Watch Spotting コナン・オブライエン、ジョー・バイデン大統領とのポッドキャストでオメガ　シーマスター“ノー・タイム・トゥ・ダイ”を着用

　深夜番組のアイコン的存在であるオブライエンは、自身の番組『Conan O'Brien Needs A Friend（直訳：コナン・オブライエンは友人を求めている）』で大人気のポッドキャスティングの世界に乗り出した。この番組では、擬似インタビューという名目で業界の著名人をコナンの友人として迎えている。もちろん、それらはすべておふざけで、各放送のなかで繰り広げられるのは、この界隈で最も興味深いトークの数々である。彼が最も人気のあるポッドキャストのひとつを作り上げたのには、相応の理由がある。そして私たちはそのポッド越しに、コナンが机……レゾリュートデスクの陰で、ポップカルチャーを中心とした最近の記憶のなかで最も有名な時計のひとつを着用しているのを発見した。

　そう、ご想像のとおり、オブライエンは最新の放送回にかなり強力なゲスト、ジョー・バイデン米大統領（そして同じく時計コレクターでもある）を登場させることに成功したのだ。放送後にコナンが公開した写真には、ふたりが会話をしているところと、大統領執務室でオブライエンが大統領の有名なデスクに座っているところの2枚があった。

　この写真で、私は以前のポッドの放送回でよく目にしていた時計をはっきりと見ることができた。オメガ　シーマスター ダイバー 300M “ノー・タイム・トゥ・ダイ”は、ダニエル・クレイグが『007／ノー・タイム・トゥ・ダイ（原題: No Time to Die）』で最後に着用したボンドウォッチであることから、この名前が付けられた。この時計のデザインに、クレイグ自身が関わったことは有名だ。

　この時計はレギュラーモデルであるダイバー300Mシリーズを踏襲しているが、いくつかの特筆すべき違いがある。 ケースはチタン製で、メッシュブレスレットと夜光が施されたアルミニウム製ベゼルインサートを備え、フェイクパティーナ仕上げ、そしてダイヤル表面にはアイコニックなブロードアローのシンボルが刻まれ、クローズドケースバックにはまるで軍の支給品であるかのようなエングレービングが施されている。また、6時位置にデイト窓がない、時間表示のみのモデルでもある。

　オブライエンがこの時計をつけているのを見ると、彼が熱烈なジェームズ・ボンドのファンだからこの時計を持っているのか、それとも単にこの時計が好きだから持っているのかという疑問が湧いてきて興味をそそられる。これはオメガが製造する時計のなかで最もクールなもののひとつであり、たとえオメガの専売特許であるボンドウォッチに関心がなくても、この時計を所有する価値は十分にある。

　また、彼の時計選びが少々型破りであることを考慮すれば、チタン製の特別なシーマスターは確かに彼のためにあるのだろう、と思えてくる。それに、彼の腕にはとてもよく似合っている。しかし、私にはオブライエンがこの場に合わせてこの時計を選んだとしか考えられない、ある重大な理由があるように思える。

　何度か紹介してきたように、ブルーのオメガ　シーマスター ダイバー300M（ボンド シーマスターのオリジナル）はバイデン大統領の愛用品であり、大統領としての職務中、彼の手首にしばしば確認されている。実際、ポッドキャストの大統領の回のビデオクリップをよく見ると、バイデン氏もシーマスターを着用しているのがかろうじてわかる。時計、政治、大衆文化が交差する、実にクールな瞬間である。

Lead image courtesy of Conan O'Brien's X account.