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先日、パテック フィリップは、アーカイブ(Extracts from Archives)を発行するための方法をいくつか変更したという覚書を発表した。同社では、時計のシリアルナンバーと写真を元に、その時計の所有者に、アーカイブの通称で呼ばれる「Extracts from Archives」という証明書を発行している。これは必ずしも 真贋を保証するものではないが、パテック フィリップが1839年から保管している記録にアクセスすることができるものだ。このサービスでは、「時計の種類、ムーブメントナンバー、キャリバー、ケースナンバー、スタイル、ダイヤルの種類、製造年月日、販売年月日、ブレスレットの種類、追加情報(あれば)」などの情報を請求することができる。
今のところ、このサービスは150スイスフラン(約1万8000円)で、12週間かかる。このサービスは、パテック フィリップのウェブサイトによると“5年以上前のパテック フィリップの時計であれば、どのようなものでも対応”するとのことだ。
しかし、それは変わりつつある。
この覚書の中で、パテック フィリップは4月21日から、1989年以前に販売された時計のみがサービスの対象となることを発表した。また、サービスの価格も500スイスフラン(約6万円)に値上がりした。良いニュースは? 待ち時間が10週間に短縮され、サービスが実施できない場合には、パテックが500スイスフランを返金するという。また、このスイスの会社は、アーカイブを英語のみで発行するそうだ。
パテックの声明:
2021年4月1日より、Extract from the Archivesサービスのアップグレードが実施されます。
このアップグレードの目的は、Archive Extractsの基本的な役割、すなわち1989年までに製造または販売されたパテック フィリップのアンティーク、ヴィンテージウォッチについて、1839年以降の登録台帳に記載されている情報を提供することに再集中することです。
Extracts from the Archivesの発行は、1990年代に入ってから開始されました。このサービスは、現代のパテックフィリップの時計のために作られたものではありません。実際、パテック フィリップの時計を購入すると、その時計を特定するための詳細(ムーブメント、ケース、リファレンス番号)が記載された国際保証書が発行されます。
国際保証書は、時計の購入時に添付されるオリジナルの書類で、製造地の証明書と保証書の役割を果たします。パテック フィリップはこの書類のコピーを提供していませんので、安全な場所に保管してください。
Extract from the Archivesは、国際保証書に代わるものではありません。
Extract from the Archivesには、時計の種類、キャリバー、ムーブメントナンバー、ケースナンバー、ダイヤルの種類、ブレスレットの種類、製造年月日、販売年月日など、特定のタイムピースに関する1839年以来の登録台帳に慎重に記載され、更新された情報が含まれています。
個人名で発行されるものではなく、当該タイムピースに関連するもののみです。これは所有権を証明するものではありません。
また、発表されたその他の措置は、当社の内部管理能力に関連して、リクエストの整理と処理を改善することを目的としています。
本サービスの詳細については、こちらのリンクから当社ウェブサイトをご参照ください。
https://www.patek.com/en/retail-service/extract-from-the-archives
同じ時計に対して複数のソースからアーカイブのリクエストがあった場合、最初のリクエストにのみ対応し、1つの時計に対して5年に1つのアーカイブしか発行されない。
この動きは、ノーチラス Ref.5711のディスコンと同様、ブランドを守るための努力のように思える。ティエリー・スターンは、記事「なぜパテック フィリップのティエリー・スターンはステンレススティールにこだわり続けるのか?」でも明らかであるように、スティール同様、アーカイブについてもこだわりがあるようだ。
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