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Hands-On レッセンス Type 1 Squared

よりスリムで、滑らか、そしてスクエアなレッセンス。

2017年1月、SIHHで初登場したType 1 Squaredは、レッセンスのアイコニックな時間表示方法を示した時計です。確かに回転ディスクもそのままですし、デザインもミニマルなままですが、全体的な曲線ははるかに小さくなっています。ドーム型のサファイアクリスタル風防と同じ形状の裏蓋の代わりに、やや正方形のケースを採用しました。ケースは非常にスリムで、エッジが丁寧に磨かれています。間違いなくType 1の派生であることは分かるのですが、バブル形状のタイプ3やタイプ5に並べると全く違ったものにも見えます。

ressence type 1 squared blue dial

最初、スクエアケースについて良いかどうか悩みましたが、今では大ファンです。

 初めてType 1 Squaredを見たとき、どう捉えたら良いか悩みました。理論上はクールなアイデアですが、元のType 1よりもケースの流線型の美しさが損なわれていると、SIHHの期間中に手にとって見た後も思っていました。(編集者追記: 先代のType 1は既に生産終了)Type 1の着け心地はとてもよかったですし、見た目にも何も不満はありませんでしたが、レッセンスの時計が自分に合うかどうかは別問題。前向きな答えを出すには、十分な時間身に着ける必要があっただけでしたが、ついにその機会を得ることができました。結果としては、控えめに言ってもかなり驚かされました。

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 ベルギーのアントワープから届いた荷物を開封すると内部に2つの時計があり、検品を待っていました。技術的には、元のモデルと同じですが、1つはダークグレーでサテン仕上げが施された文字盤を持ち、もう1つは、リッチなブルーの文字盤を採用したものです。ひと目見て、ブルーダイヤルに惹かれましたが、実機テストのためにニューヨーク持ち帰ったのはダークグレーのモデルです。

ressence type 1 squared thin case profile

ケースの厚みは11.5mmで、これまでで最も薄いレッセンスです。

 最初に詳しく調べたのは、新しくなったケースです。ケース径41mm、厚み11.5mmの本機は、これまでレッセンスが製造した時計の中で最も薄く小さいモデルです。それだけでも興味をそそられます。42mmのType 1は、着けてみると実際よりも小さく感じましたが(13mmの厚さでも)、もっと小さくなるのであればそれは嬉しいなとも思います。

 着用感は、スペック上よりも優れているといえます。スクエアケースは、エッジが先細りになっており、さらにサイズが以前よりも薄くなったことで着けた見た目も小さく見えます。角のシェイプは、高い技術で処理されており、その結果として優雅さとエネルギッシュさの両方を兼ね備えています。短いラグは、もう一つの特筆すべき点で、複雑なケースデザインを邪魔しないように配慮されています。

ressence type 1 squared winding key

新しいポップアップ式の手巻き用ワインディングキーは、レッセンスの革新的な発明といえます。

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ressence type 1 squared caseback

着用時は、ケースバックに折りたたんで収納します。

 時計を裏返すと本機の最も優れた点、つまり新しい巻き上げと時刻設定用システムを確認できます。レッセンスの愛好家たちが持っていた最大の不満は、曜日表示を正しくするためには、その位置を保ちながら裏蓋全体を回さなければならなかったことです(一部のモデルの日付変更も同様)。

 レッセンスはType 1 Squaredに、通常時にはケースバックに折りたたんでおけるレバーを導入。時間を合わせるには、それを起こして鍵のように回転させます。一般的なリューズとしても機能し、時刻をセットするのも同様に簡単です。僕らの様な時計マニアには、まさにアンティークの置き時計を巻き上げるようで非常に満足感があります。最もクールな部分は、分ディスク(レッセンスには針がないのでこう呼びます)がこのキーと対になって連動している点です。回転させるとインジケーターがそれにあわせて動き、その結果、驚く程自然に動作するメカニズムが誕生しました。これは、レッセンスにとって間違いなく勝利であり、他のモデルでも導入されることを願っています。

ressence type 1 squared blue dial

ブルーダイヤルは、ケースのステンレスとわずかにコントラストがあります。

ressence type 1 squared blue dial discs

もっと近寄って見るとサンレイ加工を確認できます。

ressence type 1 squared ruthenium

ルテニウムカラーの文字盤は、ちょっと控えめな見た目ですが、それでも素晴らしい点が多くあります。

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 さて、Type 1 Squaredで最も心配していたことの一つは、入れ子になった丸いディスクがスクエアケースの中でアンバランスに見えるかどうかでした。以前のモデルはラウンドケースのため、同心円の統一された見た目でした。少なくとも僕には、これが問題になることはなかったと確認できて嬉しいばかりです。ケースは最終的にフレームのように機能し、ディスプレイをはっきりと確認することができます。傾斜のかかったベゼルが、時計のフェイス部分を押し上げているように見えるのです。

ressence type 1 squared wristshot

腕に着けてみるとスクエアケースという感覚をほとんど感じさせません。

 身に着けてみるとケースへの違和感がなくなります。そしてそれは良いことです。重要なのは、SSのケースではなく、美しいサテン仕上げの文字盤とディスプレイなのです。数時間も着けていれば、この新しいケースデザインがどれだけ快適なのか実感し始めます。1日中着けていたい人にとって、ケースの質量とサイズを小さくしたことには大きなメリットがあります。以前、レッセンスを身に着けていたことがあったので、珍しい時間表示は苦になりませんでしたが、初めて着ける人だったとしても直感的にすぐに慣れるでしょう。1日着ければ、他の時計と同じくらいすぐに何時か分かるようになります。

ressence type 1 squared

見れば見るほど、クッションケースのType 1はアリだと思えてくる。

 まとめると、、クッションケースのType 1 に僕は本当に驚かされました。これまでも長年のType 1ファンでしたがこれからも変わりません。この新しいデザインを初めて見たときは、いじらなくて良いものに手を加えたのではと思いましたが、もっとレッセンスを信頼すべきでした。結果は傑出したものです。本機は、とても快適な着け心地で、ケース形状と実装に細部まで注意を払っており、ゲームチェンジャーとなり得る手巻き機構も導入。たった数日身に着けただけですが、もうこの時計の虜です。

 レッセンス Type 1 Squaredの正規価格は、197万円(税抜)です。本記事でご紹介した、ブルーとルテニウム、そしてシルバーとシャンパンカラーの4種類の文字盤バリエーションがあります。詳細は、レッセンスの公式サイトをご覧ください。