グランドセイコーほか、シェアウォッチにおすすめの腕時計6選

　レベルソを思い浮かべるとき、多くの時計愛好家はエングレービングやパーソナライゼーションを心に思い描くだろう。しかし、レベルソ・クラシック デュオ・スモールセコンドはそんな常識を覆し、ふたつの異なるダイヤルで時刻を読み取ることができる。ふたつのダイヤルはひとつよりも優れており、この時計では、それぞれ自分の好きなダイヤルを楽しむことができるのだ。

　ここでは驚きはない。これは私が持っている時計であり、私の時計のなかで妻がいちばん気に入っている時計かもしれない。結婚式の日にもつけていたし、彼女はいつも腕につけていることに気がついてくれる。39.5mmというサイズはどんな手首のサイズにもマッチするし、ザラツ研磨のケース、ダイヤモンドポリッシュの針とインデックスのおかげで、この時計は輝きを放っている。

　オイスター パーペチュアルは、ロレックスのなかでも特に目立つようなモデルではないが（ただし、最近ロレックスの繊細な3針コレクションに加わったいくつかのモデルは、かなり目立っている）、最もシェアしやすいモデルのひとつである。適度なプロポーションとシンプルなデザインは、さまざまなサイズの手首にぴったり合う。唯一、シェアしやすいという点で不利なのはブレスレットだろうか。パートナーと手首のサイズが大きく異なる場合は、月や季節ごとに付け替えるといいと思う。

　カルティエのサントスは、男性的な幾何学的な特徴と、さまざまなサイズ感を組み合わせた時計だ。そのなかでも小ぶりなモデルは女性らしさを表現しながらも、同じく人気の高いパンテール ドゥ カルティエに勝るとも劣らない精悍さを備えていると思う。サントス-デュモン ウォッチ SMは、サントスをコンパクトに、薄く、そして魅力的にしたモデルだ。クォーツムーブメントを搭載し、価格も控えめ。このモデルはストラップ付きのため、共有することも簡単だが、最近のサントスにはシンプルな「スマートリンク」サイズ調整システムが採用されており、リンクの付け外しや道具を使わずに自分自身で時計の交換が簡単にできるようになっている。

　スリム ドゥ エルメスは、超薄型ドレスウォッチという高級時計製造に不可欠な時計に、最も独創的な挑戦をしたモデルだ。簡単なことではない。多くの薄型ドレスウォッチは、さまざまなサイズの手首にフィットすると思うが、スリム ドゥ エルメスは40mm近くあり、このタイプの時計としてはやや大きめのサイズだ。しかし、フィリップ・アペロワ（Philippe Apeloig）氏がデザインしたモダンなデザインと数字が、小ぶりな手首にドラマチックな表情を与えてくれる。この時計を一緒に買ってシェアしているカップルを知っているし、私もバレンタインデーのプレゼントを口実に買ってシェアしたいとチラッと考えていた。

　2018年にルミノール ドゥエ 38mmが登場したとき、多くの人が少し頭がおかしくなりそうだった。パネライが40mm以下の時計を作るというのは、ハマーが2ドアクーペをデビューさせるのと同じようなものだからだ。スタイリッシュな女性は何年も特大のラジオミールやルミノールをバングルスタイルで身につけていたが、38mmのパネライは女性への明らかな和解提案のように感じられた。しかし、多くの男性もこのモデルを支持した。私はこの時計の初期バージョンのひとつに夢中になり、それを理由に時計の長いレビューを書いた。もし、あなたがこの時計を買うとして、あなたの妻がこの時計と一緒に時間を過ごす価値があると判断しても、驚くことではないのだ。

時計の詳細は、各ブランド（ジャガー・ルクルト、グランドセイコー、ロレックス、カルティエ、エルメス、パネライ）の公式サイトへ

Photos by Heami Lee.