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Introducing ゼニス クロノマスター リバイバル リバティ 2020年新作(編集部撮り下ろし)

北米市場だけの限定版。

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クイック解説

いくつかある“宿年”の宣言の中でも、とりわけ今年はゼニスからするとクロノマスターリバイバルの年となりつつある。今年の初めに、クロノマスター リバイバル シャドウおよび、クロノマスター リバイバル マニュファクチュール エディションが発表された。そして10月21日、ゼニスはリバイバルコレクションの新加入モデルとしてリリースされる、ゼニス クロノマスター リバイバル リバティを発表した。デザイン面ではリバイバル シャドウ、そして配色はマニュファクチュール エディションといくつかの類似点がある。しかし、この時計を特別なものにしているのは、リバティという名の由来にもなっている北米市場限定モデルであるということだ。それ以上に、この時計はレッド、ホワイト、ブルーの配色で、大きなホワイトのインダイヤル、レッドストライプのクロノグラフ秒針、そして有名なリバイバルA384ケース内にあるデイト窓のレッドテキストを特徴としている。

ファースト・インプレッション

 レッド、ホワイト、ブルーのカラーリングが、アメリカへのオマージュであることは言うまでもないが、この時計は1960年代、つまり1969年にエル・プリメロが発表された時代からインスピレーションを得ている。冒頭でも触れたが、このモデルのケースデザインはリバイバル シャドウとほぼ同じで、60年代後半から70年代前半のレトロなスタイリングとトノーシェイプを採用している。ケースは、ほぼ全面にサテン仕上げが施され、面取り仕上げや角度をつけたことで、ラグに至るまでのケースサイドにドラマチックな傾斜を生み出している。

 ケース自体は、1960年代のゼニス A384のオリジナルを直接複製したものだ。忠実な複製を再現するため、ゼニスはオリジナルの設計図と生産計画を使用した。ドーム型のサファイアクリスタル風防とトランスパレントバックを除いて(ご想像のとおり、これらはオリジナルの時計に見られる特徴ではない)、ケースは細部に至るまで精密に作られている。ダイヤルは単なるブルーではなく、マットな質感のブルーで、中心よりも周囲のほうが暗くなるビネッティンググラデーションで仕上げられており、スモーキーな印象を与えている。

 現在、ブルーダイヤルの時計は数多く出回っているが、このモデルは特に個性的だ。色あせたグラデーションのスタイリングは、デザインに古びた印象を加え、マットダイヤルはヴィンテージ感を演出している。その細部へのこだわりは、ダイヤルのテキストにも引き継がれている。全体的なデザインとしては、その時代にマッチしたタイポグラフィ(フラット4、フラットA、そしてエル・プリメロのマークなど)を採用。明示されているわけではないが、ダイヤルからインダイヤル、タキメータースケールに至るまでの全てのテキストは手描きのように見える。ダイヤルのテキスト、および数字の印字には意図的に荒らした質感があるが、これは1969年にリリースされた後、何年にもわたって放置され、どこかの引き出しの中で発見された時計のように感じさせる。

 北米市場を中心としたこの時計の特徴に話を戻すが、全体的に赤いアクセントが施されている。まず、中央のクロノグラフ秒針だ。ラッカーのような質感をもつクロノグラフ秒針は、ダイヤルの他の部分との差別化を図ると同時に、すでにカラフルな時計にさらなる高揚感を与えている。この針にはレッドとホワイトがストライプ状に交互に入っており、先端にレッドが入っているため、内側のタキメータースケールに対して読みやすくなっている。4時半位置にあるレッドカラーのデイト表示は、好みが分かれそうなデイト窓の位置を強調するが、こうして注意を引きつけることで全体のデザインに確信的な信頼感を与え、そしてデイト表示を読み取りやすくしている。また、ストラップの両サイドには赤いステッチが施されている。

 トノー型ケースのサイズは37mmで、ヴィンテージウォッチのような感覚で着けることができる。現代の時計では、様々な理由から“小さい”サイズで発売されたものが、大きなサイズになることがあるが、この時計のケースは1969年のA384のケースを完全に再現したものであり、その装着感は非常に理にかなっている。小さいケースサイズにもかかわらず、そのダイヤルは、主にインダイヤルのサイズとブルーのダイヤルに対するホワイトのタキメーターのテキストにより、読みやすさが損なわれていない。ダイヤルにセットされた針にはロジウムメッキとファセット加工、そしてスーパールミノバコーティングが施されている。

 形状としてはA384を忠実に再現しているが、前述のようにトランスパレントバックが追加されたこと、ドーム型のサファイアクリスタル風防の採用などは新しい試みだ。しかし、どちらもヴィンテージデザインの核となる思想を奪うものではない。一方、完全かつ正確に再現することは簡単なことだが、ゼニスはトランスパレントのケースバックやクリスタル風防などの現代的な装飾を施すことで、耐久性と自社製コラムホイール クロノグラフムーブメントの存在をアピールすることにした。エル・プリメロ ムーブメント、Cal.400 オートマティックは、ローターの上にシグネチャースターを配し、50時間のパワーリザーブを備える。そしてケースバックには、この限定モデルが特別なものであることを示す文言が刻まれている。

 ブルーのストラップは、コーデュラ(外側)とレザー(裏側)のようなニュアンスをもっているが、実はラバーある。これは本当に柔らかくて快適なストラップだ。このサイズ感だと、着けていることを忘れてしまいそうになるが、ブルーとレッドの遊び心のあるカラーリングは、思わず手首を見下ろしてしまうのに十分なポイントとなっている。ストラップには、ローターと同じように、ゼニススターのエンブレムをあしらったステンレススティール製のバックルが取り付けられている。

 ゼニス クロノマスター リバイバル リバティは、2020年のリバイバル第3弾としてリリースされるモデルだ。150本限定で、言及したように北米市場でのみ販売される。

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基本情報

ブランド: ゼニス(Zenith)
モデル名: クロノマスター リバイバル リバティ(Chronomaster Revival Liberty)
型番: Ref.03.Z386.400/60.C843

直径: 37mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤色: ブルーグラデーションダイヤル、ホワイトカラーインダイヤルとタキメータースケール
インデックス: アプライドのレクタンギュラーインデックス
夜光: あり。針とインデックスにスーパールミノバ
防水性能: 50m
ストラップ/ブレスレット: ブルーの“コーデュラ調”ストラップとレッドステッチ。SS製ピンバックル


ムーブメント情報

キャリバー: エル・プリメロ 400
機能: 時・分表示。9時位置にスモールセコンド。クロノグラフ(センターにクロノグラフ針、6時位置に12時間積算計、3時位置に30分積算計)。タキメータースケール。4時30分位置にデイト表示
パワーリザーブ: 50時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 3万6000振動/時


価格・発売時期

価格: 8700ドル
販売時期:販売中
限定: 150本限定(北米市場限定)

詳細は、ゼニス公式サイトへ。

Photos: カシア・ミルトン