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時計を使って方位を知る方法、真北を探したいときに読むべき記事

"経験豊富なナビゲーターなら誰でも知っているように、迷子になるのは非常に簡単である。" - フィリップ・ヴァン・ホーン・ウィームス『エア・ナビゲーション』1931年


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HODINKEEではアウトドアウォッチウィークを開催しているが、手先が器用で、知識労働者で、キーボードを叩く都会人にとって、大自然は恐れるべきものかもしれない。大昔、ホモ属の最初の頃、つまり初期の人類は、夜の闇を恐る恐る眺め、おいしいアウストラロピテクスを探しているおおきな大きな猫のうなり声を聞いていたのだ。文明の薄い皮を剥がせば、恐怖に苛まれた霊長類は、表面下のそれほど遠くないところに存在している。特に、トレイルから外れてしまい、自分がどこにいるのかわからないことや帰り道がわからないことに気づくのが遅すぎた場合には。

アナログ時計でもコンパスとして使用できるが、ディスコンになったアルピニストのように、ベゼルでおおよその方位を知ることができるものもある。

 道に迷った場合、それを解消するための最も基本的な方法は、同じところをぐるぐる回ってしまわないようにすることだ。原始の森から無傷で脱出するために、自分が進むべき方向を大まかに把握しているのであれば、まず、東西南北の方位を定め、正しい方向に移動できるようにすることである。

夜空のタイムラプス画像。北極星を中心に星が回転している。Image, NASA

 つまり、正しい方向性を身につけようということだ。"orient"から派生した偉大な言葉で、東がどちらにあるかを知ることを意味する。

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 自然のなかで自分の位置を確認するための基本的な道具はコンパスだ。特にデッド・レコニング(方位を測り、速度を記録しておおよその位置を決定すること、航空航法のデッド・レコニングと同じ基本プロセス)を行う場合には、海洋でも使われる。コンパスは様々な原因で狂うことがある。以前読んだ本によると、あるレーシングヨットで、乗組員が悪気なくコンパスの校正用ネジを含むありとあらゆるネジを締めてボートを点検したために、コースから30°近く外れてしまったという事件があった。

1980年代に発表されたポルシェ デザインのIWC コンパスウォッチは、時計の下に磁気コンパスが内蔵されている。

 コンパスを持っているということは、もちろん、道がないところを進む必要があることを前もって知っていたということだ。しかし、道に迷うということは、意図的にすることではない。コンパスなしで真北を知ることができるかどうかは、少し遅れてトレイルに戻りキャンプファイヤーで笑い話にできるか、それとも野外で不快な夜を過ごすか、もっとひどい目に合うかの違いをもたらす。

 コンパスを使わずに真北を知る方法はいくつかある。どれもおおよその目安だが、ないよりはずっとマシだ。少なくとも北半球では、木の幹のどこにコケが生えているかを見るのが最も古い方法の一つだ。これは、直射日光が当たらず、コケが好む涼しさと湿り気がある北側にコケが最も多く生えているという昔からの知恵だ。これは私が少しのあいだ所属したボーイスカウト時代に聞いたことだが、常に正しいとは思っていなかった。

午後4時に真北を見つける方法。時針を太陽に向けると、時針と12時のマーカーの角度を二等分した線が南(緑線)と北(青線)を指す。

 アナログ時計を持っていれば、少なくとも昼間で太陽が地平線上に見えていれば、より確実な方法がある。時計を水平に置き、時針が太陽と一直線に並ぶ位置にくるようにする。時針は、文字盤上の12と角度を成す。この角度を半分に割ると、文字盤を二分する線ができる。時針と12時のあいだの端が南を向き、もう一方の端が北を向いている。正午前は時針から時計回りに、正午後は反時計回りに測る。なお、お使いの時計が夏時間に設定されている場合は、この方法を調整する必要がある(時針を1時間戻すか、12時の代わりに1時のマークを使用する)。

 南半球にいる場合も原理は同じだが、少し違う。赤道の南側にいる場合、太陽は空の北側にある。時計を水平に持ち、12時のマーカーを太陽に合わせる。南ではなく北が、時針と12時のマークの中間点になる。

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 この方法は、特に北半球で有効だ。その理由は、北半球では、太陽が空の南側を弧を描くように通過するからだ(伝統的に、アーティストは南側からの光よりも、より拡散したより厳しい間接光を得るために、北側に面したスタジオを好んで使用してきた)。もしあなたが北半球にいて、正午に太陽に正対しているなら、あなたはほぼ真南を見ていることになる。時針の位置を利用することで、もし(例えば)午後3時ではなく正午だったとしたら、太陽がどこにあるかを判断するのに必要な1時間ごとのオフセットを得ることができる。

 陸上でのナビゲーションに特化した時計はいくつかある。セイコーのアルピニストが有名だが、他にもプロスペックスのSRPD33K1(海外モデル)、モンブランの1858オートマチック クロノグラフ、ブライトリングのハーキュリーズなどがある。

ジェイソン・ヒートンがレビューしたリシャール・ミルのRM 25-01。

留意すべき点がいくつかある。1つめは、この方法ではコンパスと同じ結果は得られないということだ。コンパスは、北半球で地球の磁力線が収束する地点である磁北を指すが、2021年6月現在、この磁北は地理的な北極の少し南、カナダ北部のエルズミア島付近にある。しかし、磁北極は時速40マイルでシベリアに向かって移動している。

 2点めは、夜だとこの方法は使えないということ。しかし北半球では北極星を見つけるだけでよく、北斗七星の鉢の一番外側の2つの星から、小斗七星の「持ち手」の最後の星に当たるまで、想像上の線を引くことで見つけることができる。

北極星(Polaris)の位置を確認する。Image, NASA

 時計をコンパス代わりに使ってもおおよその方位しかわからないが、少しでも方向性がつかめればいい。確かに、息を切らして「ある日 森のなかクマさんに 出会った...」と歌いながら、道なき道を進んでいくよりはましだ。

リシャール・ミル RM 25-01の写真、Gishani Ratnayaki

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