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Hands-On タグ・ホイヤー カレラ ホイヤー02 クロノグラフを実機レビュー

カレラ クロノグラフシリーズの中心となる新作を、歴代モデルの遍歴と共に解き明かそう。

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 タグ・ホイヤーは今月、カレラ クロノグラフの新シリーズを発表した。ヴィンテージホイヤーのコレクターで、OnTheDashの創設者、ジェフ・スタイン氏が、数日前から新しいカレラを着用している。ここでは、彼にカレラの背景とこの新しい時計の印象を語る。 

最大級の軍艦を建造するときには、プロトタイプは存在しない。現代の空母を建造するには10年以上の時間と150億ドルが必要となる。だから、アメリカ海軍が新しいクラス(艦級)の空母を開発する際には、単にプロトタイプを何度も3Dプリントするというわけにはいかない。代わりに、「リードシップ」や「一番艦」と呼ばれる新しいクラスの一部として生産される最初の艦船に力が注がれる。このクラスは、一番艦にちなんで命名されることになる。例えば、空母の「ジェラルド・フォード」級(クラス)は、最近、1975年から就役していた「ニミッツ」級に取って代わった。この一番艦には、前のクラスから技術的・デザイン的に大きな変更点が盛り込まれ、同じクラスの艦船が建造される際の基礎になる。 

 腕時計は空母に比べてはるかに短い時間で設計・製作でき、ブランドは新モデルの開発に合わせて多数のプロトタイプを作成している。それでも、新しい「クラス」で最初に発売される時計は重要な意味をもつだろう。 

Heuer

2020年モデルのカレラ ホイヤー02 クロノグラフ。

 空母と同様に、「一番艦となる時計」は新しい技術やデザイン要素を取り入れ、今後何年にもわたって続くシリーズのルック&フィールを定着させることになるだろう。ダイヤル、針、装飾的な要素を1つのバージョンから次のバージョンに作り直すのは簡単かもしれないが、一度ケースとムーブメントが決まると、この戦艦の「骨格」を変更するのは非常に困難になる。 

 今月、タグ・ホイヤーは新しいカレラ クロノグラフを発表した。長年にわたる付き合いになるであろう新シリーズの「一番艦」となる時計だ。タグ・ホイヤーのようなブランドは、ある程度の頻度で新バージョンや新作を発表しているが、新モデルの発表は特別なイベントである。タグ・ホイヤーは、2010年にカレラ キャリバー1887 クロノグラフ、2015年にカレラ ホイヤー01 クロノグラフを発表し、2020年には、7月にカレラ ホイヤー02 スポーツ クロノグラフ、そして今回、カレラ クロノグラフの2つの新モデルをカタログに追加した。(この記事では、この最新モデルを「カレラ クロノグラフ」または「2020年モデルのカレラ クロノグラフ」と呼ぶことにする) 

Heuer

2020年モデル カレラ ホイヤー02 クロノグラフの4つのバージョン。 

 タグ・ホイヤーは、新作カレラ クロノグラフの4つのバージョンを発表。ダイヤルカラーは、オパーリンブラック(CBN2010.BA0642)、サンレイブルー(CBN2011.BA0642)、サンレイアントラサイト(CBN2012.FC6483)のほか、シルバーオパーリンダイヤルにローズゴールドのアクセントを加えたバージョン(CBN2013.FC6483)が用意されている。最新のカレラは42mmのSSケースを採用し、タグ・ホイヤーの自社製ムーブメント「ホイヤー02」を搭載している。   


カレラの起源

 意図的か偶然か、タグ・ホイヤーの新しい2020年モデルのカレラ クロノグラフにおけるアプローチは、ホイヤーが1960年代にカレラで使用していたアプローチを踏襲している。というわけで、私たちは、カレラの歴史を探って新作カレラの起源を理解し、今後数年間でこのモデルがどのように発展していくかを見ていく。   

 1963年のカレラ クロノグラフの発表は、ホイヤー・レオニダスSA社とその若き社長ジャック・ホイヤーにとって決定的な瞬間だった。ホイヤーは1930年代半ばに特徴的なクロノグラフのコレクションを発売し始めたが、これらのコレクションにはモデル名がなく、リファレンス番号のみで知られていた。
 カレラの前身はRef.2447クロノグラフで、1940年代初頭から1950年代後半にかけて多数のモデルが製造された。これらのモデルには、やや「こまかい」モデルもあった。例えば、計測した距離の速度を表示するタキメータースケールや、患者の心拍数をチェックするための脈拍スケールなどを備えているモデルがあった。しかし、長年にわたって欠けていたのは、モデル名である。ホイヤーは1962年に「オータヴィア」コレクションを発表してこの問題を解決し、1963年には「カレラ」モデルが続いた。  

