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VINTAGE WATCHES 1972年製 ロレックス デイデイト ホワイトゴールド、1960年代製 モバード M95 クロノグラフ、1970年代製 ゼニス デファイ デ リュクス

商品紹介のほか、HODINKEEのヴィンテージウォッチに関する“最後の”最新情報もお届け!

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ヴィンテージウォッチのニュースをお届けすることで、HODINKEEのスタッフやコミュニティのメンバーの多くが、ヴィンテージに関心を抱くようになってきた。eBayやフォーラム、そしてできればここ、HODINKEE shopでヴィンテージウォッチを探して発見し、そして最終的には、手持ちに新たなコレクションとして加えていただければ、我々にとっても大変うれしいことだ。“HODINKEEのなかでも重要なジャンルである”と、ベン・クライマー(Ben Clymer)が言うように、このヴィンテージウォッチカテゴリーは、我々のなかで常に重要な位置付けにある。その位置は変化しつつもあるのだが、我々の(そしてあなたの)情熱はこれまでと同様に、しっかりと強くあり続けるだろう。

 単なるヴィンテージウォッチ以上のものも含むようになり、約5年のあいだにHODINKEEのこの大切なセグメントは、コレクターマインドとともに確実に進化している。毎週水曜日の朝にヴィンテージウォッチを新たに追加するだけではなく、HODINKEEのチームメンバーは、ユーザーに販売以上のサービスを提供したいという思いで、裏で多くの時間を費やしている。HODINKEEではヴィンテージウォッチを中心に、カテゴリーに関係なくユーザーに最適な時計を紹介していく。我々はどんなカテゴリーであっても、ユーザーにとってベストワンを見つけるサポートをしよう。もちろん、ヴィンテージを中心に。

 パーフェクトなロレックス エクスプローラー Ref.1016からUG(ユニバーサル・ジュネーブ)のポールルーター、パテックのカラトラバなど、ここに掲載されているいま注目のブランドを待っていました、という方はぜひご連絡を。我々が力になろう。我々はツウなコレクターが求める、レベルの高いアイテムに沿った商品を提供できることにわくわくしている。自分が本当に欲しいと思った時計を見つけるためには、ヴィンテージや現行、中古など、特定のカテゴリーにこだわるのではなく、その時々にあったものを探してみて欲しい。

 毎週行われている水曜日午前11時(アメリカ東部時間で)のこのコーナーの内容は、進化し続けている。ヴィンテージやコレクターのコレクションを定期的に取り上げ続けることは、これを読んでいる皆さんにとっても重要なことなのだ。そのためにも、我々が愛してやまないアントニー・トレイナ(Anthony Traina)、リッチ・フォードン(Rich Fordon)、そして特別ゲストらが水曜日の朝に登場して、ヴィンテージを手に入れることにフォーカスを当てたニュースをお届けしている。時計によってはもしかしたら、すべてのカテゴリーのニュースも見たいという気持ちになるかもしれない。しかし、トニーとリッチを知っている人なら、彼らが何を書いてもヴィンテージの視点を持っているため、安心して見ることができることを知っているはずだ。

 最後に、“新しい”ヴィンテージウォッチの掲載は無期限で休止になってしまうが、いっぽうでこれまで当サイトで販売、掲載されたすべてのヴィンテージウォッチは、レガシーとして引き続き掲載される。HODINKEEでいままで紹介してきた時計は、写真から商品の詳しい説明まで掲載するのに、多大な努力を注いできた。それを誇りに思っている。なのでこれまでのページは、価格を含むさまざまな情報のライブラリーとして、今後も公開し続けることを約束する。

ご質問や時計のリクエストは、サオリ・オオムラ(saori@hodinkee.com)または、リッチ・フォードン (rfordon@hodinkee.com)まで遠慮なくお寄せください。HODINKEE Shopで販売されているヴィンテージウォッチのすべてのセレクションを見たい方はこちらから。


今週のヴィンテージウォッチ

 今週も我々がホットな情報を持ってきた。2016年以来、高級やミドルレンジといったあらゆるブランドから、さまざまな価格やケース素材、バラエティに富んだモデルを紹介することに取り組んできた。そして今週もまた、ハイライトとして時計をお届けしていこう。1960年代製のホイヤー カレラ Ref.2447 NSTがこのヴィンテージウォッチの記事で詳しく紹介されていないが、いい週末になったと思っただろう。サオリ・オオムラはカレラやウィットナー 242Tの“ソロ”ダイヤルよりも、18Kホワイトゴールドのロレックス デイデイトを選び、リッチはもちろんモバード M95 クロノグラフを、ショーン・イーガン(Sean Egan)はゼニス デファイ デ リュクスで品のよさを演出した。でもちょっと待って、HODINKEE Shopではこのほかにもたくさんのヴィンテージピースが販売されているため、合わせてチェックして欲しい。

1972年製 ロレックス デイデイト Ref.1803 18Kホワイトゴールド “コンフェッティ”ダイヤル
By Saori Omura

 “一生に1本だけしか時計を持てないとしたら、あなたはどんな時計を選ぶ?”

