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January 27, 2020
January 27, 2020
そして今、エド・シーランからのメッセージ

そして今、エド・シーランからのメッセージ

あの有名人が、我々の時計コミュニティの新たなメンバーに!

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はじめまして、エドです。どうぞよろしく。実は、私は20歳のときから時計を収集しています。それ以前はスウォッチなんかを持っていただけで、時計収集というものを全く知りませんでした。今でもよく覚えているのは、私が19歳のときにとあるフェスティバルで一人のDJと出会ったことです。その人はヴィンテージウォッチなどを持っていたのですが、彼が私に価格を教えてくれたとき、“僕には関係ないな。どうしたらそんな大金を時計1つに払う気になるのだろう”と思ったものです。

 これまでは、私のコレクションを公にすることに少しためらいがありました。単純に、これらが全く私の個人的な趣味だからという理由からでした。でもジョン・メイヤーを通じて、ここ数年HODINKEEのベン(・クライマー)と知り合いになり、メールでいろいろやり取りをするうちにごく自然な流れでこのサイトにつながったのです。

 前述の通り、初めて時計を購入したのは20歳のころです。2011年9月にファーストアルバムをリリースしたばかりでしたが、大変な反響で、私がツアーでハンブルグにいたときでした。私のツアーマネージャーがタグ・ホイヤーのモナコ(ウォルター・ホワイトがドラマ『ブレイキング・バッド』の中でしていた時計にそっくりのもの)を身に着けていました。忘れもしませんが、その日ハンブルグでその時計を眺めている私に彼はこう言ったのです。“男は誰でも、いい時計を1つは持っていないといけないよ。君もひとつ持ったほうがいい”

IWC パイロット・ウォッチ マークXVIII HODINKEE限定エディションを身に着けるシーラン。

 当時私は時計について全く知識がなかったので、ある時計店に行って時計を見て回り、好きな時計を見つけて、価格を確認し、ちょっと頭を冷やしてからにしようとその店を後にしました。

 ツアー中、ずっとその時計のことが頭から離れず、“結局この1つだけだ、一生モノの時計だ”と自分に言い聞かせました。そして次に、ハンブルグを訪れたときに(およそ1ヵ月後のクリスマスプロモーションのときでした)、その店に行き物色していた時計を購入したのでした。
 その時計は、ウブロ ビッグ・バン(Watch Snobsのコメントを見て決めました)で、大好きな時計です。その後はツアーの間中、アメリカでも、オーストラリアでも、アジアでもずっとこの時計を身に着けていました。結局、当時やっていたツアーで約2年ちょっと続いたプラス・ツアーのはじめの頃はどこに行くのにもこの時計をしていきました。

 こうして、遂に私も一生モノの時計を手に入れた訳です。しかし、それは2012年12月までのこと。私は、ニューヨークで友達の娘さんのバル・ミツワー(ユダヤ教の成人式)に無償で出演し、そのとき、その友達が感謝の印として時計を1つプレゼントしてくれたのです。それがパテック フィリップ ノーチラス5726Aで、今でも私の一番のお気に入りで、一番よく着ける時計です。自分の結婚式でも身に着けたくらいです。とにかく格好いいんです。

ドイツツアーの際に購入した、A.ランゲ&ゾーネ ツァイトヴェルク。

シーランが自身の22歳の誕生日に購入した、IWC ビッグ・パイロット・ウォッチ。

 私はパテックについて全く知識がありませんでしたが、すぐにネットで情報を探しまくりました。そうこうするうちにジョン・メイヤーと出会い、彼に時計についてのあらゆることを教えてもらいながらパテックを集めるようになったのです。彼は私にヴィンテージパテック、ティファニーとのダブルネームのこと、ブランドの歴史や希少モデルなどについて教えてくれ、講義はまだまだ今も続いています。

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 その後は、私の人生やキャリアでの大きな出来事や節目ごとに時計を購入しています。それぞれの時計について、どんな節目で購入したものかはっきり覚えています。例えば、IWCのビッグ・パイロットは私の22歳の誕生日に、パテック フィリップ5004は初めてグラミー賞にノミネートされたときに、といった感じです。たくさんの記憶とたくさんの時計。ひとつひとつ、すべてが特別なものであり、固有の意味を持っています。