1963 Heuer

1963年モデル。エッグシェルダイヤルのカレラ クロノグラフ。 

 初期のカレラの特徴は、そのミニマリスト的なアプローチだ。ほとんどのモデルでは、目盛りはダイヤルから取り除かれ、インナーテンションリング/ベゼルが、2つの役割を果たしている。1つはダイヤルと風防の間隔を設けること、もう1つは、1秒と5分の1秒を示す目盛りを配しているということだ。1963年に発売されたこれら最初のモデルから、ホイヤーは125種類以上のバージョンのカレラを開発し、最終的には1980年代半ばに生産を終了した。   

  しかし、カレラの帰還に長くはかからず、タグ・ホイヤーは1996年にカレラの最初の復刻モデルを発表した。これら初期のタグ・ホイヤー カレラは、一般的に1960年代のモデルのスタイルを踏襲していたが、2004年頃からカレラは独自の外観をもつようになった。
 大型のケースには、モータースポーツの象徴ともいえる固定式のタキメーターベゼルを搭載し、ダイヤルと針にはさまざまな色が用いられた。2007年にデビューしたグランド カレラは、回転するディスクを採用し、モータースポーツの技術を彷彿とさせるものである。   

カレラ キャリバー1887 

 2010年には、タグ・ホイヤーが全く新しいシリーズのカレラを発表するという話があり、愛好家の間で話題になった。この新しいカレラは、タグ・ホイヤーの新しい自社製ムーブメント、Cal.1887の「ローンチモデル(初めのモデル)」となった。ヴィンテージ愛好家は、最新のカレラが1963年に発表された初代カレラに色濃く影響を受け、カレラのケースの伝統的な形状と、カレラのダイヤルのすっきりとしたスタイルの両方を取り入れているという事実に勇気づけられた。   

Two Heuers

1963年モデルのカレラ クロノグラフ(左)と2010年モデルのカレラ クロノグラフ(右)。 

 イギリスのディーラーを通じて、アメリカに最初に入荷したカレラ キャリバー1887を受け取り、箱から取り出したときには畏敬の念に包まれた。ダイヤルは、1963年に発表された初代ホイヤー カレラと同様に、細いインデックスと針を備えた明るいホワイトのダイヤルだった。これは最も「すっきり」したダイヤルと言える。3時位置には小さな「TAG HEUER」のロゴ、9時位置には「Cal 1887」の印字、6時位置には12時間積算計の中にほとんど隠れた日付表示がある。1963年には、ミニマリズムの美しさを示すクロノグラフがバルジュー72を搭載していた。そして2010年には同じアプローチを踏襲した、クロノグラフがキャリバー1887を搭載したのだ。1963年と2010年の2つのカレラには、まるで同じ人物の手が両方のモデルを描いたかのような一貫性が感じられる。 

2010 Carrera

2010年モデルのカレラ クロノグラフ。 

 カレラ キャリバー1887は、伝統的な3時位置、6時位置、9時位置(トリコンパックスと呼ばれることがある)ではなく、6時位置、9時位置、12時位置にインダイヤルがあるが、愛好家たちは大目に見ることだろう。この時計は、ムーブメントの構造によりタグ・ホイヤーが満点を取ることができなかったとしても、初代カレラのスタイルを反映した、それまでの10年間のカレラに続く正しい方向への大きな一歩となったのだ。  

グラブ・アンド・ゴー(手に取ればすぐに使える)クロノグラフ 

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 それからの10年間、このホワイトのカレラ キャリバー1887 クロノグラフは、私の時計のローテーションにおける柱の1本となっている。2017年に復刻されたオータヴィアと並んで、カレラ キャリバー1887は、愛するホイヤーのクロノグラフの中で、どれか1本の装いを求める気分になりながらも、貴重なヴィンテージモデルは身に着けたくない、そんな要求に応えてくれる時計だ。巻き上げて時刻を合わせれば動き出す。クロノグラフをスタート、ストップ、リセット。後は完璧に作動する。信頼性の心配もなく、盗難の心配もない。そして不意にドアの枠に当ててしまっても、大した損傷はない。このカレラは、腕時計ケースの中で2017年モデルのオータヴィアと並べて保管してある、お気に入りの「グラブ・アンド・ゴー」クロノグラフだ。 