 時計コレクターであれば、おそらくどこかで1度はこの問いを自分に投げかけたことがあるはずだ。この問いについて考えるとき、いつも私が思い浮かべるのは、ヴィンテージのロレックス デイデイトである。この時計は本物のクラシックデザインでありながら、36mmというつけやすいサイズ感を持つ。またとてもおしゃれで、スポーティさも兼ね備えている。そして簡単にゴールドとしての価値も同時に得られるという、現実的な見方もある。しかしデイリーウォッチとしては最適なのか? いや、この時計は“積極的に”使うべきである。これは手首に乗せた時の存在感を、他人にメッセージとして送ることができる。イエローゴールドやローズゴールドのデイデイトをさらりとつけこなす人に憧れを抱くし、心からも尊敬する。実際、私もそのような人になりたいと思う。ただ、たまにならそういう風になれるけど、毎日、それもずっとは難しい。

 このWGブレス仕様のデイデイトが、我々ヴィンテージセクションの手元に届いたとき、すぐに私の心を掴んで離さなかった。これこそ私が求めていたものだったのだと。デイデイトらしい存在感をためらっている人にこそふさわしい、完璧なデイデイトだと思った。この個体は時計全体がほどよく経年変化しており、それが美しくて控えめなデイデイトとマッチしている。ケースとブレスレットはわずかではあるが、ほんのりとシャンパンカラーに変わっており、我々のようなヴィンテージラバーにとってはたまらない仕様である。“コンフェッティ”(紙吹雪)のような文字盤も私が魅力に感じるディテールのひとつ。一見するとマットなブラックダイアルなのだが、よく見ると赤や数色の斑点模様が確認できるだろう。非常に細かいエフェクトのため、この小さな斑点を見てもよくわからない、気付かないという方もいると思う。誰がこの名前をつけたのかわからないが、このユニークなダイヤルをひとつのバリエーションとして確立させた人に拍手を送りたい。ちなみに、カレンダー表記の曜日がイタリア語であるというのも見逃せない。これはかなり珍しい仕様であり、大変魅力的なポイントだ。

 またこのデイデイトは、我々が行っていた“ウィークリーヴィンテージリスティング”に別れを告げ、HODINKEEのヴィンテージコンテンツがさらに進化して新しい章へと移る前に、我々のセクションに届いた最後の1本であるということもタイムリーであったと思う。これこそが、私がヴィンテージウォッチを愛している理由だ。いつどこで、“パーフェクト”な時計に出会えるかわからないのが、ヴィンテージの醍醐味だろう。時には、長期間にわたってひたすら探し求めていた時計が見つかるかもしれないし、時計があなたを見つけて急に目の前に現れることもある。このWGのデイデイトが、まさに絶妙のタイミングで我々の前に現れたように。これまで、我々がおすすめするお気に入りのヴィンテージウォッチを楽しんでもらい、そして我々があなたの水曜日のパートナーを努めさせてもらったことを、心の底から感謝しよう。

1960年代製 モバード M95 サブ・シー クロノグラフ Ref.19038
By Rich Fordon

 この“ヴィンテージ・ウォッチ”連載、最後に取り上げるにふさわしいのはモバードだと思う。ヴィンテージモバードほど、私を感動させるブランドはほかにはない。この広い時計砂漠の世界で、モバードは私の初恋だったからだ。ロレックスやカレラ、スピードマスターといったスターブランドのほとんどが高価で、ヴィンテージ市場がすでに熟成していたなか、モバードは若いヴィンテージコレクターにとって、まさに完璧な選択だった。このあたりの“モールブランド”(スターブランド以外のそのほかのブランド)は常に過小評価されてきて、正直なところいまもまだその風潮がある。

