Editors' Picks プリティ・イン・ピンク。バレンタインにぴったりな時計6選

　正直なところ、私のセレクトはイマイチだろう。ロレックスを狙っている人からは、小売店で手に入れるのがとても難しい時計を選んで反感を買いたいのかと思うだろう。しかし、私は私の選びたいものを選ぶし、正直に言うが、好きなピンクの時計はロレックスのキャンディピンクオイスターパーペチュアルなのだ。36mmのケースサイズは、よくフィットして私に完璧なサイズだ。ピンクのダイヤルは少し派手かもしれないが、そのサテン仕上げの（センターリンクはポリッシュ仕上げではない）ブレスレットは、ロレックスのイージーリンク エクステンションによるマイクロ調整ができる最高のものだ。そう、確かにウェイティングリストはある。だからといって、それに名前を載せる価値がないわけではない。- ダニー・ミルトン

ロレックス 　オイスターパーペチュアル36、キャンディピンク、64万1300円

　20代前半は黒い服を着ている時間が長かった。ちょうどニューヨークで働き始めた時期と重なるので、当然といえば当然なのだが......。しかし、それ以降はポップな色、特にピンクやパープルのワードローブに引かれるようになった。そして今、このバラ色のワードローブにぴったりの時計を買うとしたら、グランドセイコーのSBGA413しかないだろう。文字盤のピンクは、日本の春に咲く桜をイメージしたサテン仕上げの渦巻き模様で、とても繊細な色合いだ。グランドセイコー独自のCal.9R65スプリングドライブを搭載した秒針のシームレスな動きと相まって、この時計は、桜の葉がその命を終え、地上に舞い降りる様子を詩的に表現しているように感じられる。確かに示唆に富んでいるが、私にとって最も重要なのは、この時計が本当に美しいということだ。- ローガン・ベイカー

グランドセイコー 　フォーシーズンズスプリング 米国限定スプリングドライブ SBGA413、6600ドル（約76万円）

　ルビースターレッドのポルシェ911を駆るスポーティな女性の腕に、このカルティエ　ロードスターが収まっている姿が目に浮かぶようだ。また、日本のお花見シーズンの色彩とも完璧にマッチするだろう。それから、ロンドンのテート美術館で、アンディ・ウォーホルが描いたマリリン・モンローのポップアート作品を鑑賞したあと、エルサム宮殿のチューリップ祭りで2万本のチューリップが咲き誇るなか、その多くがピンク色であることを目の当たりにしたとき、この時計は腕の上で素晴らしいパートナーになることだろう。しかし、バレンタインデーにこのピンクのカルティエ　ロードスターを身につけるのが、テーマ性において最高のマッチングかもしれない。- コール・ペニントン 

カルティエ　ロードスター、3325ドル（約38万5000円）

　私は美意識というレンズを通して、このテーマに取り組んでいる。今回はピンクの腕時計の特集だ。ほぼ黒、ネイビー、ダークグレーしかない私の生活からすると、このツートンカラーのデイトジャストを見て、"これは嫌いじゃない "と思ったことは自分でも驚きだった。もし、この時計のピンクの部分が文字盤だけだったら、ビビッていたかもしれない。予想通りすぎる！　でも、ローズゴールドとスティールの組み合わせのブレスレットは、文字盤のピンクを引き立て、この時計本来のよさが見える。私は通常、手首に少し大きめのものを好むのだが、このピンクは、28mmという小さいけれども存在感あるサイズに十分な役割を担っているようだ。- リサ・ゴンザレス

ロレックス　ツートーンデイトジャスト、8300ドル（約96万円）

　僕は個人的にピンク文字盤の時計をつけることはないが、オリスは38mmのブロンズのダイバーズ65「コットンキャンディ」トリオで、何か特別に楽しいものを作ったと思う。僕はブルーダイヤルの方が好きだが、ピンクは鮮やかで、ブロンズケースとベゼルの暖かい色調と衝突するほど派手ではない。ブロンズ製のダイバーズウォッチにブロンズ製のブレスレットというのは、すでに難解で革新的ともいえるクリエーションだ。キャンディカラーのピンクの文字盤を合わせれば、100mのダイバーズウォッチという概念を覆すような仕上がりになっていると思う。- ジェームズ・ステイシー

オリス　ダイバーズ65 コットンキャンディー ピンク、31万9000円

　グラスゴーに拠点を置くanOrdainは、3千年の歴史を持つエナメル加工技術を採用するだけでなく、それをブランドのアイデンティティの中心に据えることで、時計界に独自の地位を築き上げた。HODINKEEの卒業生であるフェリックス・ショルツ（Felix Scholz）氏がホストを務めるOT: The Podcastとのコラボレーションにより、anOrdainは60本の限定ウォッチを制作した。ホワイトのエナメル文字盤が30本、ピンクの文字盤が30本だ。エナメル加工は、製造工程に時間がかかること、失敗率が高いこと、そして価格が高いことで知られている。ピンクのエナメルを作るには、さらにもう一段階難しいことがある。うまくいかないとすぐにグレーがかった茶色になってしまい、手首ではなくゴミ箱に入れられるような残念な色合いになってしまうのだ。しかし彼らは、ブルーハンドとピンクエナメルの文字盤を備えた39.5mmのユニークな時計を、2000ドルをはるかに下回る価格で提供することに成功したのだ。- マーク・ハックマン

anOrdain Model 2 OT、1750ドル（約20万2000円）