Grab and Go

左から右へ:2010年モデルのカレラ、2017年モデルのオータヴィア、2020年モデルのカレラ。 

2020年モデルのカレラ クロノグラフの噂を最初に聞いたとき、しかしながら、私はそれがローテーションで3番目になる「グラブ・アンド・ゴー」時計を追加すべきかどうか分からなかった。
 さて、1つだけ確信していることがある。「外出ごとのコスト」を基準とすれば、カレラ キャリバー1887は、10年間におよぶローテーションへの完璧な貢献で、そのコストに見合った働きをしていたということだ 。


2020年モデルの到来

 2010年にカレラ キャリバー1887を箱から取り出したときには畏敬の念を感じたが、10年近くたった今、新しいカレラ クロノグラフにも同様の興奮を感じた。  

2010 and 2020 Carrera

2010年モデルのカレラ クロノグラフと2020年モデルのカレラ クロノグラフ。 

 まず初めに、ムーブメントがCal.1887からホイヤー02に変更されたことで、インダイヤルが正しい位置(少なくともヴィンテージ時計愛好家にとって)に配置されている。つまり、9時と3時の位置にクロノグラフの時・分積算計、6時の位置にスモールセコンドがある。ダイヤル上部のちょうど中心には広いスペースがあり、ヴィンテージモデルと同様に重厚なインクと繊細なディテールで「CARRERA」の文字が目立つようにプリントされている。    

Carrera

新しいモデルでは、ダイヤルにキャリバーナンバーとパワーリザーブがプリントされている。 

 これまでのカレラは常にすっきりとしたダイヤルが特徴で、最新のカレラはこのアプローチに忠実だ。ダイヤル上部に施された金属製のタグ・ホイヤーロゴは、「CARRERA」のプリントと見事に調和し、ダイヤル下部にプリントされた「HEUER 02」と「80 HOURS」が、さらなる目玉となっている。
 カレラ スポーツ クロノグラフでは、一部のレビュアーがこの追加プリントに疑問を呈していたが、私の目には、ダイヤルのトップからボトムまでのバランスがうまく取れているように見える。80時間のパワーリザーブはこの時計の重要な特徴で、他のブランドが時計の仕様の概要をダイヤルにプリントする中で、ダイヤルにパワーリザーブを表示することがやりすぎだとは思えない。   

Heuer

ダイヤルと針がショーの主役だ。 

 タグ・ホイヤーはこのダイヤル塗装を「オパーリンブラック」と呼んでいるが、分かりやすい英語を好む人は、この塗装はマット仕上げに近いが、同時に、やさしい光沢があると言うだろう。新作カレラのインデックスと針は、2010年モデルに比べてかなりの存在感がある。インデックスは「ダブルワイド(幅が2倍)」で、針はより長く幅が広い。針の大きさが増したことで夜光塗料の幅が広くなり、夜光塗料の端からは中心軸に向かって黒い筋が伸びている。ダイヤルにはシルバーのプリントが施されている。この手法は、1960年代には限られた数の特別なカレラにのみ施されていたものだ。   

Case

ケースサイドはブラッシュ仕上げとなっている。 

 新型カレラのケースはその役割に忠実だ。力強いダイヤルと針によく合うフレームを備えているが、ケース自体の特徴はあまり注目を集めていない。ダイヤルと針がショーの主役で、注目を集めるような大型のベゼルはない。ケースの表面は、サイドのブラッシュ仕上げを除き、ポリッシュ仕上げとなっている。プッシュボタンはキャップ式で、リューズはオーバーサイズとなっており、従来のカレラで使用されていた小型リューズよりも、フォーミュラ1モデルで使用されていたリューズのサイズと形状に近いものとなっている。  

Carrera

クロノグラフのプッシュボタンはキャップ式で、リューズはオーバーサイズ。 

 タグ・ホイヤーは、新作カレラ クロノグラフに特徴的なH字型のリンクが特徴的な新しいブレスレットを導入した。ブラッシュ仕上げとポリッシュ仕上げのリンクの組み合わせは、ケースのパターンに従っている。 

