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クイック解説
シチズンのプロフェッショナル向けスポーツウォッチブランド、シチズン プロマスター。中でも、本格スペックを備えたダイバーズウォッチに位置づけられているのがマリンシリーズである。そんな同シリーズに、強化耐磁仕様の新ムーブメントを搭載した機械式ダイバーズウォッチが3モデル、そして、1982年発売当時、1300m防⽔という世界⼀の防水性能を誇った“プロフェッショナルダイバー”のデザインを継承するエコ・ドライブウォッチが3モデル、新作として投入された。
搭載ムーブメントはそれぞれ異なるが、共にIS0規格で定められたダイバーズウォッチの要件を満たした200mの潜⽔⽤防⽔を実現している。
メカニカル ダイバー200m
ケース外周に⼤胆な台形の凹凸をつけることで、⼒強い印象を与えると同時に、ベゼルのグリップ⼒を高めるという実用性も追求。無骨な雰囲気に合わせ、⾒る⾓度によって異なる陰影を作り出す細かいピラミッドパターンを施したユニークなダイヤルデザインも特徴。ケースと別体ベゼルは、シチズン独⾃の表⾯硬化技術デュラテクトを施したスーパーチタニウム™製とすることで、重量感を感じさせる見た目とは裏腹の着け心地を実現した。
そして最大の特徴は、JIS規格の第2種耐磁をクリアした⾼い耐磁性を備えた新ムーブメント、Cal.9051を搭載した点。ヒゲゼンマイと周辺のパーツに磁気帯びしにくい素材を使うことで、ムーブメント⾃体の耐磁性能が高められているが、JIS規格が定める第2種耐磁とは、1万6000A/mの磁気を発する機器に1cmまで近づけても性能が維持できるというもの。これはスマートフォンなどの磁気を発する機器に囲まれた⽇常⽣活においてはもちろんのこと、磁気コンパスが採用される船上でも使うことのできるプロユースの性能でもある。
現行コレクションでは唯一の機械式モデルで、価格は12万円、もしくは13万円(税抜)。2021年5⽉発売予定だ。
エコ・ドライブ ダイバー200m
1982年に登場した“プロフェッショナルダイバー”に範をとって製作されたエコ・ドライブ ダイバー200m。オリジナルは1300m防⽔という当時、世界⼀の防水性能を備えており、ラグの無いケースや4ヵ所のベゼルガード、そして大きな凹凸をもつ回転ベゼルなど、デザイン⾯においても非常にユニークだった。そのデザイン的特徴を受け継ぎ、モダンにアップデートしたのが本作だ。
丸みを帯びたボリューム感のあるケースにエッジの効いた野性的なベゼルという組み合わせが、本作に⼒強さと個性を与えている。荒々しく無骨な独特の質感はオリジナルモデルと同様、砂状の研磨材を吹き付けるサンドブラスト仕上げによるもの。
チタン独特のグレーを活かしたBN0220-16Eは、デュラテクトMRK( チタン素材にガスを表⾯から浸透させて素材⾃体の表層を硬化させる技術)加工を施したスーパーチタニウム™️ 製ケースに、オリジナルデザインを踏襲するダイヤルとカラーリングを与えられた。一方、BN0227-09LとBN0228-06Wは、デュラテクトMRKに加えてデュラテクトDLC加工を施したダークな⾊合いのケースが特徴。ダイヤルには存在感のあるカモフラージュパターンを採用する。なお、46.5mm(設計値)のケース径はオリジナルと同じだが、装着感を考慮して少し薄くなっている。
ラインナップのうち、カモフラージュダイヤルのBN0227-09LとBN0228-06Wの2本は、2019年からブランドが展開しているグローバルキャンペーン“Save the BEYOND”の⼀環として、売り上げの⼀部が地球環境の保全を通じて持続可能な社会構築へ向けた取り組みを実践し続ける国際NGO「コンサベーション・インターナショナル」の海洋保全活動のサポートに充てられる。
エコ・ドライブ ダイバー200mの価格は全て5万5000円(税抜)。発売は2021年7⽉を予定している。
ファースト・インプレッション
筆者が生まれた1982年に発表されたモデルということもあり、オリジナルの“プロフェッショナルダイバー”からインスピレーションを得てデザインされたエコ・ドライブ ダイバー200mの方に親近感を感じているが、やはり注目すべきは第2種耐磁規格に準拠した⾼い耐磁性を備える新ムーブメント搭載のメカニカル ダイバー200mであろう。