JSウォッチ・カンパニー シフ ノース アトランティック レスキュー タイマー。

スターマンスキー ガガーリン ヴィンテージ。

 私がツアーでする大好きなことのひとつが、訪れる国の独立系時計ブランドを見つけることです。その国のツアー中はその時計をずっと身に着けるんです。例えば、アイスランドのJSウォッチ・カンパニー、ロシアのスターマンスキーやドイツの一大ブランド・ランゲといった具合です。ちょっと変わった趣味ですが、そうすることで気持ちも盛り上がり、その国との一体感を味わえるのです。

 ディバイド・ツアーで一番身に着けていた時計は、バンフォードのノーチラス5726Aでした。パテックを改造するなんて罪なことだと思うのですが、まぁとにかく格好いいんです。

 この時計の背景にあるストーリーはなんだと思いますか? 私がギターを弾くようになったのは、11歳のときにある人物、私の音楽のヒーローをテレビで見たのがきっかけでした。あえて名前は公開しません。彼がプライバシーを大切にする方だと知っているからです。
 また、私はその彼も大変な時計コレクターであること知っていたので、彼に会う前に彼のイニシャルをダイヤルに入れたバンフォード ノーチラス5726Aのカスタム品を準備しました。ちょっとやり過ぎだと言われると思いますが、それほど私は彼に会えることに興奮していたのです。彼にその時計をプレゼントするや否や、私はすぐにバンフォードに戻り、全く同じ時計に私のイニシャルを入れたものを購入したのでした。
 それ以来、この時計が私のメインのツアーウォッチになったのです。もともとオリジナルのモデルが私のお気に入りだからなのですが、オリジナルに対する思い入れには勝てないものの、このバンフォード ノーチラスも素晴らしい時計であることに間違いはありません。

ダイヤルに“E.S.”というイニシャルが入った、エド・シーランのパテック フィリップ ノーチラス5726Aのバンフォード・カスタム品。

 私は、正直あまり表に出ないコレクターでいたいというのが本音ですが、ときどきTalking Watchesに出て欲しいと私に言ってくる、変わったコレクターの方に出会うことがあります。その度にいつか出ますよと話すのですが、正直、違和感も感じていました。見せびらかす目的で時計を使う人が沢山いるのは分かっています。私も自分のコレクションの中にドヤ感のある時計をいくつか持ってはいるのですが、私自身は、あらゆるブランドの時計やコンプリケーションのすべてが好きなのです。まだまだ時計は私を魅了し続けてくれるでしょうし、私の人生の大切な日や出来事を記憶し続けてくれると思います。

 どなたであれ、この寄稿を楽しく読んで頂けたのであれば幸いです。正直に言って、私の得意とする分野では全くありませんが、楽しんで書くことができました。ベンをはじめ素晴らしい仕事をされているHODINKEEの皆さんに感謝を申し上げます。いつも楽しく読ませて頂いています。

 時間が許す限り、Talking Watchesから目を外してたまには私の活動も見てくださいね。

xx,

Ed

(追伸)私は、ツアー最後のステージで使うためにツアークルー全員へイニシャルをエングレーブしたチューダー ブラックベイのカスタムを作りました。最近は、ツアー以外でもこの時計を毎日使用しています。全部で約80本作りましたが、本当にクールですよ!

編集後記:とどのつまり、もし時計愛好家の方々の活気に満ちたコミュニティがなければ、HODINKEEの存在意義はありません。しかし、私たちが正しい活動を続けていれば、コミュニティが継続して成長することもまた確かです。時として著名人コレクターがメンバーに加入することで、多くの読者の時計収集に対する情熱に火が点くことがあります。今日が正にそんな日といえるでしょう。グラミー賞を4度受賞したシンガーソングライターの時計愛好家、エド・シーランの加入を心から歓迎したいと思います。