trophy slideshow-left slideshow-right chevron-right chevron-light chevron-light play play-outline external-arrow pointer hodinkee-shop hodinkee-shop share-arrow share show-more-arrow watch101-hotspot instagram nav dropdown-arrow full-article-view read-more-arrow close close email facebook h image-centric-view newletter-icon pinterest search-light search thumbnail-view twitter view-image checkmark triangle-down chevron-right-circle chevron-right-circle-white lock shop live events conversation watch plus plus-circle camera comments download x heart comment default-watch-avatar overflow check-circle right-white right-black comment-bubble instagram speech-bubble shopping-bag

ザ・シチズン キャリバー0100と東京の街の躍動

我が国が誇る本格時計のコレクションとして名高い「ザ・シチズン」。期待のニューモデルは年差±1秒という世界最高精度の新型ムーブメントを搭載する。繊細な美観を随所に込めた一本は、まさに日本の物作り精神を象徴する新時代のハイエンドウォッチだ。

日本はやはり特別な国である。確かに都市などを中心に現在の生活を見渡せば、欧米のそれと変わらない風景があちこちで確認できる。しかし他を切り離し個別に存在を高めていく欧米式と、八百万の神がおわすように、万物をフラットに融合させ和を成す日本の在り方では、根本的な違いがある。時計という存在も海の向こうからもたらされたアイテムである。しかし我が国のそれは、日本魂とでも呼びたい独創性を軸に成長を続けている。優れて合理的かつ欧米的な美とは異なるエッジを備えるジャパンウォッチ。それは東京という都市が獲得した唯一無二の個性とリンクする。

ADVERTISEMENT

1年着用してもそのズレはわずか1秒

 時刻表どおりに運行することで世界に知られる日本の鉄道。絶えず流動を繰り返す駅に留まり概観すれば、一定のルールをもって整然と動き続けるリズムが都市の鼓動となって響いてくる。規則正しいビートにこだわるアイテムとして、同様のエッジを見せるのがシチズンのハイエンドクォーツだ。1918年に創業し、革新的な時計を数多く打ち出してきた同社が誇る最高峰の「ザ・シチズン」。その新作は電波塔や人工衛星からの時刻情報に頼らず、時計内部の機構だけで年差±1秒(!)という高精度を実現させた「Caliber0100」を搭載する。
 独自のATカット型水晶振動子により、通常の音叉型水晶振動子に比べ、250倍以上の周波数を叩きだすところが最大のポイントだ。加えてこの「Caliber0100」は、温度変化モニタリング機能や衝撃検知機能、それに針自動補正機能まで完備する。光充電のエコ・ドライブにより、フル充電時ならば暗所でも約6ヵ月連続駆動するという先進のスペックも見逃せない。

 シチズンが目指した年差1秒という絶対無比な精度への挑戦。この技術の躍動は、東京の街の絶え間ないビートが生み出した産物なのか。

 エレガントな時計というと、多くの人がスイス・ジュネーブの製品を想像する。確かに老舗と呼ばれるメゾンの薄型時計には伝統の重みを感じさせる名品が多い。対して実用機能にその話題が集中しがちな本邦の時計だが、ザ・シチズンのモデルは洗練されたミニマリズムの凝縮により、日本らしい精緻な美観を完成させていると世界的な評価を受けている。この新作も「クリスタル(結晶)」をモチーフに徹底的に研ぎ澄まされたケースとリューズが与えられており、スイス・トップブランドに匹敵する質感を完成させている。特にホワイトゴールドを纏ったモデルは、ラグジュアリーな輝きと重厚感が目を引く渾身の出来栄え。エレガントではあるものの、老舗ブランド品にありがちな威圧感はなく、身に着ける人すべてをさり気なく格上げする優しい気品にもぜひ注目したい。だからこそスーツはもちろん、カジュアルなワンマイルスタイルにもごく自然にマッチするのである。


時計の新時代を切り開くジャパンビューティ

 気負うことなく世界最高峰を自分らしく楽しむ新時代の本格時計。日本が生んだ新感覚ラグジュアリー・ウォッチのビートは、新旧入り交じりつつ和をもって進化する東京のバイブとシンクロする。そんな時計を腕にどこへ出掛けるのが良いだろう。戦後高度成長期から東京のアイコンとしてそびえる東京タワーに登り、この街のポテンシャルを俯瞰してみようか。いや、ことさら場所を限定する必要はないだろう。既に新しくも美しいアイコンをその手に収めているのだから。

ザ・シチズン キャリバー0100 180万円(税抜)、世界限定100本 18KWGケース、37.5mm径、9.1mm厚。

ザ・シチズン キャリバー0100について、過去に取り上げた動画付きの1週間レビュー記事はこちらへ。

さらなる詳細は公式サイトへ。

Photos:Yuji Kawata Text:Tsuyoshi Hasegawa Styling:Eiji Ishikawa(TRS) Hair&Make:Ryohei Katsuma

〇衣装協力
コート18万円/マッキントッシュ(マッキントッシュ青山店☎︎03-6418-5711)、ニット3万6000円/ザノーネ(スローウエアジャパン☎︎03-5467-5358)、パンツ1万7000円/トラディショナル ウェザーウェア(トラディショナル ウェザーウェア 青山メンズ店☎︎03-6418-5721)、シューズ、ソックス、スタイリスト私物