「シチズン シリーズエイトが870、830、831の3つの機械式モデルで再始動 2021年新作」の記事でも紹介しているが、メカニカル ダイバー200mに搭載されるのは、シチズン シリーズエイト 831モデルでも採用されている2021年に開発された新ムーブメントCal.9051だ。
前述のとおり、Cal.9051はJIS規格の定めに従って、1万6000A/mの磁気を発する機器に1cmまで近づけても性能が維持できるという第2種耐磁時計としての頼もしいスペックを実現している。スマートフォンやPC、バッグの留め具によく使われるマグネットボタンなど、現代では身近なところに磁気帯びの危険性が潜んでいるが、こうした磁気帯びの心配をすることなく着けられる安心感の高さは、本作における非常に大きな魅力といえる。
また、実際の重量がどれくらいあるかについてはプレスリリースに書かれていないため不明だが、フルチタン(厳密にはスーパーチタニウム™)のケースにウレタンストラップという組み合わせであれば、非常に軽量であることが想像できる。軽快な着け心地も極めて重要な魅力のひとつである。
さらに現行のシチズン プロマスターコレクションでは唯一となる機械式モデルが投入されたという点も興味深い。ザ・シチズンから新世代の機械式時計となるメカニカル キャリバー0200が発表され、現在シチズン渾身の機械式がSNSを賑わせているが、こうした幅広いブランドで機械式モデルをラインナップさせていることからも、同社の機械式に対する並々ならぬ意気込みを感じることができる。
基本情報
ブランド: シチズン プロマスター(Citizen Promaster)
モデル名: メカニカル ダイバー200m
型番: NB6004-08E、NB6006-02X、NB6005-05L
直径: 46mm
厚さ: 15.3mm(設計値)
ケース素材: スーパーチタニウム™️(NB6004-08Eはデュラテクト チタンカーバイト・DLC・MRK仕上げ、NB6006-02Xはデュラテクトゴールド・DLC・MRK+DLC仕上げ、NB6005-05Lはデュラテクト DLC・MRK+DLC仕上げ)
文字盤色: ピラミッドパターン装飾のブラック、グリーン、ブルーグラデーション
インデックス: 半円ドット(12時位置はアロー、3・6・9時位置はペンシルシェイプ)
夜光: 時・分針とインデックスにスーパールミノバ
防水性能: 200m(ISO規格対応の潜水用)
ストラップ/ブレスレット: ウレタンストラップ
モデル名: エコ・ドライブ ダイバー200m
型番: BN0220-16E、BN0227-09L、NB6005-05L
直径: 46.5mm
厚さ: 14.3mm(設計値)
ケース素材: スーパーチタニウム™️(BN0220-16EはデュラテクトTIC・MRK仕上げ、NB6006-02X、NB6005-05Lはデュラテクト DLC・MRK+DLC仕上げ)
文字盤色: BN0220-16Eはオリジナルモデルのダイヤルデザインとカラーリングを再現、BN0227-09LとNB6005-05Lはブラック、グリーンのカモフラージュパターン
インデックス: ドット(3・6・12時位置はアローシェイプ)
夜光: 時・分針とインデックスにスーパールミノバ
防水性能: 200m(ISO規格対応の潜水用)
ストラップ/ブレスレット: ウレタンストラップ
ムーブメント情報
メカニカル ダイバー200m
キャリバー: 9051
機構: 時分表示、センターセコンド、3時位置にデイト表示、秒針停⽌機能
パワーリザーブ: 約42時間
巻き上げ方式: ⾃動巻き(⼿巻き機構付き)
振動数: 2万8800振動/時
石数: 24
追加情報: 2種耐磁時計、平均⽇差は−10〜+20秒
エコ・ドライブ ダイバー200m
キャリバー: E168
機構: 時分表示、センターセコンド、3時位置にデイト表示
パワーリザーブ: フル充電時約6ヶ⽉可動
駆動方式: 光発電エコ・ドライブ
追加情報: 平均⽉差±15秒
価格 & 発売時期
価格: メカニカル ダイバー200mのBN0220-16E 12万円、BN0227-09L、NB6005-05L 13万円。エコ・ドライブ ダイバー200m 5万5000円。全て税抜
発売時期: メカニカル ダイバー200mは2021年5⽉、エコ・ドライブ ダイバー200mは7⽉発売予定
限定: 通常ライン
詳細は、シチズン プロマスター公式サイトをクリック。
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