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我々が知っていること
タグ・ホイヤーは、スマートウォッチ(別名:トラッキングデバイス)の世界的な競争において、全能のApple Watchに立ち向かおうとする数少ない有力な対立候補だ。今回、同ブランドは3つのニューモデルを発表した。どのモデルもコネクテッドウオッチの愛好家を魅了し、技術的に二の足を踏んでいる人々を改心させるような多くの機能を搭載している。
2015年にタグ・ホイヤーがスマートウォッチに参入してからコネクテッドの第4世代となるキャリバーE4に至るまでのあいだ、ソフトウェア面において大きな飛躍は見られていない(後述のスポーツ エディションに搭載された、ある機能を除く)。しかし、サイジングにいくつかの改良を加えることで、より幅広い需要を持つ人々に提供できるようになった。ブラックチタンのキャリバーE4とゴルフエディションは、ケース径を45mmから42mmに変更することで、新しいラインナップをより普遍的なものとしている。
生産性の法則に従うならば、最も挑戦的なタスクから始める始めるべきだとされているため、ゴルフについて何も知らない私はこの1本から話を始めようと思う。タグ・ホイヤー コネクテッド キャリバー E4 42 mm ゴルフエディションは、ゴルファーから絶大な支持を得ているモデルだ(私はゴルフコミュニティのフォーラムを巡回して、このことを知った)。
サイズを縮小したこととチタンの軽量化の恩恵もあり、よりバランスのよいスイングを実現したことは私でも知っている。これまでに製造されたコネクテッドウォッチのなかでは、最軽量らしい。技術の向上によりティーグラウンドからグリーンまでのショットが自動的に追跡され、追跡されたショットは装着者のクラブに割り当てられる。時間の経過に伴って使用したクラブの統計や飛距離は少しずつ時計が学習し、これらのデータから推奨されるクラブが導き出されるようになるのだ。まるで、ほとんど重さを感じさせない小さなキャディーが、手首に装着されているかのようだ。これは趣味でプレーしている人には完全にゴルフマジックに聞こえるだろうし、競技としてプレーしている人からすると不正にすら感じられるだろう。最高クラスのタグ・ホイヤー ゴルフアプリ、その新エディションは、この時計の発売から利用できるようになる。
スポーツエディションは、45mmという極端にも感じられるサイズだ。しかし、中核となるキャリバーE4にいくつかのスポーティなアップデートが施されており、このエディションの重厚なサイズを(ある意味)正当なものとしている。気圧計は微調整され、2月中旬予定のソフトウェアアップデートで登場する“トレイル&ハイキング”アプリケーションを実行しながら傾斜を追跡できるようになった。また、汗っかきのアスリートのために通気性のいいラバーメッシュを取り入れたストラップを採用し、リューズにラバーインサートを施すことで握りやすさにも配慮。さらに、サンドブラスト仕上げのブラックチタンケースとブラックセラミックベゼルにより、超軽量化をも実現している。タッチスクリーンの有機ELディスプレイは45mm、1.39in、454×454pxの高解像度を実現するなど、アウトドアユーザーにはたまらないスペックとなっている。
最後はクリーンで無駄をそぎ落としたブラックチタンのタグ・ホイヤー コネクテッド キャリバー E4 42mm(以前は45mmのみだった)で締めくくろう。ゴルフエディションと同様に、このモデルにはベゼルインサートがなく、1.28inの有機ELスクリーンが搭載されていることから、かなりシャープな表示(正確には416×416px)になっているはずだ。NFTや写真をイメージビューアーにアップロードするのに、最適なディスプレイといえる。
各モデルはGoogleのWear OSで動作し、今後予定されているWear OS 3ソフトウェアアップデートにも対応する。機能としては、心拍計、コンパス、加速度計、気圧計、マイク、WiFi、Bluetooth、GPS、NFCを搭載。バッテリーの持続時間は、100%まで充電した場合は1日使用可能で、ゼロからの充電には1時間30分かかるとされている。
我々の考え