 以前1度だけ話したことがあるのだが、1970年代以前のモバードは、現在の状況とはまったく別の立ち位置であったことをもう一度確認しなければならない。ESQやミュージアムウォッチが悪いわけでも、使い物にならないということでもない。だが私が夢中になっている“ヴィンテージモバード”の競合ブランドは、パテックやホイヤーのラインに近いものばかりで、“モール”ブランドではないことは確かだった。メイシーズ(Macy's)ではなく、ティファニーカルティエとのダブルネームモデルを販売していたのだから。

 この当時のモバードにおいてかなり賞賛されていたモデルが、ケースメーカーのフランソワ・ボーゲル(François Borgel)がケーシングした個体が対象のM95 クロノグラフだ。ボーゲル社はパテック フィリップ 565 カラトラバや1463の“タスティ・トンディ(Tasti Tondi)” クロノグラフといった、名高いリファレンスで採用していたケースメーカーである。これらの時計はそれ自体がすばらしいだけではなく、ボーゲル社製のケースに納められたM95は当時のモバードの特性をよく表していた。世界的に有名な防水ケースメーカーのケースを使用すると同時に、革新的な完全自社製クロノグラフムーブメントを搭載し、最高の製品を提供していたのだ。これこそ私が欲しい時計であり、ブランドとして正しい道を歩んでいることをも語る証拠となる。

 ケースナンバー270(ボーゲル社のシリアルナンバー)が与えられたこの時計は、私がこれまで手にしたもののなかでも最高の逸品だ。そして信じてほしいのだが、こだわりが強いと言われるかもしれないが私は相当な数の良コンディションのフランソワ・ボーゲル M95を見てきた。このダイヤルのバリエーションは、2020年にフィリップスにあったケースナンバー369を見て以来、お気に入りのひとつになった。このモデルはクリーミーなダイヤルと、スティールブルーのアウタースケールを組み合わせたポップなカラーリングが目を引く。もちろん、スタンダードなヴィンテージモバードで有名な“クリス”と“スネーク”と呼ばれるカウンター針を備えている。 これはM95の名刺代わりにもなっているが、すべてのタイプに搭載されているといわけではない。トリチウム夜光が絶妙にエイジングされているほか、さらに興味深いのは、間違いなく未研磨の状態である初期型の“タイプ1”ケースのスティール製M95であるということだ。

1970年代製 ゼニス デファイ デ リュクス 18Kイエローゴールド製、ゲイ・フレアー製ブレスレット
By Sean Egan

 ゼニスがようやく正当に評価されるようになった気がする。というのも、我々とコラボした限定モデルの登場や赤いダイヤルを持つデファイの復刻、またジョン・ゴールドバーガー( John Goldberger)氏の腕に巻かれ、さらに今週のトーキング ウォッチではローガン・ベイカー(Logan Baker)らの話に登場したりなど、人々が愛してやまないこのブランドのよさは、何も素晴らしいクロノグラフだけではないからだ。 シャルル・ヴェルモ(Charles Vermot)がどのような人物で、またエル・プリメロを復活させるために必要な材料すべてを、ル・ロックルの埃っぽい屋根裏部屋にしまい込んだというエピソードは、いくら読んでも足りないくらいだ。誤解のないように言うが、彼が過去にそうした行動をしたのが大好きだし、彼がいなければ時計業界はもっとダメになっていただろう。だが私は、ゼニスが作ったほかの時計の話も聞いてみたいのだ。

 そんなことを考えながら今日の時計を見てみよう。ゼニスが今年復刻した時計と同様、この時計もまた、そっけないブルータリズムを思わせるスタイルと大振りなリューズを備えている。ゼニスはこれらの復刻時計のために、オリジナルのインデックスや針のデザインをいじらずに再現するなど、徹底したこだわりを持つ。“クリンカルカットされたフライドポテト”(ニューヨークのある重要なコレクターいわく)に似たインデックスは、万人受けするものではないかもしれないが、このデザインが18Kゴールドのカラーにすばらしく際立つのだ。また現代的に再現されたモデルとは異なり、このデファイはベイカー氏の代表的なタイムピースと同じ、ケースのほとんどがサテン仕上げというディテールを持つほか、サイズ感も大きくなって、より頑丈なケース形状となっている。しかしこの時計がほかと一線を画しているのは、素材に使われている重厚なゴールドにある。この時計を身につけて肌で知ると、いかに70年代的なスタイルであるかが身にしみてわかる。この最高にファッショナブルでおもしろいデ リュクスは、ここからご覧いただきたい。

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