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我々が知っていること
G-SHOCKの歴史に通じているなら、“Father of G-SHOCK”こと伊部菊雄氏が1980年代初頭にアイコニックな耐衝撃ウォッチを生み出すため“ゴムボール”状のシンプルなプロトタイプから構想を練ったことをご存じだろう。1983年に登場した初の市販モデルである“DW-5000C”は、その球体的なコンセプトとは大きく異なるものだった。しかしその後40年にわたってG-SHOCKのデザインがますます大胆になるなかで、伊部氏の“ボールから着想を得た”当初のヴィジョンは、ついにこのGA-V01の極端な球体デザインとして具現化されたのだ。
見た目こそ派手だが、中身はおなじみのアナデジG-SHOCKである。ただし、ディスプレイはどこか“動物の顔”のようにも見える。そしてこのモデル、GA-V01は見た目だけの奇抜さにとどまらない。技術面でも見逃せない進化を遂げているのだ。GA-V01に採用されたのは、まったく新しい“ショックリリースハンド”。これは磁力によって針を固定する機構で、従来のように軸に物理的に固定されていない。針は衝撃に対して特に脆弱なパーツであり、大型かつ重量のある針は衝撃で外れたり、軸自体が破損するリスクがある。しかしこの新機構では、たとえ強い衝撃で分針がブレたりズレたりしても、数分以内に元の正しい位置へと自動で戻る仕組みとなっている。
GA-V01はワールドタイム、100分の1秒単位のストップウォッチ、アラームなど、G-SHOCKに期待されるあらゆる機能を備えており、月差±15秒という高精度も維持している。ただし“ゴムボール”にインスパイアされたこのデザインが小型なはずもなく、そのサイズは横49.1mm×縦58.2mmで、厚さ19.6mm。とはいえ樹脂製のケースとブレスレットにより、重量は76gと軽量で、防水性能も20気圧をしっかり確保している。
価格は2万1450円(税込)だ。ヴィヴィッドなパープル×グリーンから、控えめなシルバーやブラックまで、選べるカラーは4種類。どの色を選んだとしても、このモデルが視線を集めることは間違いない。でもG-SHOCKにとっては、それこそが狙いなのだ。
我々の考え
正直に言うと、このニュースには乗り遅れていた。アメリカでの発表は先週のことだったが、さらにさかのぼれば、中国では2月にすでにローンチされていたのだ。完全に見落としていた。今回も最初は見過ごしかけた――というのも“クール・アイズ”(G-SHOCKがこの擬人化されたダイヤルデザインに付けた名前)と、まるで細菌のような突飛な見た目に面食らい、思わず二度見してからようやく詳細に目を通したからだ。これは、いわゆる“ダッドG-SHOCK”(旧来的なデザインコードを持つG-SHOCK)ではない。いや、昨今の私がよく知るG-SHOCKとも違う。だが、それでも間違いなく興味深い。
ネオングリーンのカラーモデルは、個人的にはいちばん気になる。針に少しだけオレンジが入っていて、どこか“ニコロデオン(キッズ向けのエンターテインメントチャンネル)感”が漂うのだ。つけるかと問われれば……おそらくつけない。でも、新しい耐衝撃針の実力を実地で確かめるという意味でも、いずれ実機レビューはする価値があるモデルだと思う。
基本情報
ブランド: G-SHOCK
モデル名: GA-V01
直径: 横49.1mm × 縦58.2mm
厚さ: 19.6mm
ケース素材: 樹脂
文字盤色: ケースと同色のダイヤルカラー
インデックス: アナデジ表示
夜光: ディスプレイとダイヤル部に計2カ所のELライト
防水性能: 20気圧
ストラップ/ブレスレット: ケース一体型の樹脂製ストラップ
ムーブメント情報
キャリバー: 磁力による新構造の針固定方式を採用したクォーツムーブメント
機能: ワールドタイム、100分の1秒クロノグラフ、アラーム、カウントダウンタイマー、カレンダーなどG-SHOCKの基本機能をすべて搭載
クロノメーター認定: 月差±15秒の高精度
追加情報: 総重量76g
価格 & 基本情報
価格: 2万1450円(税込)
発売時期: 販売中
限定: なし
詳細はこちらをチェック
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