Apple Watchが機械式腕時計の終焉をほのめかしたのは、それほど昔のことではない。機械式時計愛好家のネットワークが刻々と拡大している今となっては、ほとんど笑い話のようにもなっている。しかしそれでも、スマートウォッチは機械式時計を愛する層にとっては消化しがたいカテゴリーだ。
新しいコネクテッドウォッチをざっと評価してほかのスマートウォッチを深く掘り下げてみた結果、重要なポイントが見えてきた。それは、この種のテクノロジーと私たちが多くの優位性を投影してきた本質的に時代錯誤なアクセサリーを比較することは不可能である、ということだ(有罪!)。私はタグ・ホイヤーの真の時計製造技術に対して、ささやかながら敬意を表したい。4世代にわたる“キャリバー”、リューズとプッシャーを備えたクロノグラフ風の形状、そしてサンドブラスト加工のチタンなど、高品質な素材仕上げを高く評価している。
しかしここはひとつ、スマートウォッチの技術的有用性を讃えることにしたい。それにより、スマートウォッチを伝統的な時計製造の枠組みに当てはめようとする企てを、無難に取り下げることができるだろう。スマートウォッチは、無尽蔵にも思える機能の数々を搭載した高性能な時計ではなく、バッテリー駆動のツールである。そして同時に、健康やフィットネス、そして最近の私の運動不足解消のために私がまだ理解していないその他のさまざまなことを測定するテクノロジーの1ピースなのだ。
日常的なガジェットに関して、我々はまだ『ブレードランナー2049』の域には達していない。しかし、ウェアラブルテクノロジーに対してはオープンマインドでいることが有益であり、賢明でさえあるかもしれない。もし少しでも興味があるなら、タグ・ホイヤーのコネクテッドウォッチを片方の手首に、もう片方には機械式腕時計をつけて、どんな風に動くのかを観察してほしい。手首に小さな機械式執事やパーソナルトレーナーがいるようなものだと思えばいいだろう。何かあれば、2023年版ジーヴス(※)に聞いてくれ。
※『ジーヴス』シリーズ参照
基本情報
ブランド: タグ・ホイヤー(TAG Heuer)
モデル: タグ・ホイヤー コネクテッド キャリバー E4 スポーツ エディション 45mm(TAG Heuer Connected Calibre E4 Sport Edition 45mm)、タグ・ホイヤー コネクテッド キャリバー E4 42mm ブラック チタニウム(TAG Heuer Connected Calibre E4 42mm Black Titanium)、タグ・ホイヤー コネクテッド キャリバー E4 42mm ゴルフエディション(TAG Heuer Connected Calibre E4 42mm Golf Edition)
型番: SBR8A80.EB0259(スポーツエディション)、SBR8081.BT6299(ブラックチタニウム)、SBR8080.EB0284(ゴルフエディション)
直径: 45mm(スポーツエディション)、42mm(ブラックチタニウムとゴルフエディション)
厚さ: 14.11mm(スポーツエディション)、13mm(ブラックチタニウムとゴルフエディション)
ケース素材: サンドブラスト仕上げのブラック DLC グレード 2 チタン
防水性能: 50m
ストラップ/ブレスレット: ブラックラバーストラップ、レッドラバーメッシュ、ブラックDLCグレード2ピンバックル、ブラックラバーストラップ、ブラックDLCグレード2チタンフォールディングクラスプ、ダブルセーフティープッシュボタン、ホワイトラバーストラップ+グリーンステッチとグリーンライニング付きフルブラックレザーストラップ、ブラックDLCグレード2チタンフォールディングクラスプ、ダブルセーフティープッシュボタン
価格 & 発売時期
価格: スポーツエディション が31万3500円、ブラックチタニウムが28万6000円、ゴルフエディションが30万2500円
発売時期: すべて2023年下旬予定
限定: なし
詳細は、タグ・ホイヤーの公式サイトへ
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タグ・ホイヤーはLVMHグループの一部です。LVMH Luxury VenturesはHODINKEEの少数株主ですが、完全な編集上の独立性を維持しています。
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