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Introducing クロノ ブンキョウ トウキョウからGMT 1が登場(編集部撮り下ろし)

本格的なフライヤーGMTウォッチで38mm径。なんといってもこの時計はサイズがいいのだ。

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特に表記のない画像については、photos by Kyosuke Sato


クイック解説

クロノ ブンキョウ トウキョウから完全新作となるGMTウォッチ、GMT 1が登場した。シンプルな3針ウォッチや、クロノグラフ、フルカレンダーウォッチと、ラインナップの幅を広げてきた同ブランドが手がける新作GMTとはどんなモデルなのか?

 クロノ ブンキョウ トウキョウでは、ファッションと腕時計をどうコーディネートするかという観点から伝統的な時計づくりの技術を取り入れつつ現代を意識したデザインを常に考えていると、デザインからプロダクトマネジメントのすべてを手がける浅岡 肇氏は語る。GMT 1の外径は38mmに設計されているが、これは自然にジャケットの袖口に収まるサイズに配慮した結果だ。

©️Kurono Bunkyō Tokyo

 また今回、GMT 1が採用するのは“トゥルー”GMT、HODINKEE的に言うところの“フライヤー”GMTだ。24時間針をローカルタイム(現在地の時刻)として単独修正し、時針をホームタイム(居住地の時刻)として表示させる(ちなみにこちらは“コーラー”GMTと呼ばれる)のではなく、時針をローカルタイムとして単独修正し、24時間針をホームタイムとして表示させるGMT機能だ。プラス時差(時計回り)、マイナス時差(反時計回り)の両方に対応しており、これによって時間帯を変更する必要が生じた際には迅速に対応することが可能となる。また、本機の両方向回転ベゼルは耐久性を考慮してクリックのないものが採用された。

©️Kurono Bunkyō Tokyo

 38mmというサイズに限らず、フライヤーGMT機能の採用においても、クロノ ブンキョウ トウキョウの根幹にあるのはファッションと腕時計の関係、どんな人がこの時計を手に取るのかを重視している点である。

 従来のGMTウォッチでは高い防水性能や頑丈なつくりを持つ、いわゆるスポーツウォッチのカテゴリーに分類されるものがほとんどだ。だが、実際にGMTを強く欲しているのはスポーツに興じる人というよりも、多くはビジネスマンたちではないか。GMT 1は、そうしたビジネスマンたちがつけやすいサイズと使いやすい機能を意識したモデルで、世界中を飛び回るビジネスマンの伴侶として期待に沿えるものとなったと、浅岡 肇氏も太鼓判を押す。

 そんなGMT 1の価格は34万6500円(税込)。例のごとく数量限定(本数は非公表)で、一般販売はクロノトウキョウ公式サイトで可能だ。9月8日(金)の23時から(日本時間)は海外を含めたすべての人が購入に参加できる。なお、購入に際しては事前にKURONO公式ホームページでアカウント登録が必要(登録無料)になる。

 また、GMT 1は既存モデルのバリエーションではなく完全新作となるため、購入前に実機を見てみたいという人も少なくないだろう。9月1日(金)11時から7日(木)19時まで、クロノトウキョウ青山サロン(住所は東京都港区北青山2-10−22、営業時間は11時~19時。日曜・祝日は定休)で実機のプレビューが行われているので、気になる方は事前にチェックすることができる。しかも、この期間中は店頭での先行販売も兼ねている。抽選ではなく先着順となるそうなので、数量に限りがあるとはいえ、これまでネット販売で購入できずに涙を飲んだ方にとってはまたとない購入のチャンスとなろう。


ファースト・インプレッション

なんといってもこの時計はサイズがいい。GMTウォッチで38mm径。アンダー40mmサイズのGMTウォッチという選択肢がほかにないわけではないが、決して多くはない。特にフライヤーGMTウォッチとなると選択肢はかなり限られる。チューダーのブラックベイプロ(39mm)ロンジンのロンジン スピリット ZULU TIME(39mm)グランドセイコー エレガンスコレクションのCal.9S86搭載モデル(39.5mm)、そしてCal.SW330-1を搭載したジンの6060(39mm)などが該当するが、本機はそのなかでも特に小振りなモデルなのだ。実際に腕に乗せてみると、そのコンパクトなサイズ感をはっきりと実感することができた。

photograph by Masaharu Wada

 このGMT 1にはMIYOTAのCal.9075が搭載されているが、このムーブメントがまた優秀だ。前述したとおり、本機はフライヤーGMTウォッチなので、単独可動ができない時間表示と連動した24時間表示針をホームタイム(居住地の時刻)とし、単独可動が可能な時針を移動先の時間を表示するローカルタイム(現在地の時刻)として表示させる。時針は時計回り、反時計回りどちらに回して操作してもよく、0時を跨いでも時針と連動して日付表示が修正されるのだ。一般的なカレンダーウォッチの場合、時針を反時計回りに操作するなど基本的にはカレンダー故障の原因となるNG行為だが、本機はそんなことを気にせずに扱うことができる。これは使用する人のことがちゃんと考えられたユーザーフレンドリーな仕様だと思う。公式サイトでは、操作方法をまとめた動画が公開されているので、ぜひ見て欲しい。いかに扱いやすい機能なのかがよくわかるはずだ。

