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クイック解説
オメガとのムーンスウォッチが大成功を収めた後、スウォッチは2023年、他のグループ傘下ブランドであるブランパンとの新たなコラボレーションを発表しました。それがブランパンの象徴的なダイバーズウォッチであるフィフティ ファゾムスの70周年を記念しつつ、スウォッチ独自のバイオセラミック製ケースと自動巻きムーブメントのシステム51を採用して誕生したスキューバ フィフティ ファゾムスです。
2025年新作のブランパン×スウォッチ スキューバ フィフティ ファゾムス ピンク オーシャン。
その後、2024年1月には、使いやすいフルブラックのスキューバ フィフティ ファゾムス オーシャン オブ ストームを発表。さらに、少し時間を置いた2024年末にはターコイズブルーが印象的なスキューバ フィフティ ファゾムス ブルー ラグーンをリリースし、コレクションの幅を着実に広げ続けてきました。そして今年、シリーズ8作目となる鮮やかなピンクを纏った最新作、スキューバ フィフティ ファゾムス ピンク オーシャンが登場しました。
スキューバ フィフティ ファゾムス ピンク オーシャンは、これまでのモデルと共通の直径42.3 mm、厚さ14.4 mmのバイオセラミック製ケースが採用されています。
同コレクションのモデルはいずれも、ウミウシからインスパイアされたカラーリングが特徴ですが、本作のモチーフは、鮮やかなピンク色と特徴的な形で知られるセラトドーリス・ロザセアというウミウシ。ダイヤルは、中央から端に向かってピンクが濃くなるグラデーション仕上げが施され、ケースをはじめ、ベゼルインサート、リューズ、ダイヤル、そしてストラップに至るまで、ベビーピンクからマゼンタまでの多彩なピンクの色調が取り入れられています。
さらに、4時位置と5時位置の間に設けられた日付表示もピンクで統一されており、視界に映るすべてがピンク一色。その結果、これまでで最もポップな印象を持つスキューバ フィフティ ファゾムスに仕上がりました。
スキューバ フィフティ ファゾムス ピンク オーシャンには、さまざまなトーンのピンクが取り入れられている。
ローターには、色合いのインスピレーションとなったウミウシ、セラトドーリス・ロザセアがデジタルプリントされている。
ケース素材のバイオセラミックは、トウゴマの種から抽出されたヒマシ油を原料とするバイオプラスチックにセラミックを加えた、環境負荷の少ない特許取得済みの素材です(製造工程は「ムーンスウォッチとスキューバ フィフティ ファゾムス製造の舞台裏へ潜入」をご覧ください)。ストラップもリサイクルされた漁網を使用して作られた、環境に配慮されたピンクと白のツーピースのNATOスタイルストラップが採用されています。
ケース内部には、製造が完全に自動化された世界初のムーブメントであるシステム51を搭載。90時間のパワーリザーブや91メートル(50ファゾム)の防水性能など、技術仕様に変更はありません。スキューバ フィフティ ファゾムス ピンク オーシャンは、数量限定ではなく、価格も他のモデルと同じく6万500円(税込)となっています。
ファースト・インプレッション
このモデルを手に取った瞬間、まるでバービーの世界からやってきた時計のようだと真っ先に感じました。元気になるようなピンクは、正直なところ僕が普段の服装に取り入れる時計ではないかもなと思いましたが、ちょうど妻(@watchgirltokyo)が日常使い用のダイバーズウォッチの購入検討をしていたため、彼女に試してもらうことにしました。
妻にトライしてもらう際、最も気になったのはサイズ感でした。スキューバ フィフティ ファゾムスは、直径42.3mm×厚さ14.4mmとメンズから見ても大きめな時計ですが、それに対し彼女の手首まわりは14cm。果たしてバランスが取れるのか心配でした。