こういったことは以前にも見たことがある。

 2010年モデルのカレラ キャリバー1887と2020年モデルのカレラ クロノグラフを並べて見ると、タグ・ホイヤーはヴィンテージホイヤーの脚本を参考にしていることが分かる。1963年の最初のカレラは、ダイヤルにシンプルで細いインデックスを使用し、ブランドの不文律の1つに従って針がインデックスのスタイルと存在感にマッチしていた。   

Carreras

1963年と1968年のカレラ クロノグラフ ブラックダイヤル。 

 しかし、1968年までにホイヤーはより大きく、よりドラマチックなインデックスと針を備えたカレラの第2世代へと移行した。そう、1968年までには、1960年代はその特徴を確立していたので、時計はその年代の雰囲気を反映することができた。   

 2020年モデルのカレラ クロノグラフはこのアプローチを踏襲している。まるで、カレラ キャリバー1887が初代カレラのミニマリズムを思い起こさせてから10年経ち、アップデートの時が来たと告げるようだ。1968年に見られたスタイルの変更は2020年モデルに向けての手がかりとなり、ダイヤル上のインデックスはより力強く、時刻を示す針はより目立つようになった。   
 

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手首に着けたときの印象

 もちろん、私たちはインデックスの形状やインナーベゼルの目盛りの数について議論するかもしれないが、多くの愛好家が最初に聞くのは、「時計の大きさはどのくらいか」ということだ。ほとんどの新しい時計では、愛好家の40%は時計が大きすぎると言い、40%は間違いなく小さすぎると言い、10%はちょうど良いと言うだろう。残りの10%は大抵はっきりしないだろう。それでは、寸法の比較を始めよう。   

Carrera

2020年モデルのケースは最近のカレラよりも薄くなっている。 

 新作カレラ クロノグラフは、ケース径が42mm(小数点以下を厳密にする場合は41.7mm)となっている。ケース径は時計のサイズを表す標準的な測定基準だが、新作カレラは、時計のフィット感や使用感を決定づけるうえで、他の寸法の方がより重要であることを証明している。新作カレラのケースは最近のカレラ クロノグラフよりも薄く、ラグが短く低い位置にあるため、「装着感」がより小ぶりな時計のそれとなっている。   

 2020年モデルのカレラ クロノグラフの厚さは14.4mmで、2010年モデルのカレラ(15.5mm)や2017年モデルのオータヴィア(15.7mm)と比べると、かなりスラッとした印象になっている。新作カレラのラグ間の距離は48.2mmで、カレラ キャリバー1887(49.5mm)および2017年のオータヴィア(50.5mm)より1段階小さい。   

Heuer

1963年モデル(上)と2020年モデルのカレラ クロノグラフ ブラックダイヤル。 

 新作カレラが2010年モデルよりも小さく、軽く感じられる瞬間があったので、はかりに乗せてみると「軽い」部分が確認できた。新作カレラは、ブレスレットの重量が150g(私の細い手首に合うようにリンクをいくつか取り除いている)で、カレラ キャリバー1887より8g軽く、2017年モデルのオータヴィアよりもなんと15gも軽い。  

 小さな袖口に大きな時計を収めるのに苦労する人には、新作カレラに導入された新しいブレスレットは有効だ。リンクの厚みは2010年モデルのカレラの3.5mmから新作カレラで2.8mmと薄くなり、リンクの形状は先代モデルよりも滑らかな感触になっている。   

動作と使い勝手。

 私はこれまでに4本のホイヤー02ムーブメントを搭載したクロノグラフを所有していて、4本全てが、1日あたり±4秒以内の精度という並外れて良好な動作をしている。新作カレラ クロノグラフは、5日間の試用中、この精度の範囲内で動作し、その精度は1日あたり±2~3秒を達成した。
 この時計は時刻合わせの感触も良好である。時刻を合わせるために秒針を止めたときに(例えば30秒の位置に)、なんと分針を秒針に正しく同期させることができる(この例では2つの分目盛りの中間位置)。クロノグラフの動作は完璧で、スタート/ストップ/リセットはクイックだがしっかりとした操作感がある。   