 ずいぶん褒めたが、もちろんデメリットがないわけではない。Cal.9075がというよりもフライヤーGMTの場合、基本的に日付表示が単独で操作ができないため、日付表示の調整は時針を回して行う必要がある。ただし、実際に試してみたが、その調整はまったく苦にならなかった。

 このムーブメントの設計に携わったMIYOTAの担当者曰く、Cal.9075は小規模な独立系メーカーでも時計愛好家へ向けた本格的なGMTウォッチを提供できるようにというコンセプトで開発されたのだという。Cal.9075がフライヤーGMTを採用しているのも納得だ。Cal.9075を搭載している時計まだそれほど多くはないため、ぜひもっと多くの時計メーカーでCal.9075を搭載したGMTウォッチの開発が進むことを期待している。もちろん小振りなサイズでだ。

 サイズ感、そして便利なフライヤーGMTも印象的ではあったが、筆者が最もに心を引かれたのは、そのデザインとスタイルだ。GMTウォッチの多くが24時間表示インデックスを文字盤外周(もしくはベゼル)に設けて、そこに24時間表示針を合わせてデザインする。確かにパッと見たときの24時間表示針の存在感は増すため、GMTウォッチであることを強調するには適していると思う。

 対して、本機では文字盤の内側部分に24時間インデックスを設けて、そこに収まるように24時間表示針を設定している。24時間表示針の存在はやや控え目になり、本機のように時間表示用にアラビア数字インデックスをあしらうと表示はやや複雑になる。加えて分と秒を正確に表示するための細かなインデックスも設けているのでなおさらだ。だが、本機はあくまでも日常的に時間を正確に読み取れることにプライオリティを置き、GMT機能はそれを前提とした上での付加機能と考えていることが、このデザインとスタイルからうかがえるのだ。

 人によって好みが分かれるかもしれないが、筆者はこのローカルタイム(現在地の時刻)表示を優先している点がとても気に入っている。海外へ行った際、確かにホームタイム表示は気になるが、より重要なのはローカルタイム(現在地の時刻)が正確に読み取れること、わかりやすいことではないかと考えているからだ。それに年中海外を飛び回っているわけではないため、本機のようなデザインとスタイルのほうが普段使いの時計としてもつけやすい。こうした作り手の意図が伝わってくる時計にはとても好感が持てる。

 そうそう、これは蛇足になってしまうが、ディテール好きの方向けの情報もお伝えしておこう。本機の文字盤は真鍮ベースの上に黒塗装をかけ、バーガンディのサークル、クリア塗装の順で仕上げられるが、文字盤中央の黒とバーガンディの境目がほぼわからないほどの平滑面を実現し、しかも時間表示用のアラビア数字インデックス部分は少し荒らした質感にするなど、驚くほどクオリティが高い。写真でも伝わるかもしれないが、この文字盤の出来のよさは、ぜひとも実機を手に取り確かめて欲しい。

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基本情報

ブランド: クロノ ブンキョウ トウキョウ(Kurono Bunkyō Tokyo)
モデル名: GMT 1
型番:CG023T

直径: 38mm
厚さ: 11.7mm
ケース素材: ステンレススティール(316L鍛造)
文字盤色: ブラック×バーガンディ
インデックス: アラビア数字インデックスのプリント
夜光: なし
防水性能: 5気圧
ストラップ/ブレスレット: ブラックカーフレザーストラップ&SS製尾錠


ムーブメント情報

キャリバー: MIYOTA 9075
機能: 時分表示、センターセコンド、3時位置に日付表示、GMT機能
直径: 29.2mm
厚さ: 3.9mm
パワーリザーブ: 約40時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 24
追加情報: ハック機能(秒針停止機能)


価格 & 発売時期

価格: 34万6500円(税込)
発売時期: 先行販売/9月1日(金)11時 ~ 9月7日(木)19時まで、クロノトウキョウ青山サロンにて先着順で販売。一般販売/9月8日(金)23時(日本時間)からクロノトウキョウ公式サイト上でのみ販売。購入の際は、事前に公式サイトにて要アカウント登録(登録無料)。ともに10月初旬より購入者へ随時発送予定。
限定: 数量限定(本数は非公表)

詳細は、クロノトウキョウのウェブサイトをクリック。