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Introducing H. モーザー ヘリテージ・ブロンズ"Since 1828"

答えよりも疑問を投げかけてくるような時計。

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我々が知っていること

ドバイ・ウォッチ・ウィークで発表されたH. モーザー ヘリテージ・ブロンズ"Since 1828"の文字盤にあるレタリングが、その独立メーカーのロゴのキリル文字であることは、ロシア語が少し苦手な方にはすぐには理解できないかもしれない。不思議なことだが、これは現代のモーザーにとって初めてのことではない。数年前に発売されたベンチャーXL Stoletniy Krasniyは、今回の時計と同様に、スイスの会社である同社のルーツであるロシアを讃えるものだった。

An H. Moser watch on a black background

 モーザーの最新作は、2世紀近く前にサンクトペテルブルクでハインリッヒ・モーザーが創業したときに始まった、同社の起源の物語にもう一つの敬意を表しているという。モーザーは、国内に5つのブティックを開き、力はあったが希望のなかった皇帝ニコライ1世のために時計を整備し、ロシア軍の高官への贈り物として時計を製造したという話だ。19世紀半ばには、ロシアはモーザーにとって最大の市場となり、ドストエフスキーの作品にも登場するほどだった。

 さて、その時計とはヘリテージ・ブロンズ"Since 1828"だ。このモデルは42mmのブロンズケースに、モーザー自社製の3日間パワーリザーブを備える自動巻きHMC200を搭載し、文字盤にはストリームライナー・フライバック クロノグラフ オートマティックで初めて採用されたウォームグレーのブラックオア(光沢)仕上げのフュメ・サンバーストパターンを採用している。50本の限定生産で、価格は250万2500円(税込)。モーザーのウェブストアや、ドバイ・ウォッチ・ウィークの主催者である中東の小売業者Seddiqi(セディキ)が運営する店舗にすぐ入荷予定だ。

An H. Moser watch in the dark with lume

 ロゴの他に最も目を引くディテールは、ブロック状で、ソビエト連邦以前のロシアの緊縮財政のような厳しさを味わうことができるアラビアインデックスだ。この数字は、スイスのXeno Print社が2016年に特許を取得したグロボライト呼ばれる素材で形成される。この素材は、セラミックとスーパールミノバを混ぜ合わせたもので、好きな色に着色したり、想像できるどんな形にも加工することが可能だ。本機では、清らかな緑色に輝いている。

 平らなオニオン型リューズ、初期の腕時計に使われていた昔ながらのワイヤーループ式を思わせるラグ、スーパールミノバでアクセントをつけた剣型の針、そしてブラックのファブリックストラップなど、シンプルでありながらも、どちらかというと常識にとらわれないデザインに仕上がっている。

我々が思うこと

 このヘリテージブロンズを見て、すぐに2つの疑問が浮かんだ。ひとつめは、なぜ中東市場向けにロシアのロゴを文字盤に入れた時計を作ったのか? アラビア語の方が理にかなっているのではないか? 多くの時計メーカーがそれを採用している。モーザーの答えは、「タイミングの問題」だった。ドバイ・ウォッチ・ウィークは、メジャーとはいえない重要な発表をするにはよいタイミングだったそうだ。一方で、このイベントはうまく国際的になったと評価している。それに、ロシアの歴史に興味を持つのは、現地の人々に限ったことではないのだ。

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 第二に、この時計は初期のパイロット・ウォッチ、少なくともゼニスのタイプ20のような外観にもかかわらず、なぜモーザーはヘリテージ・ブロンズをパイロット・ウォッチと表現しないのか? 繰り返しになるが、モーザーなりの理屈がある。この新しい時計のベースとなった20世紀初頭のモーザーのデザインは、パイロットのために作られたとは記録されておらず、地上での地位を捨てて空を飛ぶことなど考えたこともない人たちが身につけていたと思われるからだ。それにしても、ヴィンテージ・パイロット・ウォッチのような外観である。

 これらのことから、この時計はある意味では奇妙なものであると言えるだろう。いい意味での奇妙さ、でも風変わりだ。しかし、そこはモーザーなので、説明できるはずなのにそうしない時計のマスターなのだ。

The caseback of an H. Moser watch on a black background

基本情報

ブランド: H.モーザー(H. Moser & Cie.)
モデル名: ヘリテージ・ブロンズ"Since 1828"
型番:8200-1701
直径: 42mm
厚さ: 11.1mm
ケース素材: ブロンズ
文字盤色:サンバーストとブラックオア(光沢)仕上げが施されたフュメダイヤル
インデックス: アラビア数字。アプライドのグロボライト製
夜光: あり
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: ブラックテキスタイルストラップ

An H. Moser watch on a black strap

ムーブメント情報

キャリバー: HMC 200
機能: 時、分、センターセコンド
直径: 32.0mm(14 1/4リーニュ)
厚み:5.5mm
パワーリザーブ: 最小3日間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万1600振動/時(3Hz)
石数: 27


価格 & 発売時期

価格: 250万2500円(税込)
発売時期: 今すぐ。オンライン&中東の販売店Seddiqiのみの販売だが、日本ではNXONEにて受注受付中。

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詳細はH.モーザー公式サイトをご覧ください。