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サーモンダイヤルかもしれないし、サーモンダイヤルじゃないかもしれない。もう分からなくなってきた。とにかくはっきりしているのは、このA.ランゲ&ゾーネ ダトグラフ・パーペチュアル・トゥールビヨンの最新機が持つピンクゴールドダイヤルには、誰もがうっとりとさせられるということだ。この新たな限定モデルには、ホワイトゴールドケースに、「サーモン」と定義されることも多いピンクゴールドの文字盤が合わせられている。魚類学上の主張はさておき(ご自分でお調べください)。ダトグラフの新作はいつも写真を載せるに値するものだが、このダトグラフ・パーペチュアル・トゥールビヨンもやはり驚くほど複雑で、限りなくクールな一本である。
ランゲによると、この新しいダトグラフの文字盤は無垢な18KPGとのことで、サーモンかどうかの判断は、見る人にまかせることにしよう。サイズとスペックは2016年のオリジナル版と同じで、ケースは直径41.5mm、厚さ14.6mmだ。ピンク文字盤の下に隠された驚異的な手巻ムーブメントL952.2を間近で見ると、巧みな技巧が見てとれる。
このダトグラフのオリジナルを思い出せない皆さんに簡単に紹介すると、本機は時間表示、パーペチュアルカレンダー、フライバッククロノグラフ、アウトサイズデイト、パワーリザーブ、ムーンフェイズなどを備えた素敵な文字盤から様々な情報が読み取ることができる。
おっと、トゥールビヨンも搭載されているけれど、背面からしか見えないデザインとなっている。トゥールビヨンを見せびらかす方法は他にあまりないものの、ケースバックからしか見えないようにするなんて、すごくドイツらしさに溢れている。現代のウォッチメイキングにおいて、このトゥールビヨンは最も美しいムーブメントデザインのひとつであるだけでなく、表からは見ることのできない構造にすることで、文字盤デザインを妨げないばかりかランゲ伝統の過度な装飾を避けるストイックなアプローチを堅持している。
この夏、ランゲがスポンサーを務めるカーショーであるコンコルソ デレガンツァ(Concorso d’Eleganza)を取材した際、僕はダトグラフ・パーペチュアルを借りる機会に恵まれた。CEOを務めるヴィルヘルム・シュミット氏(Wilhelm Schmid)をインタビューした時、同氏が説明してくれたように、ランゲはどんなコンプリケーションでも、文字盤の見やすさの一方で、ムーブメントは贅沢に仕上げられているそうだ。機能性とその裏側にある華やかな、時にロマンチックな構造と仕上げが織りなすハーモニーは、オーナーだけが味わえる醍醐味といえる。トゥールビヨンが追加されたにも関わらず、ダトグラフ・パーペチュアル・トゥールビヨンは、他のどのダトグラフ、いや同サイズの他のランゲの腕時計に引けを取らない程、見やすく着け心地も良好である。
本機は100個しか製造されない限定モデルだが、極秘の特別価格だと思わせるようなプライスで提供されている。非常に高い収集価値を持つであろうこのダトグラフは、オリジナルモデルとは全く異なる雰囲気を味わわせてくれる。価格は3009万円(税抜)。ウォッチメイキングにおける最高峰を手にしたならば、文字盤色は好きに呼んで構わないだろう。
詳細はA.ランゲ&ゾーネ公式サイトへ。
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