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Watch Spotting 悪名高きベニファー・ウォッチの正体に迫る

昔はほどんど知らなかったが、今はよく知っている。その時計がどこから来たのかを。

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 覗き見のようなスリルを楽しむ他の人々と同様に、我々もベン・アフレック(Ben Affleck)とジェニファー・ロペス(Jennifer Lopez)の関係が再燃している様子を興味深く見守ってきた。だが、まさか記事にするとは思ってもいなかった。そして、ある時計がストーリーの一部となった。

 今月初め、“ベニファー(このカップルはそう呼ばれる)”の2003年の写真がInstagramで出回り始めた。そこにはレイカーズの試合のコートサイドで、若くてラブラブなベンとジェンが肩と肩を寄せ合って彼にだけ聞こえる声で何か言っている姿が写っていた。我々が想像するに「デレク・フィッシャーはいざというときにホントに活躍するわね」とか言っていたと思うのだ。いずれにせよ、ベンの左手首には、ブレスレットとケースが一致していないような、非常に分かりづらい、小さな時計が装着されている。

 5月17日、HODINKEEの日常的なSlackでの会話を象徴するかのように、同僚のスティーブン・プルビレントがチームにメッセージを送った。「誰か、アフレックがジェロー(ロペスのこと)と一緒に写っている写真の時計に心当たりはない? カップルになったきっかけの時計みたいだ」

 これは本当だった。ベンは、ジェンの不朽の名作ビデオ“Jenny From The Block”でこの時計を身に着けていた。彼女にガソリンを入れてあげるという比喩的で意味深なシーンを含めて、全体を通して何度もこの時計を見ることができる。

 しかし、HODINKEEの頭脳は、スティーブンの質問に答えることができなかった。時計は、キューバ風のリンクブレスレットにカルティエのトノーが付いているような感じに見えた。誰かがオークリーではないかと言っていた。もしかしたら、パテックではないか、とも。

 この時計と文化的産物に魅了されているのは、自分たちだけではないことがすぐにわかった。

 「ベン・アフレックがジェニファー・ロペスから2002年に贈られた時計を身に着けて登場」という見出しが、昨日のNew York Post紙に躍っていた。そしてカップルの新しい写真“ベニファー 2.0”は、“太いチェーンブレスレットと細いダイヤル”の時計をはっきり分かるように着けて、マイアミの階段に降り立ったベンの写真とともに新登場した。

 彼は本当にこの時計を何年もの間持っていたのだろうか? そしてもっと重要なこと...、それは何の時計かということだ。


特徴

 この時計について、我々が知っていることは以下の通りだ。それは...

  • シルバートーンのトノー型ケース(スティール、ホワイトゴールド、シルバー、プラチナのいずれかが考えられる)
  • アール・デコ風の曲線的な数字
  • 当時の基準でも小さめのサイズ
  • シルバートーンの太めのリンクブレスレット(カスタム品と思われる)

 我々の一番手堅い予想はフランク ミュラーだった。フランク ミュラーは、2000年代前半に著名人に支持されていた一大ブランドだ。 トノウ カーベックスのケース や、アール・デコのデザインを思わせるアラビア数字のダイヤルは、部屋の端からでも、この場合はバスケットボールのコートからでも見分けがつくはずだ。また、セレブの間で人気の高いクロムハーツは、いかつい作りのアクセサリーで知られているが、このブレスレットにもその影響があるように見える。


調査

 この話の重要性を考えると、我々には分割統治以外の選択肢はなかった。皆、それまでやっていたことを中断した(今週、Talking Watchesでは5つのエピソードを放送する予定だったが、残念だ)。ジョン・ビューズは、かつてのベニファー時代のように、フランク ミュラーにまずは電話で連絡を取った。

 ダニー・ミルトンはGoogleで何時間もかけて数え切れないほどのフランク ミュラーの文献を調べ上げた。スティーブンは妻のローラと一緒に、US WeeklyやInstagramのゴシップアカウントを深く掘り下げた。

 ノラ・テイラーは、一般的な問い合わせフォームを使ってクロムハーツに連絡を取った。彼女はベンの広報担当者にもメールを送ったが、18年前にクライアントが身に着けていた時計のメーカーとモデルを確認する以上に良い仕事はないはずだった。

 それから2日間、何の連絡もなかった。

 しかし、それから....

 クロムハーツがそのブレスレットを作ったことを認めた。これはすごい!

 ベンの広報担当は黙ったままだったが、我々のバーチャル本社での調査は続いた。ダニーとリッチ・フォードンはSlackでチャットしていた。二人とも事件が解決しないことに落胆していた。すると、偶然のように突破口が開けたのだ。

 直感を頼りに、彼らはベンの参考写真をどんどん拡大していき、その写真が判読できないほどのピクセルになる直前に、それを見たのだ。文字盤上の10から2へと伸びるフランク ミュラーの曲線ロゴ(そしてその下にはGeneveの文字)。針も、6時の上にあるCurvexの文字も一致していた。最も心強い指標は、ダイヤルの下部にある。アフレックの拡大された時計にある“Swiss Made”の文字が、フランク ミュラーの時計と全く同じ配置になっていたのだ。なるほど、これはすごい。

 同時に(他の人には知らされていなかったが)、ジョンはフランク ミュラーの古いPRメールを発掘し、確認を取った:ミュラーは、ブレスレットは違うようだが、時計は確かに似ているといったのだ。

 謎は解けた。ベニファーの時計は、上の写真のようなフランク ミュラーのサントレ トノウ カーベックスで、ブレスレットがクロムハーツのものだとわかった。まさに理想的な組み合わせだ。