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変わりつつある時計業界の見本市の状況を受け、高級時計財団(FHH、Fondation de la Haute Horlogerie)が、国際高級時計サロン(SIHH、Salon International de la Haute Horlogerie)をWatches & Wonders Geneva(ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ)に改名することを発表した。香港や、さらに最近だとマイアミでこの見本市の開催を目にした時計愛好家にとっては、既になじみ深い名前のはずだ。プレスリリースによると、「Watches & Wondersは、世界的にファイン ウォッチメイキングを称賛するグローバルなコンセプトであり、その最初の開催地となるのがジュネーブだ」という。
最近のSIHHは業界内部の人間に限らず一般人も対象としてきたが、FHHはこの変化を継続すると見られ、ジュネーブ中で公開イベントを開催する。Watches & Wonders Genevaの舞台裏を取り上げた体験型の「イン ザ シティ(In The City)」では、Haute Horlogerie(高級時計)の中心地で人々を時計の「不思議」へと引き込む催し物も用意される。
「展示会、徒歩ツアー、ウォッチメイキングへの入門、メーカー訪問、それからブティックによるプレゼンテーション、ミュージアムの一般公開、会議、業界関係者との会話など、多種多様なプログラムをすべての人に提供します」とFHHは説明する。まだどのブランドやミュージアムが参加するかは明らかではないが、このプログラムであれば、引き続きジュネーブのパルエキスポで開催されるWatches & Wondersのサロン(見本市)完璧だといえるだろう。
昨年に引き続き登場する「ザ・ラボ(The Lab)」では、参加ブランド、またプレスリリースによると時計業界にとって興味深いスタートアップ企業が、最新のテクノロジーとウォッチメイキングにおける技術革新を紹介する。「ライブ(Live)」と呼ばれる別のプラットフォームでは、国際的な製品ローンチや他では発表されていない情報、それにインフルエンサーによる公開トークなどが、世界でいち早く利用できるという。
新作腕時計を売買したり、記事を書いたりするために毎年スイスに集まる多数のブランド代表者、小売業者、ジャーナリストが両方の見本市に参加しやすいように、バーゼルワールドとSIHHが2020年の会期を合わせるという記事を、我々は2019年後半に書いた。その点はもちろん変わりないが、新たに開催されるWatches & Wonders Genevaは、SIHHが以前公表した4月26日よりも開始日が1日前倒しされる。プログラムの範囲が拡大されたため、とにかく4日間では足りないようだ。
この点については考えるまでもないだろう。毎年ウォッチメイキングの世界的中心地で開催される業界イベントが、その開催場所をうまく生かさない手はない。完全に業界に焦点をあてたSIHHから、消費者寄りのWatches & Wonders Genevaへと変貌を遂げたこの見本市は、まさにその意図するとおりの見本市を開催し、たくさんの時計愛好家たちにこの春ジュネーブを訪れる十分な理由を与えてくれるだろう。
今後も引き続き最新情報をアップデートする。
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