の動きを受けてのことである。
クリスティーズとの提携によるオークションは当初、2023年11月5日にジュネーブで開催される予定だったが、Only Watchは本日声明を発表し、適時に質問に答え、財務監査の準備に最善を尽くしていたが、“認証の時期とガバナンスの変更、そして差し迫ったオークションの時期。私たちはこのプロジェクトに関わるすべての関係者の真摯な姿勢に疑念を抱くことはできないし、この素晴らしい物語が書き換えられてしまうことを許すこともできません”と説明した。
ソーシャルメディアが透明性を要求したり、オーデマ ピゲの脱退、それに続くF.P.ジュルヌのInstagramでの支持声明などを受けて、この約1週間、イベントにとって波乱の連続だった。10月17日、オーデマ ピゲの代表からは、“オーデマ ピゲはOnly Watch 2023への参加と時計の寄付をキャンセルした。これ以上のコメントはない”という短いコメントだけ記されている。オークションの延期によって、同社の決定が変わるかどうかは未だわからない。
今朝、Only Watchは透明性向上の取り組みを支持する文書を提供した。そのなかには、同団体がこれまでに調達した資金の70%をカバーする、5年前(2018年)の財務諸表、過去10年間にオークションで資金提供されたプロジェクトのリスト、慈善団体が支援したバイオテクノロジー企業2社(SQYセラピューティクス、シンテナAG)の2017年までの財務諸表へのリンクが掲載されていた。またOnly Watchは、2023年の財務諸表を皮切りに、公認監査人による財務諸表の監査を受けることを約束している。さらにOnly Watchはその監査結果を、2024年の第1期に共有するとも表明している。同時に“認証された会計、新しいガバナンス、資金提供されたプロジェクトの進捗状況を示す”年次報告書も作成されるとのことだ。
Only Watchが発表した公式プレスリリースの全文を読むには、こちらから。またそのリリースには、延期の背景、現在の透明性の如何、および情報開示のあり方などを含む、Only Watchの将来の完全な計画の概要を示す、ふたつ目のリンクドキュメントも掲載されていることにご注意を。
Only Watchは、ラック・ペタヴィーノ(Luc Pettavino)氏がデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)の研究資金を調達する目的により、2005年にモナコで設立されたもので、主要時計ブランドから寄贈された1点もののユニークピースを隔年でオークションにかけるというものだ。2016年に21歳でDMDで亡くした息子のポールを持つペタヴィーノ氏にとっても、身近な慈善活動である。Only Watchはオークションを通じて1億ユーロ(日本円で約159億8000万円)近くを調達しており、過去3回のオークションだけで7000万ユーロ(日本円で約111億9000万円)を調達している。
これは現在進行形の話であり、さらなる情報が得られ次第更新する予定である。
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