Fleet

左上が2010年モデルのカレラ、左下が1968年モデルのカレラ、右下が1963年モデルのカレラ、右上が2020年の新作モデル。 

 歴史的にカレラは優れた視認性を誇ってきたが、最新モデルはその点でも高い評価を得ている。明るい日差しの下でも、弱い光の下でも、あるいは全く光のない場所でも、新作カレラの目立つ針はすぐにどこにあるか分かる。この時計のエレガントなスタイルと調和したホワイトの夜光塗料がやさしく光り、時刻をはっきりと表示する。誰が一番明るい夜光塗料を作れるかといった競争に参加することもない。   


艦隊を完成させる
Carrera

タグ・ホイヤー カレラ 160周年 シルバーダイヤル リミテッドエディション。

Montreal

タグ・ホイヤー カレラ 160周年 モントリオール リミテッドエディション。 

 新作カレラ クロノグラフは、そのスタイルとサイズの両方において、タグ・ホイヤーのカレラ クロノグラフのラインナップを完成させた。ヴィンテージスタイルと39mmのケースを備えた「グラスボックス」のカレラは、ヴィンテージカレラの直系モデルだ。タグ・ホイヤーは、2020年の限定モデルとして、160周年シルバーおよびモントリオールの2モデルを発表している。   

 2020年7月には、人目を引くタキメーターベゼルを備え、ケース径が44mmのカレラ スポーツ クロノグラフがお目見えした。タキメーターベゼルを備えたカラフルなカレラが、過去15年間人気を博してきたので、カレラ ホイヤー02 スポーツ クロノグラフのカラフルなバリエーションに期待できる。今回、タグ・ホイヤーは、ケース径が42mmでヴィンテージの先代モデルの伝統的な外観を取り入れた新作カレラ クロノグラフで、このシリーズの中心を定めたわけだ。   

7月に発表された新作カレラ ホイヤー02 スポーツ クロノグラフ。 

 先を見越すと、カレラ クロノグラフは、タグ・ホイヤーがさまざまなスタイルや外観を展開できる柔軟なプラットホームになることが期待される。1968年に2作目のカレラを発表して間もなく、ホイヤーは反転色を使ったインダイヤルを備えた初のカレラを発表した。「パンダ」と「リバースパンダ」モデルがそれだ。たしかに、初代カレラのソフトで細いラインから、2作目の力強い外観へと移行したため、反転色のインダイヤルは、このラインナップの論理的な延長線上にあった。2010年から2020年にかけて、伝統的なカレラ クロノグラフが進化したことで、タグ・ホイヤーがより大胆なバリエーションを提供することが期待できる。そういったバリエーションは2020年モデルのカレラ クロノグラフの力強いスタイルと合うだろう。ヴィンテージ愛好家は、このアプローチが1968年にうまくいったということを確認するだろう。そして2020年以降にもうまくいくことを楽観視できるはずだ。

タグ・ホイヤー カレラ ホイヤー02 クロノグラフ;SSケース、42mm x 14.4mm、ラグ間48.2mm。反射防止加工を施したサファイアクリスタル風防。100m(10気圧)防水。オーバーサイズのリューズ、キャップ式プッシュボタン。4つのバージョンのダイヤルは、オパーリン仕上げのブラックとオパーリン仕上げとローズゴールドアクセントのシルバー、サンレイ加工のブルーとサンレイ加工のアントラサイト。クロノグラフのインダイヤル(3時位置と9時位置)はアジュラージュ加工、ロジウムコーティングのインデックスと針にはスーパールミノバが施されている。タグ・ホイヤーのロゴにはロジウムコーティング。6時位置に日付表示。ブラックとブルーのモデルにはSS製H字型ブレスレット、ダブルセーフティプッシュボタン付きのスティール製フォールディングクラスプ、チャコールとシルバーのモデルはブラウンのアリゲーターレザーストラップを付属。
 価格は、57万5000円(ブラック、ブルー、アントラサイト)、59万5000円(シルバー、全て税抜)

タグ・ホイヤー カレラ ホイヤー02 クロノグラフの詳細は、タグ・ホイヤーのウェブサイトへ。ジェフ・スタイン氏による新しいカレラ クロノグラフの写真については、同氏のウェブサイト、OnTheDashへ。この記事に掲載されている1968年製カレラ Ref.2447Nの使用を許可してくれたBazamu.comに感謝の意を表したい。