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Introducing G-SHOCK初号機にオマージュを捧げたDW-5000Rが登場

過去一番DW-5000Cに忠実でありながら現代的なスペックを宿すモデルが、なんと通常販売モデルとして発表された。

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クイック解説

G-SHOCKというブランド、そしてその愛好家にとってDW-5000Cは特別な存在だ。“オリジン”の名でも知られるこのモデルは1983年のブランドデビュー時に記念すべき1作目として発表され、その後に続くG-SHOCKのあり方を決定づけた。シルエットを見ればひと目でG-SHOCKとわかるそのフォルムは、2023年6月26日に特許庁によって“立体商標”に認定。長きに人々に長く愛され、認知されてきたこと如実に示すエピソードである。

 そしてこの冬、カシオ時計製造50周年を締めくくるかのようにスペシャルなモデルが発表された。DW-5000Cのデザインを現代のG-SHOCKに求められるスペックを満たしたうえで再現した、DW-5000R。オリジンの持つ精神性も強く打ち出した、非常に意義深い1本だ。

 DW-5000Cが生まれた1983年当時と現在では、G-SHOCKが実施している品質試験のハードルは大きく異なる。そのため、DW-5000Rにおいては単純にDW-5000Cのフォルムをトレースすることが許されなかった。特に、これまでのオリジンモチーフのモデルにおいてブランドのファンが求めてきたフラットなベゼル(現在、12時方向のPROTECTION、6時方向のG-SHOCK部分は段差が設けられ盛り上がっている)を実現するためには、DW-5000Cの41.6mm径では十分な耐衝撃性を確保することができない。この問題を解決するために、カシオは本作のケース径を42.3mmまで拡張。オリジンの雰囲気を崩さず、要件を満たすためにギリギリの調整を行った。

 また、当時のデジタル表示を再現するために最新のモジュールにアレンジを施している。現代的なスペックを持たせつつ、顔立ちはノスタルジーを感じさせるものとした。微細な調整ではあるが、根強いファンに応えたいというカシオの意気込みを感じさせる。

 もっと細かな点を挙げれば、サイドのボタンを押しやすいようにとボタンの下半分側が1段低くなっていたり、環境に配慮したバイオマスプラスチックの採用などアレンジは各所に見られる。しかしカシオは、それらの現代的な需要を踏まえつつもその外観を限りなくオリジンに近く寄せてみせた。そしてSNS上での予想を裏切り、本作は限定ではなく通常モデルとして展開される。初回ロットで購入できなくても、いつかは手に入れられるということだ。価格は3万3000円(税込)となっている。


ファースト・インプレッション

これまでにもオリジンモチーフのモデルはいくつか発表されてきた。しかし、樹脂製ケースでここまでG-SHOCKファンの要望に応えたモデルはかつて存在していない。フラットなベゼルに、当時に忠実な時刻表示。そして本作は海外の提携工場ではなく、山形カシオで製造されている。熱烈なファンのなかには初号機のレンガパターン右下に配された“JAPAN”の文字を覚えている人もいるだろう。日本初の日本製タフネスウォッチとしての誇りを示すこの表記は、過去のオリジンモチーフモデルには見られなかったものだ。カシオによると、DW-5000Rは決して山形カシオでしか作れないモデルではないという。だが、その精神性を示すうえでは名実ともに日本製であることが重要だったのだろう。

 そのこだわりは、外装からは判別できないインナーケースにまで及んでいる。現在でこそカーボン素材を使用した軽量かつ対衝撃性を意識した構造が取られているが、DW-5000Rでは当時と同じステンレススティール(SS)製のインナーケースを採用した。正直この時計のオーナーは、意図的にバイオマスプラスティック製のベゼルを取り払わない限りインナーケースを拝むことはないだろう。しかしカシオはこの点においても誠実であった。多少重量は増したかもしれないが、ファンが求めるものを理解し、きちんと本作に落とし込んだのだ。

 DW-5000Rはオリジンの意匠を投影しつつ、ただ原作をなぞる以上の価値を有したプロダクトに仕上がってたと個人的に思っている。G-SHOCKは進化し続けるブランドだ。皆が求めるスペックを高密度実装技術をはじめとしたテクノロジーでカバーし、常に僕たちの予想を上回ることを目的に開発されてきた。そのフィロソフィーは本作にも確かに継承されている。カシオがDW-5000Rを通常モデルとして展開したところには、G-SHOCKの原点たる精神性を定め、それを店頭で実感して欲しいという意図があったのだという。僕個人としてももちろん本作を手に入れたいが、初期ロットにこだわらずゆっくり様子を見たい。1983年に伊部菊雄氏が立ち上げたG-SHOCKのあり方は揺るぎなく、そう簡単に移り変わるものではないのだから。

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基本情報

ブランド: G-SHOCK
型番:DW-5000R

直径: 42.3mm
ケース素材: バイオマスプラスチック、インナーケースはSS製
文字盤色: ブラック
夜光: LEDバックライト(スーパーイルミネーター)
防水性能: 20気圧
ストラップ/ブレスレット:バイオマスプラスチック
追加情報: 100分の1秒ストップウォッチ、タイマー、マルチアラーム、報音フラッシュ機能

SS製のねじ込み式ケースバック。


価格 & 発売時期

価格: 3万3000円(税込)
発売時期: 2024年12月発売
限定:なし

詳細は、こちらをクリック。