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Bring a Loupe 今シーズン出品されているヴィンテージウォッチでおそらく注目されていない10点

ヴィンテージウォッチにもフィーリングがある。

 ヴィンテージウォッチを覚えているだろうか? あぁ、私もはっきりとは思い出せない。世間が現行の時計に注目しているなかで、私はこの秋のオークションハウスで注目している最も興味深いヴィンテージウォッチを見てみるべきだと思った。ジャックが先週のフィリップスのオークションについてとてもすばらしい記事を書いてくれたし、ローガンはその週の全体像について語ってくれたが、秋のオークションシーズンには私自身がそこに加わりたくなるような何かがあるのだ。そこで今が2017年だと仮定して、私が今後数週間に渡って注目する10のロットを見たいと思う。

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ティファニーが販売したパテック フィリップ Ref.1463 - フィリップスのLot 78
A gold Patek Philippe Watch

Courtesy of Phillips

 フィリップスでは4本のフィリップ・デュフォー、A.ランゲ&ゾーネ、F.P.ジュルヌに注目が集まるのは間違いないが、オーレル・バックス社の魅力的だが気付かれていないヴィンテージウォッチを見つける能力にも注目してほしい。ジャックはスティールのRef.6062の話をしていたが、これは間違いなく最も魅力的な金属でできた、最も魅力的なリファレンスの知られざる例であり、信じられないほど誠実だと思う(ほとんどのSS製Ref.6062にはいえないことだが)。しかし、私が注目すべきだと思う時計はLot 78だ。ティファニーで販売されたパテック フィリップのRef.1463は、ヴィンテージウォッチのなかで間違いなく最もお買い得なモデルのひとつだ。手巻きのクロノグラフで、防水機能を備えており、しかもイエローゴールドでRef.5711Aよりも安い値段で売られているのだ!

 私はこれまで何本かRef.1463を所有してきたが、本当にすばらしい時計だ。エレガントで腕の上での存在感があり、手巻きでヴィンテージの魅力を持ちながら、厄介な永久カレンダーの小窓がなくとても扱いやすい。この時計はティファニーのサインが入っていることと、生産時期が非常に遅いことが興味深い点だ(ちょうど12のケースナンバーが違う兄弟機を所有しているので、注意深く研究していた)。予想価格は12万~18万スイスフラン(約1490万~2230万円)だが、これは非常に誠実なエスティメートだと思う。これがもっと高くあるべきだとは言わない。だがその価値はある。ティファニーのサインが入ったイエローゴールドのRef.1463については、こちらを見てほしい。


ヴァシュロン・コンスタンタン Ref.4178 スティール製クロノグラフ - フィリップスのLot 168
Vacheron Constantin watch on blue background

Courtesy of Phillips

 ああ、ヴァシュロン。ここで言いたいことは山ほどある。しかし完璧なヴィンテージウォッチを見たいのなら、これがそうなのだ。6年前、オーレル体制下のフィリップスで初の大規模オークションが行われたとき、初めて公開されたこのスティール製クロノグラフは、セールで最も話題になった時計のひとつだった。私もかなり本気で狙ったが、当時のエスティメートの5倍以上で落札されてしまった。どのような特徴があるのか? スティール製の手巻きクロノグラフで美しいサーモンカラーのパルスメーターダイヤルを備えている。状態は非常によく、2012年当時の私はこの時計が死ぬほど欲しかったのだ。スティール製のRef.4178を絶対に欲しいと思っていた時期があり、実際に所有することになるが、ダイヤルは“正真正銘の本物とはいえない”ものだった。OK、偽物ということだ。この時計は? ダイヤルは確かに偽物ではなく、私が想像する最も美しいヴィンテージクロノグラフのひとつである。エスティメートは10万〜20万スイスフラン(約1240万~2480万円)とリーズナブルで、こちらでご覧いただける。


