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ポール・ニューマン デイトナを買って一度も着けなかった男性の話、TV番組「アンティークロードショー」より

ボナンザビルからの掘り出し物。

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以前、撮影された米TV番組「アンティーク・ロードショー」のエピソードに、この公共放送サービス(PBS)のクラシックシリーズで見られた時計の基準を再設定する可能性のある腕時計が登場した。つい最近この番組は、米ノースダコタ州ファーゴのボナンザビルを訪れた。そこでいつものように、いくつかの素晴らしい掘り出し物が見つかったのだ。ある女性は、1970年に蚤の市で25ドルで購入したスティックレー(Stickley)製の食器棚を持ち込んだのだが、それが3000~5000ドルの価値があると分かると大喜びだった。しかし、今回の話題はそれではない。別のゲストが、ある腕時計を持って登場した。この腕時計は結果的にすごいものだった。米空軍の退役軍人である男性が、その価格を知るべく、未着用のロレックス デイトナ ポール・ニューマン(Ref.6263)を持ち込んだのだ。ここではとりあえず、その価値を知ったこの男性がびっくり仰天したとだけ言っておこう。

 この紳士は1970年代にタイに駐在していたころ、エア・アメリカやコンチネンタル航空を使って旅行した際、そのパイロットたちが決まってロレックスの腕時計をはめていることに気づいた。興味をそそられたその男性は、彼の駐在先の米軍基地にある売店で、ロレックスを1本、345.97ドルで購入した。しかも、10%の値引きまでしてもらったそうだ。当時の彼のような米軍兵の月給について尋ねられると、およそ300~400ドルだったと振り返っていた。

 彼はもともとこのデイトナをスキューバダイビング用に購入したのだが、そのために使用するにはもったいないほどの素晴らしい時計だと考えた。あまりにも素晴らしいため、着用することすらできなかった。この時計は、無記入で番号も記されていない保証書、2枚の領収証(1枚は注文用、もう1枚は支払い用)、オリジナルの箱、そしてオリジナルの外箱と共に、貸金庫に何十年も預けられていた。

 鑑定人が男性に対し、このような腕時計であれば、オークションでは40万ドルの価格が期待できると告げると、彼は驚いて地面に崩れ落ちてしまった。しかし、これで終わりではない。この鑑定人は、件の腕時計が未着用で、全ての関係書類がそろっており、裏蓋のステッカーも残っていることから、未着用の状態であり続ける限り、50万~70万ドルで売れる可能性もあると付言した。

 我々の記事『Reference Points ロレックス ポール・ニューマン デイトナの全て』では、HODINKEE創立者であるベン・クライマーが、この型番についてこんなことを述べていた。「ポール・ニューマン パンダダイヤルのロレックス コスモグラフ オイスターRef.6263は、なんというか...完璧? そう、まさにそれだ。パンダダイヤルのRef.6263は、最も渇望され、最も美しく、最も高価でスタンダードなポール・ニューマン デイトナなのだ」。鑑定の後、このオーナーが実際に件の腕時計を着用してダイビングに行くことはなく、幸せを実感したというのは真っ当な推測だろう。

 「アンティーク・ロードショー」第24シーズンのエピソード4は、1月27日午後8時(米中部時間午後7時)からPBSで正式放映される。現在はオンラインで観ることはできない。私は、今朝まで一時的にオンラインでこのエピソードが視聴可能になったときに観て、今回の投稿用の情報を入手した(既に公式YouTubeでも配信されているので、以下よりご覧いただきたい)。

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詳しくは、「アンティーク・ロードショー」公式サイトへ。

全ての画像は、Antiques Roadshowより。

Twitterの @nomadofwaves さん、助けてくれてありがとう!