しかし、実際につけてもらうと、軽量なバイオセラミック製ケースのおかげで意外と悪くない様子。さらに、ブルー ラグーンモデルから仕様が変更され、ストラップが引き通しタイプのNATOストラップではなく、ツーピース構造のNATOスタイルファブリックストラップに変更されたことも、つけ心地の向上に一役買っています。ケースバックの下で重なっていたストラップの厚みがなくなって、これまでよりもかさ張らない設計となり、ケース厚が14.4mmでありながら、より快適に着用できるようになっています。僕も実際に試してみましたが、以前レビューしたスキューバ フィフティ ファゾムス オーシャン オブ ストームと比較しても確実に改善されていることを実感しました。
なお、ストラップはリサイクルされた漁網を使用した環境に配慮した素材で作られていますが、敏感肌の妻は繊維の質感がわずかに気になると感じたようでした。僕はまったく気にならなかったのですが、店頭で試着してみるのがよいかもしれません。
さらに、新仕様のストラップにはもうひとつ大きな利点があります。それは、ストラップがケースバックに被らない設計のおかげで、システム51ムーブメントのブリッジに施された精緻なレーザー装飾や、透明なローターに描かれたウミウシのイラストを、ストラップを外すことなくそのまま鑑賞できる点です。わずか51個の部品で構成されたこの画期的なムーブメントを、いつでも眺められる楽しさは、初めて機械式時計に挑戦する方だけでなく、すべての時計愛好家にとって魅力的なポイントと言えるでしょう。
すべてがピンクのデザインに対する評価は人それぞれですが、妻は普段取り入れないカラーの時計として、新鮮さを楽しみ、気に入ったようでした。スティールケースやゴールドケースの時計よりも色の存在感が際立つ分、時計を起点にファッション全体のコーディネートを考える楽しみが増えたようです。
特に、明るいピンクがアクセントとなり、シンプルな服装にも遊び心や個性をプラスできる点が魅力的だったとのこと。カジュアルなデニムや白いシャツとの相性は抜群で、ピンクが華やかさを添えるだけでなく、意外にもパステルカラーやニュートラルな色合いの服とも調和していました。
そんな妻に触発され、僕も食わず嫌いではいけないと意を決して試してみることにしました。ピンク自体がそもそも自分の服装に合わせることがほとんどないため、正直なところ挑戦でした。試しにグレーのセーターやデニムジャケットに合わせてみたものの、これで合っているのかどうか自信が持てず、どこか落ち着かない気持ちが残りました。
やはり、自分にはオーシャン・オブ・ストームの落ち着いたトーンがしっくりきそうです。ピンク オーシャンのポップな魅力は認めつつも、カラーがもたらす印象やスタイルとの相性には、やはり個々の好みが影響するのだと改めて感じました。それでも少し冒険するなら、ターコイズブルーが美しいブルー ラグーンが僕には良いかもしれません。
もし妻がピンク オーシャン、僕がブルー ラグーンをつけることになったら、まるでバービーとケンの時計のようですね。そんなペアウォッチの楽しみ方も、このコレクションの魅力だと思います。
基本情報
ブランド: ブランパン×スウォッチ(Blancpain × Swatch)
モデル名: スキューバ フィフティ ファゾムス ピンク オーシャン(Scuba Fifty Fathoms PINK OCEAN)
直径: 42.3 mm
厚さ: 14.4 mm
ラグトゥラグ(全長):48.0 mm
ケース素材: バイオセラミック
文字盤色: ピンク
インデックス: アプライド
夜光: あり
防水性能: 91m(50 ファゾム)
ストラップ/ブレスレット:使用済みの漁網をリサイクルして作られたツーピースのNATOスタイルストラップ、バイオセラミック製のバックル付き
ムーブメント情報
キャリバー: システム51
機構: 時・分・センターセコンド、日付表示
パワーリザーブ: 約90時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万1600振動/時
価格 & 発売時期
価格: 6万500円(税込)
発売時期: 今すぐ
限定:なし
詳細は、スウォッチ公式サイトへ。
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