ロレックス デイデイト プロトタイプ ステンレススティール製 - フィリップスのLot 52
Rolex Day-Date watch

Courtesy of Phillips 

 ときどきオークションに出品された時計を見て「これがオークションで話題にならないはずがない」と思うことがあるが、そういうことは起こる。今回のフィリップスのデイデイトはそんな感じで表面的にはまさにすばらしい時計だ。ただ、どのようなすばらしい時計でもそうだが、すべては相対的なものなのだ。

 これは1970年代から知られているSS製のデイデイトだ。みなさんはデイデイトがロレックスの絶対的なフラッグシップモデルであり、今日までSSモデルが提供されていない唯一のモデルであることをご存じだろう。そのためSSモデルを見ると、熱心なロレックスコレクターは胸が高鳴るのではないかと思うだろう。たしかに。ただ、それはある程度でしかない。というのも、これらの時計は確かに実在するが、長年勤めた時計師に与えられることの多いプロトタイプで、販売されることがないためシリアルナンバーがない。これだけで多くの熱心な時計愛好家には受け入れられなくなる。このようなモデルが出てくると、15万ドル前後(約1700万円)で販売される。見る限り、(スティール製としては)破格の値段に感じられる。

 しかし、この話には続きがある。これらのSS製デイデイトは70年代に製造されたもので、いずれもデイデイトとしては最も望ましくないローマンダイヤルを採用している。また、実はSS製のデイデイトはほかにもあるのだ。それは1950年代のRef.6511に見られるような初期のもので、一般に販売されていたためシリアルナンバーがあり、ブラックダイヤルのものが多い。また、一般的に想像されるような場所に存在しており、ここ数年ではリューズが左にあるものも発見されている! そのためSS製デイデイトのなかでは、このフィリップスのようなものはあなたが求めるものとは違うかもしれないが、ロレックスの歴史のなかでは注目すべきものなのだ。ほかの初期のSS製デイデイトを見つけたら、フィリップスがこのモデルに設定している10万~20万ドル(約1130万~2260万円)の数倍の値段で売られることは間違いないだろう。


ロレックス デイトナ Ref.6241 14Kイエローゴールド - クリスティーズのLot 21
Gold Rolex Daytona on white background

Courtesy of Christie's

 この5年間で、手巻きのデイトナほど価格が乱高下した時計はないだろう。いろいろな意味で2018年版のRef.5711であり、かつてのように愛されることはなかったようだ。しかし時折、今でも非常に魅力的な1本に出会うことがある。クリスティーズのLot 21はそのひとつだ。それはRef.6241で、Ref.6239のポンププッシャーと薄型ケースにRef.6263のアクリル(ベークライトではない)ベゼルを組み合わせたもので、私のお気に入りだ。このモデルは希少な14KYG(アメリカ向け)で、通常の18KYGよりもはるかにソフトな色をしている。

 さらに、シャンパンゴールドのダイヤルにホワイトのグラフィックが施されており、マニア向けではあるが、ヴィンテージデイトナの世界ではとてもすばらしい差別化要因となっている。徹底した調査を必要とする時計のカテゴリーがあるとすれば、それは古いデイトナだろうし、私はこの時計を実際に見たこともなければ誰かに話したこともない。しかし、ここで見る限り、興味深く、珍しく、すぐにはハリウッド関係者の腕では見られることのない、美しいオールドデイトナのように感じる。詳しくはこちらを

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すばらしいブレゲの懐中時計数本 - クリスティーズ レアウォッチ
Gold Breguet pocket watch

18Kゴールド製 クォーターリピーター ハンターケース付時計  Image courtesy of Christie's

 デュフォー、ジュルヌ、ロジャー・スミス、ジョージ・ダニエルズなどが注目されているなか、マーケットにインパクトを与える存在としてブレゲの創設者である時計師アブラアン-ルイ・ブレゲについて考えざるを得ない。クリスティーズでは、さまざまな金属でできた、古くて価値のある、機能を備えたブレゲのオリジナル懐中時計の特別なセレクションを用意している。そのなかでも特に注目すべきはストップセコンド、4分間トゥールビヨン、ナチュラル脱進機、レギュレーター表示を備えたLot 58(ブレゲのNo. 1918)だろう。ひとつ覚えておいていただきたいのは昔のブレゲの懐中時計は彼自身が作ったものだと思われがちだが、彼は1823年に亡くなっているので、それ以降のものは彼が組み立てたものではないということだ。これらの時計の大部分がブレゲ自身によって組み立てられたかどうかにかかわらず(いくつかは間違いなくそうだが)、これらはすべて元祖独立時計師の頭脳の結晶であり、彼は今日の独立時計師のほとんどすべてにインスピレーションを与えた人物であることは間違いない。これらの作品はこちらから。


