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フィリップ・デュフォー シンプリシティの初期モデルに時計コレクターたちはいくらまでなら快く支払うだろうか? 少なくともこれは、イギリス人の時計商であるサイラス・ウォルトン(Silas Walton)とそのチームがその答えを待ち望んでいる質問である。オンラインでいまだかつて出品されたことのない、レアアイテムを探し当てることに長けているウォルトンは、多くの人がこれまでに製作されたものの中でも最高級の時計の1つとみなすこの時計を、オークションでのバトルをすることなく入手できるチャンスを提供することで、またもやコレクターたちの決意を試そうとしているのだ。もちろん、25万ドル(約2750万円)を支払うことに何のためらいもなければの話だが。
このシンプリシティはNo.17だ。もし、最近の記事のタイトル(HODINKEEの実際の記事はこちら)で見覚えのある時計と思ったのなら正解だ。この時計は全く同じモデル(ラッカー仕上げの文字盤を備えた、37mmのRG製シンプリシティ)だからである。No.17は、前回取り上げた時計からわずか2年後に製作されたもので、表側を見る限り、この2つは見分けがつかない。裏面を見て初めて、ムーブメントの刻印番号が違うことに気づく(No.11の場合は、時計師のイニシャルがテンプ受けに刻印されている)
2750万円という価格はこの時計に適正だろうか? それはコレクターたちが決めることだが、ウォルトンは2016年11月のNo.11での結果を考慮して、No.17にこの価格を設定したようだ。おそらく、あのときのオークションに参加した安値入札者の気を引こうとしているのだろう。私が唯一言えることは、シンプリシティは紛れもなく最も正統かつ伝統的なスイス時計であり、一部の最も熱狂的なコレクターたちを魅了しているということだ。気になる点は、彼らが実物を見ずにこの時計を購入する気があるかどうかだ。2016年、ウォルトンは自身のウェブサイトにロジャー・W・スミスの初期の時計2本を出品し、オークション向けの時計をオンラインで購入することに対するマーケットの反応を調べた。すると、2本ともわずか数週間で売却されたのだ。
シンプリシティ No.17は、A Collected Man(旧名称:Watch Xchange)でかつて販売された数本の時計のうちの1つだ。この時計は米国から仮輸入され、現在ロンドンにある。時計の定価は約2750万円で、米国または香港以外で購入する場合には付加価値税または輸入関税が加算される。
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