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Introducing IWC ポルトギーゼ・パーペチュアルカレンダー・トゥールビヨン 2020年新作

Mr.ブレゲとMr.クルト・クラウスとの邂逅。

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クイック解説

 IWCの永久カレンダー機構は1985年のデビュー当時、まさに革命的な存在であった。各表示が機械的に相互にリンクしていたので、リューズ操作だけで全ての調整が可能な、いわば世界初の統合型のパーペチュアルカレンダーであったのだ。そのデビューを飾ったのはダ・ヴィンチ Ref.3750で、ウォルト・オデッツ氏がそのメカニズムの詳細な分析を披露したTimezoneの文中で、“肩を並べるライバルの半分ほどの価格で手に入れることができる”と評したほどだ。

 そのうえ、前例がないほど操作性に優れていた。そのメカニズムの象徴的な機能のひとつ、オリジナルの4桁の西暦表示は、1999年1月31日の深夜には1900年代から2000年代へと、2099年1月31日の深夜には2100年代へと切り替わり、次の世紀へと受け継がれる遺産としての魅力を時計に与えた。この時計こそ、IWCで“シャフハウゼンのアインシュタイン”の異名を取るクルト・クラウスその人によって設計されたのだった。

 IWCが今回発表したのは、最新の永久カレンダー機構であり、新たに7日間のパワーリザーブとトゥールビヨン機構を新ポルトギーゼの心臓部に収めた。この時計は、デイト、曜日、ムーンフェイズに加え、4桁の西暦表示に至るまでIWC製永久カレンダーのデザイン様式を忠実に再現している。ムーンフェイズの誤差は577.5年に1日という高い精度を誇る。

 新作のポルトギーゼ・パーペチュアルカレンダー・トゥールビヨンはふたつのバージョンで展開される。ひとつはブティック限定のブルーダイヤルに、IWC独自の18K Armor Gold® 製のケースを纏う。18K Armor Gold®合金は18Kレッドゴールドではあるが、独自の工法で製造し、IWC曰く通常の18金と比較して“とても硬く、5~10倍ほど耐摩耗性に優れる”そうだ。この素材は ビッグ・パイロット・ウォッチ・コンスタントフォース・トゥールビヨン “プティ・プランス ”でデビューを飾った。

 ふたつめは、ホワイトダイヤルのプラチナケースバージョンで、その他の点ではブティック限定モデルと全く同じで、いずれも自動巻きCal.51950を搭載する。このモデルは各ケース素材につき世界限定50本である。

ファースト・インプレッション

 IWCにおける複雑機構の製作は、シンプルかつ堅牢で、しっかりと作られたCal.89、ヨットクラブ、そしてもちろんインジュニアに代表される実直な3針、デイト付き3針時計を製造する会社として名声を確立した20世紀半ばに、飛躍的に進化した。

 IWCが製作する永久カレンダー機構は最も興味深く、他ブランドの古典的な作りのパーペチュアルカレンダーよりもずっとユーザー目線に立った扱いやすさという点で、この分野における画期的なイノーベーションをもたらしたのだ(唯一その扱いやすさが仇になるとしたら、長期間遅れをそのままにしたり、止まったままにすることだ。私は2年半もの間、止まったままのダ・ヴィンチの調整をしたことがあるが、リューズを巻いた数は実に―はっきり覚えていないが、数百回転にも及んだ。こういう時は古典的なプッシャー式による調整法に軍配が上がるだろう)。

初代IWC Ref.5021(2013年)。

 ポルトギーゼシリーズに永久カレンダー機構が初めて採用されたのは、確か2003年のRef.5021だったと記憶している。そのモデルにはダブルムーンフェイズ表示があったが、新作ではその位置(12時)をトゥールビヨンのために譲り渡している。トゥールビヨンと永久カレンダーを搭載したポルトギーゼのラインナップは前作、Ref.IW504501  ポルトギーゼ・パーペチュアルカレンダー・トゥールビヨン“150イヤーズ”で登場した。このモデルはホワイトダイヤルに、18Kレッドゴールドのケースの組み合わせであった;同じゴールドでも、こちらは通常の18Kレッドゴールドで あり、18K  Armor Gold®  ではない。

 もはや目新しさはないものの、IWCの永久カレンダーはトゥールビヨンだけでなく、複雑時計の愛好家に向けた魅力的で歴史的にも重要な時計作りを、なおも追求しているのである。新作IWC ポルトギーゼ・パーペチュアルカレンダー・トゥールビヨンは、この会社の基本的な性格を体現した時計である―冷静さ、機械への好奇心、複雑機構に対する礼讃である。

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基本情報

ブランド:IWC

モデル名:ポルトギーゼ・パーペチュアルカレンダー・トゥールビヨン

型番:Ref.IW504504(ブティック限定);Ref.IW504505(プラチナ)

直径:45mm

厚さ:15.3mm

ケース素材:プラチナもしくは 18K Armor Gold®  (独自の18Kレッドゴールド)サファイア風防/ケースバック

ダイヤル:ブルー/シルバーメッキ

防水性能:3気圧

ストラップ/ブレスレット:サントーニ社製ブルーアリゲーターストラップ


ムーブメント

キャリバー:51950

機能:永久カレンダー、ムーンフェイズ、西暦4桁表示、時、分、秒、パワーリザーブ表示

直径:38.20mm

パワーリザーブ:7日間

巻上機構:手巻き機能付き自動巻;18Kローター

振動数:1万9800振動/時

石数:54


価格&発売日

価格:IW504504:1276万5000円、IW504505:1476万3000円(全て税抜)

発売日:2020年4月25日

限定モデル:各ケース素材50本

詳細はIWC公式サイトへ。