1940年代のエベラール スプリットセコンド クロノグラフ - クリスティーズのLot 63
Eberhard watch on brown strap

Courtesy of Christie's

 クールなヴィンテージウォッチが欲しい? ではクールなヴィンテージウォッチをお見せしよう。ロットナンバー63は、エベラールのスプリットセコンドクロノグラフだ。直径は40mm、美しいブラックダイヤルが特徴で、1941年に製造されたスプリットセコンドクロノグラフであることを言っただろうか?

 エベラールのスプリットを10年近く所有しているが、いろいろな意味で満足のいく時計だ。今日においては十分に大きく、現代の時計のように身につけることができる。エベラールのスプリットはさまざまな点で非常に優れているが、もし誰かが現代のスプリットセコンドクロノグラフを身につけたことがあれば、その厚さを知っているはずだ。ランゲの1815 ラトラパンテやパテックの5370Pなどもそうだ。

 このエベラールはそのどれよりもはるかに薄く、手首のバランスという点では現代のスプリットでこれに匹敵するのは、ヴァシュロンのメガスプリットパテックのRef.5950(しかも同じキャリバーを使ったもの)だけだ。はっきり言って、それらの時計はどれもムーブメントが劇的に精巧に仕上げられているが、これはその数分の1の価格で手に入るヴィンテージウォッチなのだ。エベラールの販売価格は3万〜5万スイスフラン(約372万~620万円)と予想されているが、私はこの価格に対して十分すぎるほどの価値があると思う。詳しくはこちらをご覧ください。


1940年代のオーデマ ピゲ プレシジョンリストウォッチ 13 リーニュムーブメント - クリスティーズのLot 102
Audemars Piguet watch on white background

Courtesy of Christie's

 HODINKEEマガジン(アメリカ版)の第5号では、オーデマ ピゲのなかでも、バルジューベースの「13リーニュ」と呼ばれる特殊なキャリバーを搭載したヴィンテージウォッチを紹介している。信じてほしいが、それは想像以上にクールなものだ。これらの時計は私のお気に入りのひとつで、なかなか売りに出されることはない。クリスティーズでは13VZASキャリバーをシンプルな時刻表示のみの“精密”時計に使用しているという点で、とても興味深いものがある。クロノグラフやカレンダーを動かすことができる大型キャリバーが非常に正確な時を刻むツールになることを想像してみてほしい。それがこの時計なのだ。直径が32mmしかなく少し使い古されているが、これは超レアで超クールな時計で、私のようなマニアは次のHODINKEEミーティングでRef.15202よりも興奮すること受け合いだ。クリスティーズでは1万2000~2万8000スイスフラン(約150万~348万円)となっているが、私に言わせてもらえばバーゲンプライスだ。この精密なAPについての詳細はこちらを見てほしい。

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ロレックス デイトナ Ref.6264 “ポール・ニューマン”/ “ジョン・プレイヤー スペシャル” オリジナルファミリー所有 - サザビーズのLot 98
Rolex Daytona watch

Courtesy of Sotheby's 

 先ほどのゴールドのデイトナを覚えているだろうか? それを11倍にしたのがこの時計だ。同じようにゴールドでポンププッシャーと黒のベゼルを備えているが、類似点はそこまでだ。これは18Kイエローゴールドのデイトナで、“ポール・ニューマン”ダイヤルを備えているのだ。この構成は“ジョン・プレイヤー スペシャル”と呼ばれているが、わかりにくいだろうと思う。このモデルはRef.6241ではなく、Ref.6264で、Ref.6262と同様に1年限定で製造された。それだけではここで紹介するには十分ではないが、私にとって興味深いのは元々所有していたオーナーから委託されたということだ。このようなものが出ると最近の私の関心は高まる。得体のしれない人間が何かをしでかした可能性が少ないからだ。

