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Introducing オーデマ ピゲ ロイヤル オーク フライング トゥールビヨン オープンワーク

ブランド初のスケルトン仕様だ。※現在、日本ではロイヤル オーク全般の入荷状況未定とのことで、ブティックへの問い合わせよりも時計への理解を深めることに時間を費やそう

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今年、オーデマ ピゲはロイヤル オークの誕生50周年を迎えた。そしてAPはこのアニバーサリーを祝う最初のタイムピースを発表した。

※オーデマ ピゲ ロイヤル オークは、その製造工程により生産本数が大幅に増えるような性質のマスプロダクトではない。2022年も続く人気・需要の過熱ぶりにより、残念ながらブティックに問い合わせたからといってチャンスが巡ってくることはないと思われるが、その素晴らしい時計自体の魅力と50年間にわたる豊かな歴史や背景を知り(この記事がオススメだ「オーデマ ピゲ ロイヤル オークの起源について、あなたが知らない8つのこと」)、まずAPを知ることから始めよう。なお、時計の入荷状況は各国ごと、日本でも地域ごとに差があり、現時点で未定とのことだ。

我々が知っていること

ロイヤル オーク50周年アニバーサリーの幕開けにふさわしい斬新なデザインの数々が登場したが、ロイヤル オーク フライング トゥールビヨン オープンワークは今回が初公開となる。

 興味があるの方のために付け加えておくと、フライング トゥールビヨンを搭載した最初のロイヤルオークは2020年にリリースされた(今日も更新された、ジョンの記事はこちら)。ここにあるのは誰もが知っている愛すべきタペストリーダイヤル装飾を捨て、複雑なデザインとフルスケルトナイズされたダイヤルを組み合わせたロイヤル オークの処女作だ。

A close-up on the skeletonized dial of the An Audemars Piguet Royal Oak Selfwinding Flying Tourbillon Openworked

 APはタペストリーに一切さよならを言うことはなかった。ダイヤルを開放することで、メゾンは新しいCal.2972を剥き出しにし、2019年のCODE 11:59デビューの一部として初めてお披露目されたCal.2950のオープンワークバリエーションであることをわかりやすく示している。

 時計をひと目見てわかるのは、シンメトリー構造を実現するために特別な配慮がなされていることだ。輪列は12時位置のホワイトゴールド製アワーマーカーの下に見える主ゼンマイ香箱から6時位置のフライング・トゥールビヨン脱進機まで見えるようになっており、ダイヤル下側に向かって効果的にトレースされている。

A soldier image of An Audemars Piguet Royal Oak Selfwinding Flying Tourbillon Openworked

 私は100万スイスフランで販売されたOnly Watch 2019のCODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ トゥールビヨン オープンワークの大ファンだったが、その時計におけるムーブメントの美的コード(ダジャレが非常に多い)が今回のリリースにも受け継がれているのはうれしい限りだ。

 オーデマ ピゲのスケルトン化は、極めて伝統的な手法で行われている。ブリッジやプレートなどの余分な素材は機能や効率を損なうことなく可能な限り削ぎ落とされ、キャリバーを組み立てる時計師以外は通常見えないムーブメントの隅々にまで光が入るようにしている。APによれば、CNCと放電加工を組み合わせて、今日見られるような最終的なオープンワーク構造を作り出しているとのことだ。

A three-quarter close-up image of the Audemars Piguet Royal Oak Selfwinding Flying Tourbillon Openworked

 もちろん、オーデマ ピゲの仕事はこのような設計からスタートする。目に見える部品が増えたということは、それだけ装飾が必要な部品が増えたということだ(アニバーサリートゥールビヨンで、未仕上げの角など誰も見たくはないだろう)。APが発表したプレスリリースを読むと、まるで果てしない拷問のようだ。図面には3種類の装飾(サテン、サーキュラー、サンレイ)、浮き出た、そして手仕上げによる面取りが見られる。その面取りが光を受けて主張し、ムーブメント全体の立体感を高めている様子が目に浮かぶようだ。

A vertical image of the caseback of the Audemars Piguet Royal Oak Selfwinding Flying Tourbillon Openworked

 これはロイヤル オークの50周年にちなんだ時計で、ここにもさまざまな歴史があるのだ。オーデマ ピゲが世界初の自動巻きトゥールビヨンを発表したのは1986年、そしてロイヤル オークのラインナップに初めてトゥールビヨンが加わったのは今からちょうど25年前の1997年のことだった。その後1999年に初のオープンワーク トゥールビヨンが登場し、2018年にはオーデマ ピゲで初のフライング トゥールビヨンがロイヤル オーク コンセプトでデビューした。フライング トゥールビヨンはみんなが大好きなスーパーヒーローウォッチ、そして2021年の親愛なる隣人であるロイヤル オーク コンセプト“ブラックパンサー”フライング トゥールビヨンの心臓部にも搭載されている。

 言うまでもなく、新しいロイヤル オーク フライング トゥールビヨン オープンワークはその魅力を十分に発揮していると言っていいだろう。そして41mm×10.6mmの美しいステンレススティール製ケースについてはまだ言及していない。とはいえ、オーデマ ピゲがロイヤル オークの晴れの舞台で使用するのに、ほかにどんな金属があるというのだ?

我々が思うこと

こういう時計は、じわじわ魅力的に感じることが多い。見どころが多すぎてディテールのひとつひとつに目が行き届かないのだ。ロイヤル オークはさまざまな理由から絶対的な存在であるが、そのひとつに、少なくとも私にとってはプラットフォームの柔軟性が挙げられる。

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 このモデルでは特徴であるタペストリーダイヤルの美しさが失われているが、ムーブメントの構造やワンミニッツ フライング トゥールビヨンの視覚的なおもしろさは、それを補って余りある。

 正直に言って、ロイヤル オーク100周年まで、この時計とルーペがあれば十分だと思う。これさえあれば、この先50年は十二分に楽しめると確信している。

 残念ながら、ロイヤル オーク フライング トゥールビヨン オープンワークの費用を返済するには50年かかるかもしれない。それは今のBNPL(後払い決済)の金融機関が融資してくれる金額をはるかに超えていることは“リクエスト”を出すまでもないことだろう。だが、少年は夢を見ることができるのだ。


基本情報

ブランド: オーデマ ピゲ(Audemars Piguet)
モデル名: ロイヤル オーク フライング トゥールビヨン オープンワーク(Royal Oak Selfwinding Flying Tourbillon Openworked)
型番: 26735ST.OO.1320ST.01

直径: 41mm
厚さ: 10.6mm
ケース素材: SS
文字盤色: ロジウムトーンのオープンワークムーブメント、スレートグレーのインナーベゼル
インデックス: ホワイトゴールド製アプライドインデックス
夜光: あり。針にスーパールミノバ
防水性能: 50m
ストラップ/ブレスレット: SS

The caliber 2972 inside the Audemars Piguet Royal Oak Selfwinding Flying Tourbillon Openworked

ムーブメント情報

キャリバー: 2972
機能: 時・分表示、フライング トゥールビヨン
直径: 31.5mm
厚さ: 6.84mm
パワーリザーブ: 65時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 3Hz(2万1600振動/時)
石数: 27
追加情報: 部品点数は271点


価格 & 発売情報

価格: 要問い合わせ
発売時期: 6月予定
限定: あり。ブティック限定

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新作の詳細については、オーデマ ピゲ公式サイトをご覧ください。