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我々が知っていること
グランドメゾンと呼ばれるジャガー・ルクルトは、広大なマニュファクチュール内にあり、当初は農家の工房を中心に発展し、社員のスキルアップに合わせて拡張してきた歴史を持つ。現在、同社は優れた製造能力とニッチな時計製造の魅力が融合したブランドと見なされているが、数十年前に遡ると、ジュネーブに拠点を置いた20世紀を代表する有力なサプライヤーであったことがわかる。
ジャガー・ルクルト(JLC)は、旧正月と中国・上海の新ブティックオープンを記念し、グラン・フー エナメルの文字盤と、ケースバックに虎のイメージを手彫りした最新のレベルソ・トリビュートを製作した。まるで時計から虎が飛び出してくるかのようなドラマチックなデザインとなっている。JLCは過去にも旧正月に敬意を表した時計を製造している。
レベルソ・トリビュート・エナメル ・タイガーの製作では、すでにエナメルの層が形成されたケースバックを扱うため、エナメル職人の作業はより困難なものとなったという。ケースバックの虎の絵は、モデリング・エングレービングと呼ばれる技法で作られたもので、異なるサイズのノミを使って段階的に素材を削っていく。エングレービングだけで55時間、その後にエナメルを一層ずつ塗って焼成するのに20時間かかっている。
我々の考え
レベルソは、ジャガー・ルクルトを代表するドレスウォッチで、部屋の向こうから見てもそれとわかる時計だ。その特徴的なケースは回転し、広いインナーケースバック(ケースバックのなかにあるケースバック)が現れる。元々は植民地時代のインドにおいて、ポロ競技中に時計のクリスタルを保護するために開発されたものが、今日ではエングレービングやエナメル加工など、時計を腕から離さずに鑑賞するためのパーソナライゼーション用キャンバスと化している。結婚式などの人生の節目にレベルソを購入した人を何人か知っているが、こんな用途に最適な時計は他にないと思う。
JLCはマニュファクチュールにおいてで多くの専門技術(メティエ)を実践しているが、エナメル加工とエングレービングはそのうちのふたつに数えられる。この作品に見られるふたつの技法の組み合わせは見事であり、JLCが最も有名な時計に施す仕事としてふさわしいと言える。しかし、たとえ裏蓋が無垢のゴールドのままであったとしても、エナメル文字盤と美しいゴールドのドーフィン針を備えたこのレベルソ・トリビュートは、私の注意を引くことだろう。裏蓋のエナメルとエングレービングの組み合わせは、この時計を別次元のものに引き上げるのだ。
レベルソ・トリビュート・エナメル・タイガーはオーダーメイドのため、他のエナメルカラーも選択可能。しかし、ピンクゴールドにブラックのエナメルはかなりドラマチックな印象だと思う。
基本情報
ブランド: ジャガー・ルクルト(Jaeger-LeCoultre)
モデル名: レベルソ・トリビュート・エナメル・タイガー(Reverso Tribute Enamel "Tiger")
型番: Q39324K1
直径: 45.5mm x 27.4mm
厚み: 9.73mm
ケース素材: 18Kピンクゴールド
文字盤色: ブラックエナメル
インデックス: アプライド
夜光: なし
防水性: 3気圧
ストラップ/ブレスレット: ブラックアリゲーター
ムーブメント情報
キャリバー: Cal.822A/2
機能: 時・分
直径: 20.20mm
パワーリザーブ: 42時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 2万1600振動/時
石数: 19
価格&発売時期
価格: 9万ユーロ(約1188万7000円/※記事執筆時の参考価格、為替レートにより変動あり)
発売日: オーダーメイド
その他詳細は、ジャガー・ルクルト公式サイトへ。
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