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Watching Movies マット・デイモン、映画『ボーン・アイデンティティー』で、自分の名前を忘れるもタグ・ホイヤーを見つける

今週の時計関連映画では、2000年代のスリラー映画の代表作に登場する90年代を象徴するクロノを紹介する。


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Illustration by Andy Gottschalk

ある記憶喪失の男が海の真ん中で漁船により発見されたあと、ヨーロッパ全土でCIAと一連の暗殺者に追われながら、自分に生まれつきの戦闘能力と防諜知能があることを知る。これは2002年に公開されたマット・デイモン主演の『ボーン・アイデンティティー(原題:The Bourne Identity)』の物語で、彼はまさにその主人公(ジェイソン・ボーン)を演じている。彼はパリをミニクーパーで走り回り、ヨーロッパの基準では高いビルをよじ登るのだが、そのあいだずっとレースの伝統をもつ某ブランドの、かつての象徴的スティール製スポーツウォッチをつけている。

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『ボーン・アイデンティティー』でタグ・ホイヤーをつけて、パスポートを確認するジェイソン・ボーン(マット・デイモン)。 Image: Courtesy of Universal


見るべき理由

 今年は『ボーン・アイデンティティー』公開から20周年を迎える。それは私が20年間、この映画を見ずに過ごしてきたということだ。そのことを誇りに思うようになった。この映画を軽視しているわけではなく、どうにかしてこの映画(続編も含む)から逃れられたという証なのだ。しかし、ここ数週間、ポルシェ カレラからスーパーマリオのコラボレーションまで、数多くのタグ・ホイヤーに囲まれて時間を過ごし、デイモンがこの映画でタグ・ホイヤーを着用していることを知り、私のボーン断食を終わらせる神秘的サインのように感じられたのだ。

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『ボーン・アイデンティティー』でビルにぶら下がるボーン(デイモン)とタグ・ホイヤーのリンク。Image: Courtesy of Universal

 映画製作の観点から言うと、90年代の二日酔いしそうなほど早いカット編集とアシッドテクノのドラムをバックにした奇妙な楽曲だけで、この作品は私には向かないだろう。幸いにも最後まで見続けられるだけの時計学的な魅力があった。

 それは、デイモンが着用するタグ・ホイヤーのリンク クロノグラフだ。リンクは、1990年代の時計デザインの遺物で、特に丸みをおびた、認識しやすいブレスレットリンクを中心にデザインされている。ロレックスのオイスターブレスレットのように、遠くからでもわかるような美しさだった。この映画が2000年代初頭に撮影されたことを考えると、スクリーンに映し出されたリンクは、傷や摩耗の痕跡があり、時代相応で、映画鑑賞では常に注目するようなものだ。

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『ボーン・アイデンティティー』でマット・デイモンが着用した時計と同型のタグ・ホイヤー リンク クロノグラフ。

 『ボーン・アイデンティティー』でこの時計への興味を引きたたせるものは、物語への統合だ。スイスのチューリッヒにある銀行の貸金庫に案内されたボーンが、自分の正体を知るのと同じ瞬間にこの時計が紹介される。この時計は、パスポート、コンタクトレンズ、その他の所持品とともに金庫のなかに入っており、時計がボーンという人間の一部であることを物語っている。

 ボーンは映画を通してリンクを着用し、そのスティール製クロノの性能を存分に発揮させている。確信的なことがひとつある。すなわち、この時計はパンチを与えることも受けることもできるのだ。ボーンがCIAと関わりがあることを考えると、タグ・ホイヤーはこの映画の小道具係として適切な選択だったと思う。スイス製の有能な時計であり、鋼鉄同士を組み合わせた頑丈な構造で、暗殺者として過剰に着飾っているようには見えない。そしてボーンにとって幸運だったのは、記憶喪失になったにもかかわらず、時間の確認の仕方を覚えていたことだ。

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見るべきシーン

 名前もわからないジェイソン・ボーンが海から引き上げられたあと、漁船の乗組員が彼の背中から取り出した装置には、チューリッヒの銀行口座の情報が記されていた。船が停泊するとボーンは銀行へ向かい、前述の貸金庫に案内される。彼が金庫を開けると [00:16:04] カメラは中身を撮影し、タグ・ホイヤーのリンク クロノグラフが映し出される。ボーンはすぐにその時計を手首にはめ、上にかぶさったシートをめくると大量の札束の山が現れる。ボーンは金庫の中身をすべて赤い袋に詰め込む。そこで彼の本当の冒険が始まる。

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 その後すぐに、ボーンは気づかれないように急いでチューリッヒのアメリカ領事館に迷い込む(とはいえ、彼はほとんど何もわからず、自分の名前を知ったばかりだが)。すぐに警備員に見つかり、本能的な戦闘に突入するが、建物は閉鎖され、ボーンは追われる身となる。唯一の脱出方法は、壊れた非常階段を伝ってビルをよじ登ること。雪に覆われたビルの出っ張りに指先でぶら下がるボーン [00:24:38]の腕には、タグ・ホイヤーがはっきりと映し出される。ネタバレになるが、彼と時計は同じように雪の積もった地面まで無事にたどり着く。

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Image: Courtesy of Universal

『ボーン・アイデンティティー』(マット・デイモン主演)では、監督はダグ・ライマン(Doug Liman)、小道具はパスカル・ラヴエ(Pascal Lavoué)が担当。HBO Maxで配信中、iTunesとAmazonでレンタルまたは購入可能。

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タグ・ホイヤーはLVMHの傘下企業です。LVMH Luxury VenturesはHODINKEEの少数株主ですが、編集上の独立性を完全に維持しています。