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Introducing オメガ スピードマスター キャリバー321 カノープスゴールド 957万円の2022年新作

65周年を祝う素材は、カノープスゴールドが伝統となるのか?

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我々が知っていること

2022年になるやいなや、新作のスピードマスターが登場した。ブランドのフラッグシップであるキャリバー321シリーズの第3弾として、1957年のスタイルを踏襲した初のバリエーションが、このスピードマスター キャリバー321 カノープスゴールドだ。18Kホワイトゴールドにプラチナ、ロジウム、パラジウムを配合したオメガ独自のホワイトゴールド製で、社内での議論の結果、正しい発音は「クノーパス」であることが判明。新しいベゼルと文字盤を採用したキャリバー321 カノープスゴールドは、ムーンウォッチを再発明したというよりも、スピードマスターを裕福なコレクターだけのために貴重な新しい高みへと昇華させたと言えるだろう。

 キャリバー321 カノープスゴールドは、ヴィンテージのCK2915-1の永遠の美をベースに、スピードマスターの65周年を記念した特別モデルで、オメガブティックでのみ提供される非限定モデルである。ケースとブレスレットはオメガ独自のカノープスゴールド製で、サイズは38.6mm。一見すると、既存のスピードマスター 1957と似たような仕上がりだが、870万円以上の価格差があるため、よく見てみると微調整が施されていることがわかる。

 このネーミングを見れば、その一端は明らかだ。「321」と「カノープスゴールド」は、オメガコレクターを熱狂させ続けるムーブメントの搭載と、前述の特殊なホワイトゴールド合金の存在を保証している。しかし、それだけではない。ベゼルもカノープスゴールド製で、タキメータースケールを埋めるように初めてグラン・フー エナメル加工が施されている。オメガオタクたちにとってには嬉しいことに、ベゼルの目盛りは、ドット・オーバー90と70の斜め上に配されたドットの両デザインを備えている(これらはどちらもヴィンテージのスピードマスターベゼルにちなんだもの)。

 次に、文字盤には超音波CNC加工機で丹念に削り出されたブラックオニキスを採用。ブラックDLCの真鍮プレートの上に、サブダイヤル、メインダイヤル、外部分リングをブラックオニキスで形成し、特別でありながらスピードマスターのデザインレガシーを受け継ぐ抜群の効果を発揮している。さらに仔細に見ると、カノープスゴールドPVD加工されたアプライドのアワーマーカー、ヴィンテージオメガのロゴ、ヴィンテージ風のフォント、そして18Kホワイトゴールドの針も確認できる。

 内部でカチカチと音を立て、シーホースが刻まれたトランスパレントケースバックから見えるのは、オメガ製手巻きのCal.321クロノグラフムーブメントだ。初代スピードマスターに搭載されていたムーブメントを現代的に再現したオメガは、2019年に321を復活させ(詳細はジャック・フォースターの記事「オメガ スピードマスター321 39.7mm スティールモデルを1週間徹底レビュー」参照)、1950年代に生まれたムーブメントでありながら、コレクター間で非常に人気の高い存在であり続けている。

 ラグ幅は19mm(ブレスレットを外すオーナーはあまりいないのではないだろうか)、防水性能は60mだ。CK2915初期モデルの防水性能を示す重要な意味を持つナイアードのマークがリューズに施されている。

 オーケー、では価格の話に入ろう。1957 トリロジー・スピードマスターの小売価格は(発売当時)84万7000円だった。スティール製のキャリバー321の定価は166万1000円だ。プラチナ製(レザーストラップ)のキャリバー321は、701万8000円で手に入れることができる。ではカノープスゴールドのキャリバー321は? 957万円で提供されている。月へ上り、そしてさらに上へと行くようだ(すべて税込)。

我々が思うこと

 ここで僕は、ある種の間抜けのようにヘサライトを搭載したスピードマスター プロフェッショナルが73万7000円という価格に対してスティール製のキャリバー321は少し高すぎるように感じていた。957万円のキャリバー321 カノープスゴールドは、ちょっとどころか、まさにとても高価だが、さまざまな意味でそれがポイントのひとつなのかもしれない。オメガは多くのスピードマスターを幅広い価格帯で製造している。さらにディープなコレクターのために、フラッグシップモデルであるムーンウォッチのこのカノープスゴールドバージョンのようなものを作っているというわけだ。フェラーリやアストンマーティンのようにルーフもウィンドシールドもない限定モデル、キャリバー321 カノープスゴールドは、スピードマスターの世界のほとんどすべてを経験したコレクターのためのモデルだと思う。

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 そして、現代のスピードマスターに957万円という価格をつけることの是非を議論することは可能だが(そして、おそらくそうなるだろう)、僕は、オメガがこの作品をプールサイドのラウンジから電話で済ませて作ったとはここでは言えない。このムーンウォッチは、オメガのなかでも選りすぐりの顧客たちに(ディープに)アピールすることは間違いないだろう。適切なムーブメントを搭載し、サイズと素材は腕の上で新しい存在感を示し、オニキスのダイヤルからエナメルの入ったベゼルまで、ディテールは予想より一段高いレベルにある。

 スピードマスターの65周年という記念にちなんで、また、ムーンウォッチの選択肢が豊富な今、キャリバー321 カノープスゴールドは効果的だと思うのだ。オメガは、スピードマスター(他にも金無垢のシーマスター300など)を貴金属で製作した歴史があるため、カノープスゴールドの採用は理にかなっていると感じる。そして、特に文字盤を見て欲しい。僕はスピードマスターにはあまり興味がなかった(本機の芸術的なエングレービングが施されたトランスパレントバックも)が、ブラックダイヤル、それも特別なオニキスには目を見張るものがある。

 957万円のスピードマスターを買う気がある人もない人も、65周年を迎えたスピードマスターが実に格好いいということは認めざるを得ないだろう。


基本情報

ブランド: オメガ(Omega)
モデル名: スピードマスター キャリバー321 カノープスゴールド(Speedmaster 321 Canopus Gold)
型番: 311.50.39.30.01.001

直径: 38.6mm
ケース素材: 18K カノープスゴールド (オメガ独自のホワイトゴールド)
文字盤色: ブラック
インデックス: アプライド
夜光: あり
防水性能: 60m
ストラップ/ブレスレット: 18K カノープスゴールド製ブレスレット


ムーブメント

キャリバー: オメガ Cal.321
機構: 時、分、秒、12時間クロノグラフ
パワーリザーブ: 55時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 1万8000振動/時


価格 & 発売時期

価格: 957万円(税込)
発売時期: オメガブティックで近日取り扱い開始
限定: なし

詳細は、オメガ公式サイト

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