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Just Because 腕時計の撮影が大変だった記事5選

反射の強い物を撮影すると、自分のこれまでのキャリアまで映って見えるようだ。

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もし、あなたが時計の編集者やカメラマンなら、この仕事の明らかな特典の1つは(ブランドロゴのついたベースボールキャップが大量に手に入れることを除けば)膨大な数の時計を実際に目にするということ。そのため写真を撮る必要も多く、特に始めたばかりの人には技術と忍耐力が試されることになる。人生をより快適にするためには、様々なコツがあるが( ジェームズ・ステイシーのハウツー記事「腕時計の写真の撮り方 - スマホで格好よく撮るコツとは」は、結果に大きな違いをもたらす簡単なコツを探している方には最適な記事だ)、多くの経験や技術的な知識があっても、時計の中には常に苦戦するようなものもある。また、経験があっても、たまには失敗することもあるだろう。

 しかし、これまでに作られた中で最も光り輝くもの、光を反射するものをどうやって撮影するかというのも、楽しみの一つなのだ。今回は、我々に挑戦を課した5つの時計をご紹介しよう。

デイビッド・オーレロ、ビデオプロデューサー:ロレックス ディープシー スペシャル

 レザ・アル・ラシディアン氏とのTalking Watches記事を読むと僕は少しばかりPTSDのような気分になります。その一番の原因は、ロレックスのディープシー スペシャルの撮影を思い出すからです。撮影のゴールは、その時計の特徴を際立たせることで、文字盤に不要なものが反射しないこと。ディープシー スペシャルの場合、調整されていない環境で、ヴィンテージのダイヤルをあらゆる角度から見えるようにするのは、不可能に近い。キャッツアイクリスタル、大型のリューズ、その神秘性など存在自体が驚異的でしたが、写真に撮るのは悪夢でした。クリスタルの中で光が屈折して文字盤にあらゆるニュアンスが生まれるのを見て、見る喜びを味わいたかったのですが、時間が足りなかった。テーブルの上にはレザのロレックス サブマリーナーがずらりと並んでいたので、この希少なダイバーウォッチを完璧に撮影することは、その日の私のベストになるだろうと思いました。

ジャック・フォースター、HODINKEE編集長:アーミン・シュトローム マスターピース1 デュアルタイム・レゾナンス

 後悔したことなら何度かある。時計はその小ささ、丁寧に研磨された表面、反射する文字盤などの影響で、写真撮影に独特の難しさをもたらしている(ブランドは、無反射コーティングのためにマイクログラム単位で課金されているではないかと考えたこともある)。アーミン・シュトローム マスターピース1 デュアルタイム・レゾナンスは、これらの理由から挑戦的なモデルだったが、同時に私にとっては珍しい失敗をする機会でもあった。時計を逆さまにして撮影してしまったのである。しかも、その失敗に気づくことなく、逆さまに撮影した時計の写真だけで記事にしてしまったのだ。HODINKEEのスタッフも誰も気づかなかったが、唯一の救いは、目の肥えた読者が公開後すぐにコメントで指摘してくれたことだ。ちょうど私は会議に向かうタクシーの中にいて、慌ててHODINKEEのオフィスに電話をかけ、誰かに記事の公開を停止してもらわなければならなかった。心地の良い体験ではなかった。アーミン・シュトロームは、顧客が時計を逆さまに着けてしまうこともあると教えてくれたが、ブランドロゴとXIIが本来あるべき場所にないことに気づくとは思いもしなかった。

グレイソン・コルホーネン、クリエイティブ・ビデオ プロデューサー/マネージャー:H.モーザー ベンチャー スモールセコンド・ピュリティ

 しばしば、コレクターがユニークで新鮮だと感じる時計の要素が、実はカメラマンたちにとってはイライラするようなものであることがある。例えば、H.モーザー ベンチャー スモールセコンド・ピュリティがそうだ。このブランドは大胆なデザインで知られているが、ベンチャーも例外ではない。大きなフュメダイヤルとドラマチックなドーム型のサファイア風防が、この時計を際立たせている。さて、他には何を際立たせるか知ってる? カメラマンやカメラ、そして近くにある全てが、この時計によく映り込む。メタリックな文字盤と風防の湾曲は、光を引き寄せて反射させるようで、記事中のスティーブンの言葉を借りるなら「本質的には、手首に小さな鏡を身に着けるようなものだ」。しかし、私はそれほど辛くはない。洗練された時計であることに変わりはないのだ。ただ、もう二度と撮影してくれとは言わないで欲しい。

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ダニー・ミルトン、エディター: ノモス グラスヒュッテ ラムダ ブラックダイヤル

 私が時計の写真を撮るようになってから、「光沢のある黒文字盤」という言葉に新たな意味が生まれた。昨年のノモス グラスヒュッテ ラムダ コレクションは、妻のカシアが写真を撮ってくれたのだが、その中でも特に黒文字盤のモデルは、私の記憶にある中で最も困難な写真撮影となった。妻が反射を避けるための完璧なアングルを探している間、私は腕をじっと固定していなければならなかった。しかし、結局のところそんなアングルは存在しなかった。この時計の文字盤は大きく、全体が黒い。それに加えて、文字盤の文字やマーカーは白でありながら非常に薄いため、全てを撮影するのは困難を極めた。実機が時計がどう見えるかはさておき(私はとても気に入っていたが)、写真を撮るのは難しいと言われた。

ジェームズ・ステイシー(The Grey NATOシニアライター/プロデューサー):オメガ シーマスター 300

 写真を撮るのが最も難しい時計として、グランドセイコーを思い浮かべたが、実はこのシーマスター 300の3種類の金無垢モデルほど僕が追い込まれた時計はなかった。実際のところ、もし僕がこの撮影のためにニューヨークのオフィスに来ていなかったら、きっとこの記事を全て破棄していただろう。シーマスターの深く沈んだ文字盤に十分な光を取り込み、しかし無数の研磨された表面がダフトパンクのビデオのレンズフレアのように見えないよう、通常の方法で2時間かけて撮影を行ってみた。そこで無理だと僕は諦めて、素晴らしい才能をもつHODINKEE Shopの写真チームの一員であるアラムに、彼のキットを使わせてもらえないかと頼んだのだった。この写真には僕のいつものアングルは全く反映されていないが、より多くの光と、鏡面仕上げの文字盤とのバランスをとるための巨大なディフューザーを使った。そうしてこの光沢のある影のような小さな悪魔に適切な光を当てることができ、写真の出来栄えもまずまずになったと思う。きれいな時計であることは確かだが、撮影はかなり難しいものだった。