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Hands-On バルチックが待望のパンダとリバースパンダダイヤルのクロノグラフを発表

以前の限定発売を発展させたバルチックの最新作は、黒と白(いいや、ベージュだ)の価値ある時計である。


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私は時計ブランドが今後どのようなことをするのか、予測しようとは思わない。その代わり、その時々にリリースされるものを楽しむことに全力を尽くしている。後悔先に立たず......というわけだ。そんな後ろ向きな姿勢とバルチックの新作をきっかけに、今年初めに発売されたバルチック×ピーター・オート トリコンパックスの限定クロノグラフをもう一度見直してみることにした。

Baltic Tricompax

 1960年代のオートレースに焦点を当てた、バルチックの新しいタイプのクロノである。コメント欄には、この限定発売を嘆く声が寄せられている。「バルチックが通常生産版のスリーレジスタークロノグラフを発表してくれれば!」。バルチックは自分のやっていることをよく理解していたようだ。私はこれを予測することができただろうか? そうかもしれない。いやどうだろう? でも今、私たちは新しいトリコンパックスの通常生産モデルを手に入れられるようになったのだ。しかもクールなモデルを。

 そして、これは本当に早く言ってしまおうと思う。コンパックスという言葉は、理論的には複雑機構を指す言葉であるべきだということは、私も知っている。しかし、バルチックをはじめとする各ブランドがクロノグラフの命名規則として採用し、文字盤上のサブレジスターの数を "コンパックス "とつけて表現するほど、この表現は繰り返し使われてきているのだ。

Baltic Tricompax

 さて、そんなことはさておき、この時計を見ていこう。この新しいトリコンパックスコレクションには2モデルがある。パンダ(白文字盤に黒文字盤、本当にパンダのような)とリバースパンダ(黒文字盤に白文字盤、反転したパンダのような)である。白はベージュに近い色で、バルチックのヴィンテージ感を表現している。

Baltic Tricompax gif

 これらは、8月に発売されたカラフルなピーターオート限定の単なるカラバリモデルではない。6時位置のサブダイヤルが12時間セットで毎時間表示されるなど、微妙な違いがあるのだ。特にクールなのは、バルチックがタイポグラフィのスタイル、特に数字に関して常に注意を払っている点だろう。7のセリフ、4のフラット、6と9のオープンが、この小さな枠のなかで存分に発揮されている。

 一般的に、どちらのカラーバリエーションも、ダイヤルのレイアウトはよく工夫されている。ランニングセコンドサブダイヤルの十字マークや、放射状に配置されたサブレジスターが、文字盤に質感を与えているのがとてもいい感じだ。現代的な文脈の中で機能的でありながら、ひと目でヴィンテージとわかる、非常に視認性の高い時計に仕上がっている。

Baltic Tricompax

 バルチックの美意識がよく表れているといえよう。その雰囲気は、まさに「バルチック」そのもの。確かにヴィンテージのデイトナを思わせる部分もあるが、上部に大きく配されたアプライドの12の数字インデックスなど、バルチックのデザインコードそのものも受け継がれているのがわかる。また、文字盤の外周には、マーカーに代わる小さな夜光プロットが施され、ヴィンテージ風のパッケージ全体をまとめている。

 ピーターオートモデルと同様、ベゼルにはサテン仕上げのアルミニウムが採用されている。バルチックは過去にサファイアブロンズセラミックベゼルを使ってきた。私はこのアルミニウムの外観を気に入っているが、最近のチタン製アクアスカーフに見られるようなセラミック仕上げ、つまりより頑丈な素材で同様の質感を持つものを使ってほしかったと思う。

Baltic Tricompax

 過去にバルチックがシーガル社製のクロノグラフムーブメントを使用していることを嘆いたことがあった。しかし、もう嘆くことはない。このモデルには、秒針停止機能つきで63時間のパワーリザーブを持つセリタ製SW510-Mキャリバーが搭載されている。先着200名にはシリアルナンバーが入ったクローズドケースバックに収められる仕様だ。

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 この時計は、レザーストラップか、私たちが限定エディションで見たのと同じフラットリンクブレスレットのどちらかで提供される。個人的にはフラットリンクのアイデアが大好きだ。全体的な感じ、クラスプ、およびこのブレスレットの摩耗の経験が大きいと思う。私の唯一の不満は、スティールの外観とそれがケースにどのように一致するかだけ。私の目が悪いのか、ブレスレットの中央がサテン仕上げ、外側がポリッシュ仕上げになっているため、サテン仕上げのスティール製ケースとのコントラストが妙に気になるのだ。これは仕上げを逆にすれば解決することかもしれないし、自分が潔癖すぎるだけかもしれないけれど。

Baltic Tricompax
Baltic Tricompax crown
Baltic Tricompax bracelet

 しかし、39.5mmのサイジングと47mmのコンパクトなラグ幅を持つこの時計は、正直なところ、とてもよく似合うと思う。ストラップでもブレスレットでも1500ドル強(ストラップ1596ドル[約21万円]、ブレスレット1656ドル[約22万円])、貫通ラグやシグネチャ入りのリューズ、比較的すっきりしたケース(風防込みで13.5mm厚、なければ10.7mm厚)など、この時計には本当に上質感があるのだ。新作を発表するたびに、バルチックはヴィンテージウォッチデザインのさまざまな時代を進んでいるように感じる。いつものように、私は次の作品が待ち遠しいし、それがどんな作品になるのか予想もつかないのは確かだ。

Baltic Tricompax

バルチックのトリコパックス・パンダとリバースパンダ。直径39.5mm×厚さ13.5mm(風防を含む)×ラグからラグまでの全長は47mm。ステンレススティールケース、ステンレススティールフラットリンクブレスレットまたはレザーストラップ。50m防水。手巻きムーブメントセリタ製 SW510-M(パワーリザーブ63時間、ストップセコンド機能つき)。ブラックまたはベージュの文字盤、コントラストに富んだサブレジスタ。スーパールミノバとサファイアクリスタル。価格は記事執筆時点で、ストラップが1596ドル(約21万円)、ブレスレットが1656ドル(約22万円)。

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Hodinkeeはバルチックの正規販売店です。フルコレクションはこちらでご覧いただけます。バルチックの詳細については、同社のウェブサイトをご覧ください。