 繰り返しになるが、私はこの時計を実際に見たことはない。だが説明によると一度もメンテナンスを受けていない可能性が高く(ヴィンテージウォッチにとっては良いこと)、元々所有するオーナーから来ているということで、非常に魅力的なデイトナだ。年月が経ったもので、最初の購入者が誰であったかを明確に証明できるヴィンテージウォッチは何十人もの人の手を経たものよりもはるかに優れていると思う。いずれにしてもホットな時計だ。詳細はこちらをご覧ください


1966年のパテック フィリップ スポーツタイミングクロノグラフ - Dr.クロットオークションのLot 82
Patek Philippe chronograph without a strap

Courtesy of Dr. Crott

 私のような人間は、実際に何かをするために設計されたツールに魅了される。時計が高級品になる前の時代だ。1969年以前、自動車や馬などのレースでは携帯型のクロノグラフが使われていた。皆さんはホイヤーをご覧になったことがあると思うが、パテック フィリップが同じ目的のためにスポーツタイマー付きの携帯ウォッチを少数作っていたことをご存知だろうか? しかし、パテック フィリップは30個以下しか製造しておらず、Dr.クロットはそのなかでも特に美しい時計を出品する。大きくてスティール製で見た目もすばらしい。1966年にパテック フィリップから特大の携帯クロノグラフウォッチを購入してまで活動時間を計ろうとした人はどんな人だろうと考えさせられる。エスティメートは3万〜4万5000ユーロ(約394万~591万円)。詳細はこちらを。


1970年製のカルティエ(またはヴァシュロン・コンスタンタン? それ以外?)のタイムオンリーウォッチ - Dr.クロットオークションのLot 210
A vintage Cartier watch

Courtesy of Dr. Crott

 謎めいたものが好きな人のために、Dr.クロットから実に不思議な時計が登場した。それはカルティエのサインが入ったダイヤルを持つSS製のタイムオンリーウォッチだ。Dr.クロットによれば、ムーブメントは紛れもなくヴァシュロン・コンスタンタンのCal.K453/3BWであり、カルティエは当時、ヴァシュロン・コンスタンタンにこのようなキャリバーを注文したことがあるという。しかし、ムーブメントにはEuropean Watch & Clock Companyのサインがあり、ケースにはヴァシュロンやカルティエの番号はついていない。ケース自体にはケースメーカーの番号が入っている。このようにこの時計には多くの疑問が残っているが、勇敢な時計ハンターにとっては、これが実際にヴァシュロン搭載のカルティエであることを確認できれば、本当にすばらしい発見となるだろう。そうでない場合は疑問は尽きないが、それもヴィンテージウォッチの楽しみのひとつだろう。詳しくはこちらを。(この件について誰か発見したらぜひ教えてほしい)。


ボーナス!  オークションシーズン最高のデイトナ - Dr.クロットオークションのLot 18
A blinged out gold Rolex

 今回、イエローゴールドのデイトナを3本も取り上げるつもりはなかったが、こうなってしまった。このモデルを紹介しなければ私の仕事にならないと思ったからだ。Dr.クロットは、市場に出たばかりのRef.6270デイトナという、最近の大発見のひとつを発掘した。このリファレンスは非常に珍しく、この時計はドイツのオリジナルオーナーから直接入手したもので、オリジナルの付属品がすべてそろっている。エスティメートは100~200万ユーロ(約1億3140万~2億6280万円)で、パープルのインダイヤルを持つ時計には多くの買い手はいないだろうが、この時計は高額なエスティメートを簡単に超える可能性がある。これは究極のヴィンテージデイトナであり、非常に良い状態だ。詳しくはこちらを。